『ダークギャザリング』は心霊スポットで捕まえた悪霊を別の悪霊と戦わせていることから、別名「悪霊ポケモン」と呼ばれていますが、この作品に登場する場所は実在する心霊スポットをモデルにしています。いま卒業生が活躍している東京の危険度ランクSの心霊スポットは、どこをモデルにしているのでしょうか。

◆戦に敗れ滝が三日三晩血で真っ赤に染まった──八王子市「八王子城跡」

 八王子城跡は、安土桃山時代に関東を支配していた北条氏が現八王子市に築いた山城です。

 豊臣秀吉が行った小田原征伐の際には、この城にわずかな兵や農民、女性、子供がいましたが、15千の兵に攻められわずか1日で落城してしまいました。

 城に残された女性や武将たちは次々と自刃し、御主殿の滝と呼ばれる滝に身を投げ、滝の水は三日三晩血で真っ赤に染まったと言われています。この経緯から八王子城は悲劇の城として広く知られています。

 『ダークギャザリング』では、「H城址」という名前で紹介され、この場所は螢多朗と夜宵が打倒神を決めてから最初に向かった危険度ランクSの心霊スポットです。

 作中でのH城址は、史実と同じように安土桃山時代にわずか1日で攻め落とされ、城に残された女性たちは晒し首を避けるために自ら自刃し御主殿の滝へ身を投げたと語られています。

 H城址ではこの悲劇を受け継がせるために地縛霊となった女性の霊「千魂華厳自刃童子(せんごんけごんじじんどうじ)」がおり、ほかにも、「落武者や女子供の霊が数十人以上さまよい歩いている」「滝の上にものすごく強い気配がする」などと曰くが語られています。

 現実での八王子城跡では悲劇に沿ってか特に御主殿の滝付近での噂が多く、「夜になると女性のすすり泣く声や叫ぶ声が聞こえてくる」「武士の霊を見た」「合戦の音が聞こえてくる」などと噂されています。

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 作中で語られているH城址とほぼ相違がないものの、現実の八王子城跡は観光地としても知られ、さまざまな催しが行われています。さらに、安土桃山時代の山城の状態をよく残していることから、「日本100名城」に選ばれ城好きのなかでも愛されている城の一つのようです。

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