『ONE PIECE』に登場する海賊たちの懸賞金を示す「手配書」。物語において非常に重要なアイテムですが、あんな危険な海賊たちの写真をいったい誰が、いつ撮影しているのでしょうか。そんな素朴な疑問に対し、尾田栄一郎先生は驚くべき“専属カメラマン”の存在を明らかにしています。
◆カメラマンは「炎のアタっちゃん」! 海軍写真部の命がけの仕事
その事実は、コミックス第24巻の質問コーナー「SBS」にて明かされました。ある読者から「海軍が発行している手配書の写真は、誰がいつ撮ってるんですか?」という、誰もが一度は気になっていた疑問が寄せられました。
これに対し、尾田先生は明確に回答しています。手配書の写真は、海軍写真部部長の「炎のアタっちゃん」こと、本名アタッチという人物によって撮影されているのだそうです。
尾田先生によると、彼は非常にすばしっこい身のこなしで、どんな危険な場所にも潜り込むことができる凄腕のカメラマン。そして、シャッターを切る瞬間に「ファイア!!」と叫ぶ癖があることから、「炎のアタっちゃん」という異名で呼ばれています。
海軍本部やCPなどのシリアスな組織の中に、こんなにも個性的でユーモラスな専属カメラマンが存在していたとは驚きです。ルフィたちの戦闘シーンや、一瞬の隙を突いたような手配書の写真は、彼が命がけで現場に潜入し、絶妙なタイミングでシャッターを切り、そして叫んだ結果だったのです。
さらに面白いのは、尾田先生がこの回答の最後に残した「彼らが出てきた時に、いずれ」という意味深な一言です。これは、アタっちゃん自身が物語の本編に登場する可能性を示唆しており、手配書という小道具一つにも、まだ語られていないドラマやキャラクターが用意されていることを予感させます。
写真一枚の設定にも、ここまでの遊び心と伏線を仕込んでおく。それが『ONE PIECE』という物語の奥深さであり、世界観がどこまでも広がっていく理由なのかもしれません。
──手配書というシリアスなアイテムの裏に、“炎のアタっちゃん”というユーモラスな存在を仕込む。その遊び心こそが『ONE PIECE』らしさといえるでしょう。世界の細部にまで物語の種をまく尾田先生の発想力が、あの大海原をより豊かで立体的なものにしているのではないでしょうか。
〈文/凪富駿〉
《凪富駿》
アニメ・漫画に関するWebメディアを中心に、フリーライターとして活動中。特にジャンプアニメに関する考察記事の執筆を得意とする。作品とファンをつなぐ架け橋となるような記事の作成がモットー。
※サムネイル画像:Amazonより 『「エンスカイ(ENSKY) 208ピース ジグソーパズル ワンピース 手配書『モンキー・D・ルフィ』」(ブランド:エンスカイ(ENSKY))』



