◆怪しげな術を使う美しい姫『後宮の烏』より柳 寿雪(りゅう じゅせつ)

©白川紺子/集英社,「後宮の烏」製作委員会

<画像引用元:https://kokyu-anime.com/story/?id=03 ©白川紺子/集英社,「後宮の烏」製作委員会>

 寿雪は後宮の奥深くでひっそりと暮らし、皇帝の夜伽をしない特別な妃です。まるでカラスをイメージさせる漆黒の衣装を身にまとう神秘的な女性。外に出ることも少ないので姿を知る者は多くありません。

 ですが、「烏姫」という呼び名で知られ、ある役割を持っています。それは、不思議な術を使ってさまざまな相談事を解決すること。その術の力は、死者の魂を一度だけ呼び戻せたり、成仏できない魂を天国に送り届けたり、持ち物から持ち主を探すことなど、多岐に渡ります。

 話し方が古風で無愛想に見えますが、実は感情豊かな少女です。第4話で不満げに頬をぷくっと膨らますシーンがあり、これには思わずギャップ萌えしましたね!

 また、美しい銀髪を黒く染めて隠しています。銀髪は、前王朝の生き残りだという証です。現皇帝である高峻(こうしゅん)の祖父によって、前王朝の関係者は反逆者として扱われ、帝や皇族、寿雪の母親もすべて殺害されました。

 そうとは知らず、第1話で高峻は寿雪に「耳飾りに宿る幽鬼(幽霊)を成仏させてほしい」と相談を持ちかけ、2人は出会います。寿雪は無事に依頼を成功させたのですが、泉で水浴びをしている時に、隠していた美しい銀髪の姿を高峻に見られてしまいました。

 高峻は「何も見なかった」と言い、実際にそれ以降も何事もなかったかのように接しています。祖父とは違った考えの高峻に、寿雪も少しずつ心を開いているように見えますが……。寿雪自身が「烏妃と帝は相容れぬものだと意味深な言葉を放っており、烏妃という存在には、まだまだ謎が隠されていそうですね。

 ──マスクで素顔を隠している紅雪、デンジを助けた目的が分からないマキマ、神秘的な存在の寿雪。

 内に秘めた部分というのはどうしても気になってしまいますね。彼女たちの秘密が明らかになった時、あなたはもうその子の推しになっていますよ!

〈文/おちとも @ochitomo8 編集/mizuno〉

 

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