全世界コミックス累計発行部数3000万部を突破した伝説の少女漫画『フルーツバスケット』 が、今季春アニメで放送中ですね
原作は高屋奈月先生の漫画で、1998年〜2006年まで「花とゆめ」で連載されており、2001年には、TVアニメ化されたこともあります。私は原作も前アニメも見逃してたので、今季はちゃんと観ようと心に決めておりました!
母を亡くした女子高生・本田透は、一人テント暮らしをしていましたが、ひょんなことから十二支の物の怪に取り憑かれた一族・草摩家と同棲することになって……というお話です。
初めは絵が可愛くて爽やかなイメージを持ったけど、結構ドロドロしたエピソードもあり奥が深い作品のように感じます。
特に興味深いのが、“十二支の呪い”について。今季アニメではまだまだ謎は明かされていませんが、これまでのエピソードからこの謎について考察していこうと思います。
十二支の呪いとは?
草摩一族で物憑きとして生まれてきた者は、異性に抱きつかれたり(愛情や故意であるか否かは関係ない)、身体が弱ると憑かれた干支の動物姿に変身してしまいます。ただし異性でも十二支同士なら大丈夫なようです。
もしも第三者に干支の姿に変身してしまうという秘密がバレてしまうと、知ってしまった者の記憶を消してしまう決まりになっているようです。しかし透の場合は記憶は消されず、慊人の意向で様子を見ることになりました。
この記憶隠蔽というのがクセモノで……! 仲良くなった友人でも どれだけ愛した恋人でも、その物憑きの人のことはもちろん一緒に過ごした時間まで忘れてしまうのです(泣)。
第7話で、はとりも婚約までした恋人の記憶を消した過去があり、透に「関わった事を後悔する前に出ていけ」と言っていましたね。
はとりだけでなく、草摩一族の物憑きには、それぞれ悲しい出来事や 心に闇を抱えているはずです。
このように記憶隠蔽などを行い十二支同士以外の親しい交際を徹底的に許さないため、それを“呪い”と多くの主要人物たちは表現するのです。
十二支の呪いは解ける?
果たして物憑きの人々は十二支の呪いを解くことができるのか否か?? 気になるところですが、今季アニメでは呪いを解く方法に関して全くと言っていいほどまだ言及されていません。物語が進むにつれて謎が明かされていくのかもしれませんね。
しかし物憑きの人々は、透をはじめ草摩家に関係ない人とつながりを持つことで、心に変化が生じたり、前に進んで行こうとするようになっていると感じました。もしかしたらその当たりが呪いを解くキーポイントになるのでは? と私は踏んでいます。
そして変身した姿を割とすぐに受け入れてしまった超天然な透の存在は、心に闇を抱えている物憑きの人々にとっては癒しそのものなんだろうなぁと思わずにはいられません。天然キャラは無敵ですよね!
――“呪い”と言うととても怖いものだと思ってしまいますが、物憑きの人たちが変身した姿はどれも可愛いし、言い方を変えれば“特別な力”を持っているとも言えますよね。たとえ呪いが解けなくても、皆がそう思えたならハッピーエンドになるんじゃないかなぁ・・・なんて私は思います。
(Edit&Text/魔法使い鳥々エリー)
◆Check!!
©高屋奈月・白泉社/
フルーツバスケット製作委員会