アニメの主人公と言えば、少年少女が鉄板ですよね。
最近では、動物やおじさんなどの変わり種設定も見られるようになってきて、アニメの主人公象も多様化してきたように思います。
しかし! 主人公が「不死の球体」というアニメは聞いたことがあるでしょうか?
少年でも人間でも、動物ですらない、「球体」が主人公のアニメが今秋放送されるのです。
その名は『不滅のあなたへ』。「週刊少年マガジン」で連載中の人気コミックが原作で、決して死ぬことの無い「球体」が永遠に生きる姿を描いた作品です。
<画像引用元:不滅のあなたへ(13) (週刊少年マガジンコミックス) Kindle版 より引用掲載 出版社:講談社>
この設定は数あるアニメの中でも異端中の異端。
この記事では、2020年秋アニメ『不滅のあなたへ』が放つ神秘的な魅力について紹介していきます。
◆主人公が不死の「球体」彼の永遠の旅を描く
<画像引用元:不滅のあなたへ(1) (講談社コミックス) コミック より引用掲載 出版社:講談社>
本作を語るには、まず主人公の「フシ」について説明しないといけません。
本作の主人公・フシは、無機質な見た目の「球体」です。しかし、ただのボールではありません。彼には「死んでも再生する能力」と「刺激を受けた物の姿に変化する能力」の2つの力が備わっています。
フシは謎の存在・観測者によって地上に投げ込まれ、球から石へ、石からオオカミへ、オオカミから人間へと姿を変え、地上に順応。そこで生活をするようになります。
やがて地上での生活に慣れたフシは、人々との交流から感情を学び、自らの生き方や生きる意味を自問するようになっていきます……。
◆物語の目的とは……?
<画像引用元:不滅のあなたへ(4) (講談社コミックス) コミック より引用掲載 出版社:講談社>
本作で一番気になるのが、物語の目的です。
主人公のフシは、観測者によって地上に投げ込まれた存在。自発的な目的を持っておらず、完全に受け身な存在です。
そのため、彼自身が物語を展開させるイメージがまったく湧かず、物語開始時では、ストーリーの予測がまったくできないのです。
そして、彼の持つ二つの能力も非常に受け身的です。
「死んでも再生できる」というのは、究極の受け身。何をされても大丈夫という、すべてを受け入れられる条件を備えています。
さらに、「“刺激を受けた”物の姿に変化する能力」も、受け身です。自らの力で変化できるわけではなく、外部からの刺激をスイッチとして変化できるようになります。
この「フシ」という存在。個人的にはAIに似ている印象を受けました。
外部から刺激を与え続けることで学習し、やがては大きなものへと成長する。そしていつしか、刺激の集積から自我を持ち、その力を行使するのではないか?
そんな可能性に満ちた主人公・フシがどんな物語を描くのか。本作の設定には、あれこれと妄想をかきたてらる要素が詰まっています。
◆ファンタジー×Eテレ枠という約束されたクオリティ
<画像引用元:不滅のあなたへ(8) (講談社コミックス) コミック より引用掲載 出版社:講談社>
本作が放送されるのは、NHK Eテレの22時50分~23時25分。
Eテレ枠の作品は、必ずと言っていいほど脚本・作画共にハイクオリティーで放送されるため、本作も例に漏れず、高いクオリティーが期待できます。
そのクオリティは、公式トレーラーを見ると一目瞭然。作画・音楽・演出のすべてのクオリティーが高く、作品自体からも、その制作クオリティに負けないオーラのようなものを感じることができます。
またスタッフには、監督にむらた雅彦氏、シリーズ構成に藤田伸三氏と、どちらも2000年以前から一線で活躍してきたベテランを起用。
作画スタジオにはEテレ枠作品の『境界のRINNE』を担当したブレインズ・ベースを起用しており、作品中盤でクオリティーが落ちてしまう心配もありません。
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◆主演は初主演の川島零士!爽やかで甘えっぽい少年ボイスが魅力
最後に着目するのは、主人公を演じる声優さん。
主人公のフシを演じるのは、初主演を務める若手声優・川島零士さん。爽やかでいて、少し甘えっぽい少年ボイスが魅力の注目声優さんです!
その演技は一度聴くだけで主役級だと分かるレベル。本作をきっかけに、活躍の場を増やしていくことが予想されます。
しかも彼は、ルックスもかなりの爽やかイケメン……! さらに、趣味がファッションと、ブレイクの要素を十分に備えた声優さんです。
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『不滅のあなたへ』は無限の可能性を秘めた作品
2020年秋アニメの『不滅のあなたへ』。原作、スタッフ、キャストのどこをとっても、神作品になる可能性を秘めたアニメです。
放送前にこれだけの可能性を感じられる作品はなかなかありません。もし、作品が気になった方は、まずは原作をチェック! 放送開始まであと1ヶ月、その魅力を予習しておきましょう!
(Edit&Text/からすけ)
©大今良時・講談社/NHK・NEP