『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』(略称、俺ガイル)は、2013年の放送以降爆発的ヒットをみせた作品です。
<画像引用元:https://www.tbs.co.jp/anime/oregairu/2nd/ より引用掲載 ©渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。続>
2期も2015年に放送され、非常に続きが気になるところで終わったため、続編制作が熱望されていました。しかし、当時は原作刊行ペースの都合上なかなか制作されず、ファンも半ば続編を諦める事態に。
しかし、5年という長い月日が経ち、ついに続編制作が決定、放送も間近となりました。
ファンにとっては嬉しいことなのですが、遅い、遅すぎます。もう完全に話の内容を忘れてしまった人も多いでしょう。
また、3期放送から『俺ガイル』に興味を持った人もいるのではないでしょうか。
今回はそんなアニメファンのために、この作品がどんな物語なのかを軽く紹介していきます。
ぼっち主人公たちを描く青春ラブコメ 『俺ガイル』ってどんな物語
<画像引用元:https://www.tbs.co.jp/anime/oregairu/2nd/story/story01.html より引用掲載 ©渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。続>
『俺ガイル』は、主人公たちが所属する部活「奉仕部」に依頼される相談を解決していくことが、物語の軸となっています。依頼される相談は様々で、人間関係についての相談や、できないことを手伝ってほしいなどの学校生活についての悩みが多いです。
具体的には、「出回っているチェーンメールのせいで友人たちの関係が悪くなっているから解決してほしい」、「文化祭実行委員長の仕事が失敗しないようにサポートしてほしい」などの相談が作中に登場しました。
これらはどれも学校生活ならではの悩みですよね。『俺ガイル』の面白い部分は、こういったあるある相談を普通とは異なった視点で解決することにあります。
この異なった視線と言うのも、実はこの奉仕部という部活、人間関係を苦手としている人物たちが人間関係を学ぶ場でもあるのです。
奉仕部に所属する主人公・比企谷 八幡は幼い頃から友達ができず、周囲からいじめられることもしばしばある生粋のぼっち。ヒロイン、雪ノ下 雪乃もまた、自身の高すぎるスペックとプライドが原因で友人のいないぼっちとなっています。
『俺ガイル』では、この2人のぼっちならではの視点や考え方が、実に突飛で面白いのです。この作品の肝は人とのコミュニケーションを苦手としながらも、どこか物事の核心をついた2人独自の視点にあると言えるでしょう。
<画像引用元:https://www.tbs.co.jp/anime/oregairu/1st/story/ より引用掲載 ©2013 渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。>
また、『俺ガイル』の物語は、シーズン毎に微妙にテーマが異なります。
1期はコミュ障の主人公ヒロインが、独自の視点で相談を解決する話でキャラクターや、登場する人物の人間関係について紹介するエピソードが多いです。
物語序盤は、嫌嫌協力していた比企谷 八幡と雪ノ下 雪乃が少しお互いを理解し合い、由比ヶ浜 結衣を間に挟む形にはなりますが、部活仲間としての関係を築いていく物語でした。
<画像引用元:https://www.tbs.co.jp/anime/oregairu/2nd/story/story09.html より引用掲載 ©渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。続>
2期は、1期でできた人間関係のイザコザに苦悩する話で、過去に相談を寄越した人物たちも多く関わってきます。特に2期は1期とは異なり、奉仕部だけで簡単に解決できる相談が少なくなり、外部の人間の協力も必要になってきました。1期に比べてより複雑な人間関係が描かれていると言えるでしょう。
スケールに違いはありますが、どちらも基本的解決策は変わらず、比企谷 八幡がヒール役を務め、周りに物事の本質を気づかせる方法を取ります。しかし、2期中盤からは、比企谷 八幡だけ損な役目を背負い続けるのはおかしいと奉仕部内で分裂、ギクシャクすることに……。
そこで比企谷 八幡は、自分は上部だけの関係が怖く、こういった手段しか取れないが本当は真に理解し合える友人がほしいことを明かし2人と和解します。奉仕部の3人は本当の関係とは何かを考えていくことになるのですが……。ここで2期が終わります。
2期の終わり方から推測すると、3期は奉仕部に所属する3人の関係についての話になるのではないでしょうか。
上面だけではない本物の関係を求める3人は、どういった結論を出すのでしょうか。3期放送が楽しみですね。
『俺ガイル』はクセの強いキャラクターが特徴 「あやねる」人気の原点はここにあり!?
