『名探偵コナン』のように長い間アニメが放送されていると、時代とともにトリックに使われたアイテムも失われつつあり、特にテープ式の留守電などを使った灰原哀の初登場回のトリックは、令和のいまリバイバルできないといわれています。

 昔懐かしい平成レトロなトリックにはどんなものがあるのでしょうか?

◆灰原の登場回「テープ式の留守電」を使った密室事件

Ⓒ青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996

<画像引用元:YouTubeチャンネル『【アニメ】名探偵コナン公式』より Ⓒ青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996>

 TVアニメで灰原が初登場した第129話「黒の組織から来た女/大学教授殺人事件」で披露された留守番電話のテープを使ったトリックはいまでは再現できないといわれています。

 現場を密室に見せかけるため、固定電話の録音用カセットから引き出したテープに部屋の鍵を通して外に出ます。ドアを施錠したあと、家の外から繰り返し留守電メッセージを残してテープを巻き取ることで、鍵はドアの下の隙間から室内に運ばれていきました。

 巧妙なことに室内は荒らされ、鍵は大学ノートの下にキレイに収まっている状態。事故死説も浮上しました。

 しかし、江戸川コナンは近くに散らばったチェスの駒を逆さにしてノートを乗せ、そこにテープを通すことでバランスを崩してノートの下に鍵が入ったと推理したのです。

 この事件は突発的な殺人で、その場にあったアイテムを使ったトリックだったため、留守電テープには犯人の指紋も残っていて、解決に至りました。

 いまでは録音はデジタル化されていて、テープ式の留守番電話も見かけなくなりました。平成レトロな懐かしいトリックといえるでしょう。

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 なお、コナンの推理力を目の当たりにした灰原は、姉の宮野明美を助けてほしかったとすがりついて涙を流しました。

 『名探偵コナン』の根幹に関わるエピソードでもあるぶん、リバイバルは難しいかもしれませんが、令和ならではの演出も観てみたいですね。

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