◆強すぎて「エア味噌汁」で決着?──『バキ』範馬勇次郎
<画像引用元:Amazon.co.jpより>
主人公の範馬刃牙の父親・範馬勇次郎は、作中でも「地上最強の生物」と紹介されており、ほかの最強キャラと比べて登場回数は多いものの、エピソードはどれも人間離れしたものばかり。
勇次郎が官邸を襲ったときには彼を拘束できる武力がないためにすべてを不問。アメリカはその強さから勇次郎個人と国家で友好条約を結んでいます。
ほかにも、シロクマやアフリカゾウを素手で倒す、捕鯨砲に正面から挑み指一本で弾く、といったようにその強さは人間離れしています。
そんな最強エピソードを持つ勇次郎ですが、初期のころはまだ弱さを見せるシーンがありました。
第1部の『グラップラー刃牙」では、鎬紅葉が勇次郎のホテルの部屋に押し入ろうとしたとき、勇次郎と鎬紅葉によってどちらにドアノブが回るかという握力対決が行われました。
このとき勇次郎は「おッおッお!? なんて握力だッッッ」と言い、ドアノブは鎬紅葉が回した方へ動きます。いまの勇次郎からすると考えられないエピソードですが、初期のころの勇次郎はまだ人間味がありました。
勇次郎は刃牙の因縁深い相手として登場しますが、第3部にあたる『範馬刃牙』の「地上最強の親子喧嘩編」で2人の戦いに決着がつきます。
一時は強烈な抱擁を喰らわせて全身の骨を砕いた勇次郎が勝利をおさめたかのように見えました。
しかし、その後刃牙の闘志の幻影を見た勇次郎は幻影の味噌汁、ファンの間では「エア味噌汁」と呼ばれているものを作り始めます。
刃牙はエア味噌汁を振る舞う勇次郎に感謝するも、同じく登場していたエアちゃぶ台をひっくり返し「しょっぱかった」と文句をつけました。
勇次郎は幻影による家族としての対話を通じて刃牙の「ワガママを通す力」を認め、刃牙に「地上最強を名乗れ」と伝え決着がつきます。
まさか格闘漫画でこのような決着がつくとは誰も予想できなかったでしょう。強烈な抱擁も、親子の愛情表現だったのではないかという説もファンの間で囁かれています。
〈文/林星来 @seira_hayashi 編集/乙矢礼司〉
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