◆大好きな忍具に夢中!『忍の一時』より鈴乃音涼子

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 涼子は、忍具を作る一族「雑賀衆忍者」の女の子。穏やかな性格で清楚っぽい見た目に、主人公の一時も見とれるくらいかわいらしい子。

 彼女の父は雑賀衆の頭首であり、涼子は跡を継ぎたいと思っています。忍具をとても愛しているのですが、父からは「継がせる気はない」と言われています。

 そんな涼子の忍具に対する熱い想いが描かれているのは、第3話で忍具を初めて装備する一時に対し、扱い方を手取り足取り教えたとき。

 細かに忍具の説明してくれるのですが、段々とヒートアップして語りが止まらない涼子。これには一時も思わず引き気味になっていましたね。

 ほかにも、第4話で忍具を乱暴に分解した一時に対して「愛を持って!」と怒りと共に忍具を取り上げます。普段は温厚な彼女ですが、忍具のことになると熱くなる一面も持っているのです。

 これほど熱い想いを持っているのに跡を継げないのはなぜ? と思いますよね。これには娘を大切にしたい、という父の優しい想いがあったからです。

 学校を卒業したら忍者の世界から縁を切り、女の子らしく幸せに生きてほしい、と血なまぐさい世界に染まってほしくない想いからくる反対なのです。これを知ると複雑な気持ちになりますね。

 それでも涼子は、自分は忍具が大好きだから、と諦めずに忍具職人を目指すことを決意するのです。

 ここまで「好き」に熱くなれる涼子のことは本当に尊敬できます。自分の大好きを貫いて、忍具職人になってほしいですね!

 ──大好きな朝に猛烈アプローチを仕掛けるカリン、大好きな姉とSTARRYのために人気バンドを目指す虹夏、大好きな忍具を作り続けたい涼子。

 それぞれの「好き」の想いがとても伝わってきますね。これほどの想いがあるからこそ、熱くなって空回りするときもあるけれど、そんな一所懸命な姿は推せますね。

 彼女たちの想いの熱さに触れたら応援したくなることマチガイナシ!

〈文/おちとも @ochitomo8 編集/乙矢礼司〉

 

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