日本の声優さんがやりたい放題したことで唯一無二となったアニメ・ビーストウォーズが帰ってきた──!

 なんと『ビーストウォーズ超生命体トランスフォーマーアゲイン』が4月2日朝9時15分〜テレビ東京系列で放送をするというのだから驚きです。

 本作は日本の声優陣が吹替の際に、大胆なアレンジを加えたことで今なお語り継がれる伝説とでもいうような作品です。本作はいかにして有名作となったのか。『ビーストウォーズ』とはそもそもなんなのか。今回の“アゲイン”は当時となにが違うのでしょうか?

◆生まれは海外?シリアスなトランスフォーマーシリーズ

 『ビーストウォーズ超生命体トランスフォーマー』はもともと1997年にアメリカ・カナダの合作で制作されたTVアニメーションシリーズです。当時としてはまだめずらしいフル3DCG作品として登場し、全部で3シリーズが制作されました。

 車が人型ロボットに変形することでおなじみのトランスフォーマーシリーズですが、本作で変形するのは動物たち。ゴリラやチーター、ネズミにサイ、虫や恐竜にいたるまで様々な系統の生き物が人形のロボットに変身します。

 従来のトランスフォーマーと同様、正義のサイバトロンと悪のデストロン軍の戦いが描かれるのですが、戦いの中で死者が出たり、裏切り者が現れたりと内容はなかなかにシリアス。中でも完結作にあたる『ビーストウォーズリターンズ超生命体トランスフォーマー』は戦いの舞台が機械的な世界となり、全体的に暗い内容となっています。

◆シリアスな内容を日本で大胆アレンジ!笑える作品に?

 そんなシリアスな作品の『ビーストウォーズ超生命体トランスフォーマー』ですが日本ではなんと“笑える”作品として知られています。

 その理由は日本で独自にアレンジされたギャグ満載の吹替です。番組が放送開始してまもなくは割と真面目にローカライズされていたのですが、最終話に近づく後半にかけてギャグが増えていき、おふざけが強めなアレンジが加わっていきます。起こっている事態は銃撃戦なのに口先だけはパロディトークが盛りだくさん、といったような不思議なバランスに調整されています。

 このバランスに行き着いた裏話はテレビ朝日公式のYouTubeチャンネル「動画、はじめてみました」で、敵のボス・メガトロンを演じた千葉繁さんのインタビューで語られており、リアルなCGの怖い見た目で子供たちに怖がられないように、少しずつ元の台本から笑えるようなアドリブを足していったことが語られています。

 『ビーストウォーズ超生命体トランスフォーマー』にいまから初めて触れるという人は、メガトロンがいかにして、ギャグの割合を増やしていったのかに注目しても面白いかもしれません。

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