◆最後の加筆で不穏な終わりかたに?──『進撃の巨人』

<この記事には原作・TVアニメ『進撃の巨人』のネタバレが登場します。ご注意ください。>

画像引用元:Amazon.co.jpより

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 人類の存続をかけて巨人と戦う姿を描いた『進撃の巨人』は、最後の加筆で爽やかな終わりから一転、不穏な終わりかたへと変わり、多くのファンを驚かせました。

 この漫画は34巻で完結を迎え、最終巻ではミカサの頭痛の理由が明らかになったほか、最後に数ページの加筆がされています。

 この数ページの加筆では、エレンの墓がある巨木を中心に、ミカサらしき女性が家族で墓参りにきている姿や、彼女が寿命を迎えた姿、そしてパラディ島が戦争により荒廃した姿が描かれていました。

 さらに、巨木は始祖ユミルが巨人の力を授かったときのような木の姿になります。そこへ1人の少年と1匹の犬がやってきて、木を見上げたところで完結しました。

 この最後の加筆はファンの間で大きく話題になり、「歴史は繰り返されるってこと?」「本誌の最終回と全然印象が違う」と声が上がります。

 本誌の最終回では、涙を流すミカサの元に1匹の鳥がやってきて、彼女のマフラーを巻き直すという感動的な終わりだっただけに、物語が再び繰り返されるようなこの不穏な加筆には驚いたファンが多かったようです。

 しかし、「原作の最終回も良かったけど、この終わりかたのほうがダークファンタジーらしい『進撃の巨人』っぽい」との声も多く上がっており、この加筆はファンから高い評価を受けています。

 

 ──本誌での連載時には、ページ数や時間の都合から入れられないシーンが多々あるのかもしれません。しかし、単行本に加筆することでより作品の深みを増し、時に評価や終わりかたまで一変させてしまうことがあるようです。

〈文/林星来 @seira_hayashi

《林星来》
フリーライターとして活動中。子供の頃から培ってきたアニメ知識を活かして、話題のアニメを中心に執筆。アニメ以外のジャンルでは、葬儀・遺品整理・金融・恋愛などの記事もさまざまなメディアで執筆しています。

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