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 『ガンダム』シリーズには、変形や合体、あるいは特殊なシステムの搭載など、戦況に応じて姿を変える強化バリエーションが多く登場してきました。中でも、全身に武器をこれでもかと積み込み、重厚な装甲に身を包んだフルアーマー形態には、理屈抜きで心躍る「漢のロマン」が詰まっています。

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◆元祖フルアーマーガンダム

 『ガンダムシリーズ』において、追加装甲と重武装を施すというコンセプトの原点にして頂点ともいえるのが、フルアーマーガンダムです。本機は、『MSV』という、プラモデル企画によって誕生した機体です。

 『機動戦士ガンダム モビルスーツバリエーション 3 連邦軍編』(出版社:講談社、1984年7月1日)によると、一年戦争末期に出現したニュータイプの技能に合わせて。ガンダムの性能を底上げするために計画された「FSWS計画」によって立案されましたといいます。

 そんな本機最大の特徴は、全身に追加された増加装甲です。『模型情報・別冊 MSバリエーション・ハンドブック2』(出版:バンダイ 1983年5月30日出版)によると、ジム・キャノン同様、簡易装着型の増加装甲を、胸、肩、腰、腕、脚に装着されています。

 武装に関しては、背部パーツと一体化したロケット砲、右腕には二連装ビームライフル、肩と膝にはミサイルベイが搭載されました。また、機動力を補うために、背部と脚部には、補助推進装置が用意されています。

 この推進装置の推力は、2010年発売のプラモデル『MG 1/100 フルアーマーガンダム』の説明書によると、コア・ブースターのメインスラスターに匹敵するほどで、MA並みの高機動戦闘も可能です。そのため、重装甲のモビルスーツながら、当時としても非常に高い機動力を誇っていました。

 ただ、当時の『機動戦士ガンダム モビルスーツバリエーション 3 連邦軍編』などの書籍によると、これらのプランは完成に至らず、机上のものに終わったと説明されています。

 一方で、近年『魂ウェブ』に掲載された『FA-78-1 フルアーマーガンダム MS開発秘録』などでは、公式記録では開示されていないものの、8機による実験部隊が編成され、実践も行ったとされていました。

 本機のガンダムに鎧を着せるという発想は、後継作品に多大な影響を与えており、まさにフルアーマーのアイコンともいえる機体です。

◆火力の化身 全部乗せの最終形態

 アニメ『機動戦士ガンダムZZ』第46話に登場した、ZZガンダムのフルアーマータイプ。本機は原型機のZZガンダムですら、ハイ・メガ・キャノンを筆頭に、過剰とも言える火力を有した機体でしたが、そこにさらなる増加装甲と武装を付け足した姿となっています。

 1987年発売のプラモデル『1/144 MSZ-010-B フルアーマーΖΖガンダム』の説明書によると、元々分離・合体・可変機構を有しているため、関節や各部装甲が貧弱になるという問題がありましたといいます。

 また、2000年発売のプラモデル『MG 1/100 FA-010S フルアーマーZZガンダム』の説明書によると、腹部のコア・ブロックが露出している部分の脆弱性も、設計段階から指摘されています。

 そのため、本機は当初から、パーツを装着することによる、装甲強化が考案されていました。また、プラモデル『1/144 MSZ-010-B フルアーマーΖΖガンダム』の説明書によると、搭乗者であるジュドー・アーシタが基本的にモビルスーツ形態で運用していたため、各機構の必然性が低下。

 そうした背景もあって、第一次ネオ・ジオン抗争終盤、各接合部を中心に12ヵ所にわたる増加パーツと、機動性を補うためのスラスターを増設する作業が行われました。

 また、増加装甲追加に伴い、武装面の強化も進められています。書籍『ガンダムモビルスーツバイブル 92号』(出版:デアゴスティーニ・ジャパン、2021年3月30日出版)によると、腕部、肩部、胸部と、各部にミサイルポッドを増設。さらに、腹部には頭部と同じ出力のハイ・メガ・キャノンが搭載されたと記載があります。

 また、胸部にはIフィールドが搭載されており、短期間であればバリアを展開することも可能です。この強化により、飛行形態(Gフォートレス)への変形は不可能になっていますが、それを補って余りある火力でネオ・ジオン軍を圧倒しました。

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◆NT-Dも発動可能 機能的なフルアーマー

 アニメ『機動戦士ガンダムUC』に登場した、フルアーマー・ユニコーンガンダム。2011年発売のプラモデル『MG 1/100 RX-0 フルアーマー・ユニコーンガンダムVer.Ka』によると、主人公バナージ・リンクスの友人であるタクヤ・イレイが発案し、ネェル・アーガマにストックされていた武器を可能な限り搭載した形態となっています。

 2014年発売のプラモデル『HGUC 1/144 フルアーマー・ユニコーンガンダム(デストロイモード)』の説明書によると、ビーム・マグナムに加え、ハイパー・バズーカ2挺、対艦ミサイル・ランチャー、グレネード・ランチャー、ハンド・グレネード、ビーム・ガトリングガン3挺、そして3枚のシールドと、持ちきれないほどの武器を全身にマウントしています。

 さらに、背面には巨大なプロペラント・タンクを2基背負っており、増加した機体重量を取りまわせるよう、機動力が補われました。また、兵装のパージも容易になっているため、弾切れになった武装を切り離すことが可能です。

 そのため、武装をパージしていけば、最終的に機体を軽量化しユニコーン本来の性能を発揮できるという利点もあります。また、通常のフルアーマー化では、増加装甲を施す都合上、本体に搭載された変形機構を阻害してしまうという欠点がありました。

 しかし、本機はNT-Dシステムを難なく発動できるよう、武装がレイアウトされています。実際、作中でも数々の武装をマウントしながら、 NT-Dを起動させていました。そのため、 数あるフルアーマー形態の中でも、トップレベルに機能的といえるでしょう。

 

 ──弱点を補うための装甲や、圧倒的な火力を求めた全部乗せなど、フルアーマー化の目的は時代ごとにさまざまです。しかし、そこには常に「ガンダムをより強くしたい」という、発案者の熱い想いが込められていることがうかがえます。

〈文/北野ダイキ(ガンダム担当ライター)〉

 

※サムネイル画像:バンダイ ホビーサイトより 『「MG 1/100 フルアーマーガンダム」 (C)創通・サンライズ』

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