『アクダマドライブ』はstudioぴえろ制作のオリジナルアニメ。
戦争によって歪ながらも高度に発展を遂げたカンサイを舞台に、警察の威光など物ともせず犯罪者たちが大暴れするクライムアクション作品です。
<画像引用元:https://akudama-drive.com/ より引用掲載 © ぴえろ・TooKyoGames/アクダマドライブ製作委員会>
犯罪者が跋扈するこのダーティーな世界観を、ゲーム『ダンガンロンパ』シリーズでおなじみシナリオライター・小高和剛氏とキャラクターデザイナー・小松崎類氏のタッグが描くことから本作は放送前より注目を集めていました。
本記事では、第1話の放送を迎えた『アクダマドライブ』のあらすじと、注目ポイントを紹介していきます。
◆『アクダマドライブ』のあらすじ
政治や警察といった統治機構が日増しに力を失いつつある中で、当然のように治安は悪化し、犯罪が横行するようになりました。
権力の失墜を嘲笑うかのように台頭する犯罪者たちを「アクダマ」と呼び、日夜警察もそれらに対抗しますが、そんなものはどこ吹く風。
欲のままに犯罪行為を繰り返す一部のアクダマたちの元に、「処刑される前に殺人鬼を救出せよ」とのメールが届き、目的のため警察署で一堂に会す事態に。
そんなゴタゴタの中で、ごく普通の生活を送っていた一般人が不運にもその場に居合わせ、巻き込まれて……。
――以上が本作のあらすじ。
<画像引用元:https://akudama-drive.com/special/index00120000.html より引用掲載 © ぴえろ・TooKyoGames/アクダマドライブ製作委員会>
第1話の放送を終えての感想ですが、ティザービジュアルやPVでも十分にキャラが立っていると感じていたものの、改めてアニメで動いて声が乗っているのを見ると、ゾクゾクしました。
『ダンガンロンパ』シリーズのダークな雰囲気はモチロン、監督の田口智久氏が『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』を手掛けたためか、どこか『ペルソナ』シリーズを彷彿とさせるキャラクターデザインも、怪しさを際立たせており、グッと世界観に引き込んでくれます。
後述する漫画版で描かれている濃密なアクションシーンも、ギュッとスタイリッシュにまとまっており、裏社会の猛者たちが引き起こすクライムアクションの続きが楽しみです。
◆偽善的な側面のない、純然たる悪人であることがミソ
<https://akudama-drive.com/story/01.html より引用掲載 © ぴえろ・TooKyoGames/アクダマドライブ製作委員会>
『アクダマドライブ』に登場する犯罪者たちは、ブラック・ジャックのように法外な治療費の代わりに不治の病を治療する訳でもなければ、ルパン三世のように盗みに入ったお城のお姫様にロマンスを与える訳でもありません。
第1話で喧嘩屋は暴れたいから殴り、ハッカーはスリルを求めてネットワークを謀り、医者はサディズムめいた快楽を求めて治療を施しており、根っからの犯罪者として描かれていました。
中には、運び屋のように多くを語らず任務を遂行する職人肌なアクダマもいるようですが、クレイジーなタイプと相対することで、また違った一面も垣間見えそうです。
彼ら凶悪なアクダマたちは、捕まれば数百年という終身刑のような刑期が待っているのだから、今更しおらしくお縄につくなど考えられませんよね。
本作を視聴する上では、この絶対的な悪党たちが思うがままに大暴れする、非日常的な爽快感を楽しみたいところ。
行き着く先は全員逮捕の後に処刑か、アクダマたちの逃げ切りエンド?
第1話ラストでは、アクダマたちとは別の思惑を持つ存在もチラ見えしており、予想だにしないラストが待ち構えているのかもしれません。
◆先行で配信されていた漫画版は、アニメを補完するポジションに
Webやアプリで楽しめるレンタルマンガサービス「Renta!」では、大柿ロクロウ氏によってコミカライズされた本作を読むことができます。
本来はアニメと同時進行で展開されるハズだったものの、新型コロナ感染症の影響でアニメが延期となり、漫画だけが先行する形に。
10月9日時点で第5話まで配信されていますが、アニメは第1話でその内容を抜き去りました。
漫画版は配信までのスパンが長く、アニメとは進行具合が大きく異なってくるでしょう。
全体的にアクションシーンの描写が細かく、アニメ中では描かれていないやり取りも含まれているため、じっくりとストーリーを読みたい場合やアニメ視聴後に付け合わせるような形で読むのも面白いかもしれませんね。
――本作は、シナリオとキャクターデザインに『ダンガンロンパ』シリーズのタッグを起用していることもあり、一癖も二癖もあるストーリーになりそうですね。
まだまだベールに包まれた展開に、各所で繰り広げられる考察も熱が入りそうです。
加えて、アクションシーンもカロリーが高く、第1話を視聴した後の満足感は言わずもがな。
毎日何本も放送されているアニメですが、『アクダマドライブ』を視聴する日は、これ1本でお腹いっぱいになってしまうかも?
(Edit&Text/叶梢)
© ぴえろ・TooKyoGames/アクダマドライブ製作委員会