男性向け恋愛ゲーム、女性向け恋愛ゲームと続いたら、次はBLでしょ! ということで、過去のプレイ履歴から色々な意味で一押しの作品を紹介します。そのゲームの名前は『俺の下であがけ』2002年にAlice Blueから発売された作品でジャンルは「借金背負わせシミュレーションゲーム」

俺の下であがけ
画像引用元:「俺の下であがけ」公式サイトhttp://blue.alicesoft.com/soft/agake/index.htm
上記サイト パッケージより引用

 はい、もうすでにヤバい香りがプンプンしていますが、その期待を裏切らないヤバさをお約束します! 今回はプレイ当時、予想の斜め上を突っ走り私の心を鷲掴みにした異色の作品、『俺の下であがけ』についてその魅力を(恐ろしさを?)お伝えしてまいります。

 

ぶっとんだ世界観に引き込まれる

俺の下であがけ
画像引用元:「俺の下であがけ」公式サイトhttp://blue.alicesoft.com/soft/agake/index.htm
上記サイト パッケージより引用

 主人公は若き青年実業家・黒崎壱哉(25)。様々な会社を経営する傍ら、消費者金融「クロサキファイナンス」なる胡散臭い会社も営んでいます。

 ある日、クロサキファイナンスの支社ビルを建設中の場所にふらりと視察に立ち寄った壱哉。そこは九年ぶりに訪れた自分の生まれた育った町でした。

 そこで壱哉はかつての同級生・樋口崇文、貧乏な勤労少年・清水新、妻に先立たれた子持ちやもめ・山口幸雄と出会い、彼らを気に入ってしまいます。

 どうにかして三人を自分のものに出来ないか……そう考えた結果、「そうだ、莫大な借金を背負わせちゃえばいーんじゃん!」という答えをはじき出した壱哉。

 早速秘書の吉岡と結託して、自分好みの男たちを手中に収めるべく様々な工作を仕掛け、借金地獄に引きずり込もうとする―――。

 というのが、簡単なあらすじなのですが……もうすでに色々とおかしいですよね?

 まず壱哉はゲイです。まあBLなので主人公がノンケだったら何も始まらない訳ですが、秘書にも周りにも全く隠すことなくゲイ道をひた走ります。

 そして気に入った男たちを手に入れたい! と思ったときに浮かんだ手立てが、恋の駆け引きをする訳でも、積極的に好意を伝えて行く訳でもなく、莫大な借金を背負わせること。

 あれ? 壱哉って青年実業家だよね、頭いいんだよね、沢山の会社を経営してるんだよね。

  なのに何故思いついた妙案がそれなのか!!!?

  と、思わず突っ込みを入れてしまいましたが……主人公は壱哉。ということは、プレイヤーは壱哉側なので、罪もない男たちを罠にかけなければならないんです。

  そんなの可哀そう! とプレイするまでは私も思っていました。が、いざゲームを始めてみると、すっかり工作の虜に! 罠を仕掛け、それにターゲットがかかって堕ちて行く様が段々楽しくなってきます。純粋だったあの頃にはもう戻れません(そんな時期はなかったかもしれませんが)。

  流れとしては、

 1 町の各所に捜査員を派遣して標的を探す

2 裏工作を行う

3 個別イベントが発生する

  基本はこの3つのサイクルを繰り返しながら、30日の間に目的のキャラクターの借金額増額を目指します。

  注目していただきたいのが、2の裏工作のターン。ここで登場するのが工作の成功率を左右する、その名も「目押しシステム」。これが本当に大変で……次の項目で詳しくご説明したいと思います。

一瞬の気のゆるみが命取りに! 恐怖の目押しシステム

  捜査員を派遣し、目的のキャラクターが見つかるといよいよ裏工作開始! 工作に赴くのは壱哉、もしくは秘書の吉岡です。

  そう、自ら罠を仕掛けに行っちゃうんですね、壱哉は。

  仕掛けたい工作の種類を選んだあと成功度を決めるために登場するのが、

  【目押しシステム】

  これです! パソコンのデフラグをするときに出てくるような小分けになった枠が用意されており、その枠の中を高速移動するバーをクリックで止めるのですが……その高速さ加減が半端ない!!!!!

  まさに大迫レベルです、半端ないって! が当時流行っていたら絶対に口に出していたでしょう。それほどに高速で移動するバーを指一本で止めなければいけないというサバイバル! 信じられるのは己の力のみ。

  この目押し、工作の成功率を決める=キャラクターの借金額の増減に直結するのでとても重要なんです。成功率が高い枠を狙って止めれば相手により高額の借金を背負わせることが出来るという……頑張らなければ。たとえバーの見過ぎで目がバリバリに乾いてしまおうとも!

  そして、標的の借金が増えてくると個別のイベントが発生します。このイベント内の会話に出てくる選択肢によって、キャラクターの好感度が変化し、壱哉と標的との関係も変わってきます。

 お買い上げのその先は……

  標的を探し罠を仕掛け借金を背負わせながら交流を続ける――壱哉は一体いつ社長の職務を果たしているんだろう、と疑わずにはいられない毎日を過ごし、30日間を越えると工作モードは終了。物語は佳境に入ります。

  この時点で自分が相手に負わせた借金の総額が表示され、標的をお買い上げするかどうかを決めることになります。

  ここで運命の分岐点! 今まで貯めた金額と上げた好感度によってこの後の展開やエンディングがガラッと変わって来るんです。ちなみに、期間内の途中でお買い上げすることも可能です、その場合もエンディングが変わります。

  実は私、初めてのプレイ時、目押しが疲れてしまって、「もう1億円貯めたからいいじゃん、十分でしょ」という気持ちで途中でお買い上げをしてしまったんです。

  その結果は……選択肢も悪かったのかまさかの凌辱エンド。

  あまりのショックに暫く放心状態。そしてこのまま眠れるわけがない! と、そのまま2週目に突入、神経を研ぎ澄ませて目押しに励み、見事2億円を貯めてハッピーエンディングを見ました。その頃には朝が来ていました。

  エンディングはハッピーエンド、鬼畜エンド、社長死亡エンド(!?)、ハーレムエンドなど多種多様で、選択肢の選び方によって受け、責め度合いも変化。

  しかも2週目以降からは秘書の吉岡が攻略対象になるので、若造の相手はちょっと……という方は三人の内の誰かをサクッと1億でお買い上げして、吉岡に全力を傾けるのもいいかもしれません。

  純愛、ライトな作品が多かった当時、かなりの異彩を放っていたこのゲーム。2007年には大幅にリニューアルされたPS2版も発売されています。

  PCソフトの公式サイトで、こんな評価を見かけました。

  凌辱度     ★★★★☆

 難易度     ★★☆☆☆

 ある意味バカ度 ★★★☆☆

  上記を見て一言、

  難易度が「星2」である筈がない!!!

  と大声で叫びたくなりましたが、そっと胸にしまっておきたいと思います。

(Edit&Text/彩乃)


俺の下であがけ

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