主人公よりも強い、いわゆる「最強キャラ」ですが、『呪術廻戦』の原作者の芥見下々先生はテレビに出演したとき「五条悟がやっといなくなった」と喜びながら語ったといいます。
五条悟のように、主人公よりも強く作中最強といわれるキャラは原作者でも扱いに困るようです。
次の3人のキャラは数少ない活躍であっても読者に強い印象を与え、最強の座を手にしています。
◆ラスボスも瞬殺できる?──『るろうに剣心」比古清十郎
<この記事にはTVアニメ、原作漫画『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』のネタバレが含まれます。ご注意ください。>
<画像引用元:Amazon.co.jpより>
比古清十郎はその強さから戦ったシーンは1回のみですが、その1回で読者に最強というイメージを焼きつけました。
比古は、飛天御剣流の十三代目にあたり、幼い剣心を拾って育てた剣心の師匠です。その強さは「最強の剣を持つ」と原作者の和月伸宏先生のお墨付きです。
剣心のことを溺愛していましたが、幕末の動乱に剣心が身を投じたことで仲違いをしてしまいます。明治の時代になり彼らは和解して、比古は剣心に「九頭龍閃」や、飛天御剣流奥義の「天翔龍閃」を継承します。
比古の強さを物語るのは、京都編で十本刀の不二と対決したときです。
不二の巨大な刀が振り下ろされる中、比古は不二の刀を受け止め登場します。不二の太刀筋から比古は、彼を武人と認め、正々堂々の勝負を挑みました。その後、比古は一瞬の隙をつき飛天御剣流の「九頭龍閃」で不二を倒します。
比古の活躍はこの戦い以外には、剣心に飛天御剣流奥義の「天翔龍閃」を剣心に伝授したときしかありません。
和月伸宏先生によると、「比古清十郎はジョーカーのような存在」だといいます。よって彼が味方についた側は、圧倒的に有利になることから登場させづらかったのかもしれません。
比古自身も、京都編で「俺自身が出張れば一番手っとり早えんだが」と自分が戦えば志々雄真実の反乱が終わると語っています。
なお、比古清十郎の名前は、実は本名ではありません。比古清十郎の名前は代々飛天御剣流を受け継ぐものが名乗る名前であり、比古も名前を受け継いだ形です。
本来なら、奥義を伝授した剣心が比古清十郎を名乗るべきかもしれませんが、剣心は飛天御剣流を継ぐつもりがなかったため比古がそのまま名乗っています。