◆『美少女戦士セーラームーン』──子どもにトラウマを植えつけた?
<画像引用元:Amazon.co.jpより>
『セーラームーン』シリーズの中でも、初期の『美少女戦士セーラームーン(無印)』は、子どもの憧れだったセーラー戦士にまさかの展開が訪れ、保護者からクレームが相次ぐ最終回となりました。
セーラー戦士は北極圏に向かい、5人組の妖魔DDガールズと戦います。DDガールズとの戦闘は激しいものとなり、主人公のセーラームーン以外、全員相打ちとなり死亡してしまいます。
その後、セーラームーンは最後のボス、クイン・ベリルの元へ向かいますが、そこでも恋人の地場衛が死亡。セーラームーンもクイン・ベリルを倒して力尽きます。
その後の『美少女戦士セーラームーンR』で、彼女たちは転生して再会しますが、この全滅エンドは当時の子どもたちに大きなショックを与え、保護者からテレビ局にクレームが殺到する事態に。次の制作が決まっていたため、インパクトある結末を求めた結果、このような最終回になったようですが、子どもたちはセーラー戦士が本当に死んでしまったと思ったようです。
『セーラームーン』のアニメは2014年以降、劇場版など新作が何本か作られており、今年6月9日には『シャドウ・ギャラクティカ編』を元にした『劇場版 美少女戦士セーラームーンCosmos』の前編が公開されました。
後編は6月30日から上映が始まりますが、原作どおりの結末が描かれるかという点も気になるところです。
──アニメオリジナルの結末は、アニメが原作に追いついたといった理由や、次作への布石として原作と違う終わり方をするため物議を呼ぶことも。その結果、『うる星やつら』のように、原作どおりの最終回を描いた作品が改めて作られる場合もあります。
さまざまな事情が絡んでいる中、誰もが納得するアニメオリジナルの結末を作るのは、なかなか難しいことなのかもしれません。
〈文/林星来 @seira_hayashi 編集/乙矢礼司〉
アニメーション「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」公式サイト
©和月伸宏/集英社・フジテレビ・アニプレックス
TVアニメ「うる星やつら」
©高橋留美子・小学館/アニメ「うる星やつら」製作委員会
劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」公式サイト
©武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」製作委員会