<画像引用元:https://www.tbs.co.jp/anime/oregairu/2nd/story/story11.html より引用掲載 ©渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。続>
『俺ガイル』に登場するキャラクターはどれもクセが強いです。主人公・比企谷 八幡はモチロンのこと、ヒロインである雪ノ下 雪乃も他の日常系の作品と比べて独特な性格をしたキャラクターだと言えます。
特に雪ノ下 雪乃はメインヒロインとは思えないほどの毒舌を吐くこともあり、そのあまりに鋭すぎる正論には視聴者にもダメージが……。
そんなクセの強すぎるキャラクター雪ノ下 雪乃ですが、実はとても人気の高いキャラクターでもあります。その人気は『このラノベがすごい!』2015年女性キャラクター部門で5年連続1位を取り続けていた『とある魔術の禁書目録』御坂美琴を抜き1位に輝くほど!!
そんなファンからの人気が高い雪ノ下 雪乃ですが『俺ガイル』には、もう1人熱心なファンを集めるキャラクターがいます。
それが、一色 いろはです。
<画像引用元:https://www.tbs.co.jp/anime/oregairu/2nd/story/story05.html より引用掲載 ©渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。続>
彼女は2期の途中からという、非常に遅い登場であるにも関わらずメインヒロインである2人に引けを取らないほど人気を集めています。
主人公の後輩というポジションに加え、その媚びるようなあざとい性格が多くの視聴者をファンにしました。実はこの人気、一色 いろはのキャラクターとしての魅力だけではなく、彼女の声優を担当した佐倉綾音さんの演技がハマりすぎていたことにも原因があります。
一色 いろは役を演じた佐倉綾音さんはあざとかわいい系の後輩という難しい役を完璧に演じ多くの視聴者を一色 いろはのファン、また自分のファンにしました。
それは一色 いろはというキャラクターは佐倉綾音という声優が大きく知られることとなった役とも言われるほどです
佐倉綾音さんのファンの中には、一色 いろはでファンになった人がたくさんいるのではないでしょうか。
当時は凄いブームだった? 『俺ガイル』の何がそんなにウケたのか?
<画像引用元:https://www.tbs.co.jp/anime/oregairu/2nd/story/story05.html より引用掲載 ©渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。続>
『俺ガイル』は、コミュ障という珍しいタイプの主人公が登場する作品です。
主人公・比企谷 八幡は周囲に馴染まず、物事には弄れた姿勢で挑む社会不適合者とも言える性格をしていますよね。しかし、なぜか当時のSNSでは「俺は比企谷 八幡とそっくりの性格をしている」「比企谷 八幡と同じ人間観察が趣味」などの「俺、八幡アピール」が流行していました。そう、人間失格に思える比企谷 八幡、実は人気の高い主人公でもあったのです。
『俺ガイル』の人気は物語が面白いことにもありますが、この比企谷 八幡の卑屈な姿勢が多くの共感を得たことが大きな要因となっています。
ファンの中には、時折みせる彼の絶妙な痛々しさに共感を覚えた人がたくさんいるのではないでしょうか。彼の考え方に全部に当てはまらなくとも、苦い青春を送った人間ならば、1度は考えたことがある内容が多いでしょう。
このように、『俺ガイル』は物語の面白さだけではなく、視聴者に多くの共感を与えた結果、大きなブームを巻き起こしたと考えられます。
――『俺ガイル』がどんな物語だったか思い出していただけたでしょうか。
この作品は原作書籍の累計発行部数は1000万部を超え、2014年2015年2016年の『このラノベがすごい!』では3年連続で1位にも輝いている人気作品です。
前回の放送から5年経った今でも、好きな作品として『俺ガイル』を上げる視聴者は大勢いるのではないでしょうか。
そんな人気作の3期がもうすぐ放送開始します。オススメの作品なので、初めて知った人も、今思い出した人もぜひ視聴してみてください。
(Edit&Text/天乃ひる)
TVアニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」公式ホームページ|TBSテレビ
©渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。完
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