◆「市川に惹かれ始めた」のはミルクティーをもらったとき
次に、異性として惹かれ始めたのは、原作第2巻「Karte.27 僕らははぐれた」で、山田が市川からミルクティーをもらったときではないかと考えられます。
この話では、職業見学で同じグループになった2人が帰りにみんなとはぐれてしまいました。
「みんなとはぐれたのは自分のせいだ」と責任を感じて泣き出す山田に市川は、ミルクティーを買ってきてあげます。彼女は飲み物を受け取った後、顔を赤らめて伏せていました。
一見、なぐさめられたのが嬉しくて赤面したように思えますが、山田が赤面した理由は、市川がミルクティーを選んだからだと考えられます。
職業見学に向かう際に食べることが大好きな山田は、「ファミチキ食べたい」と言いますが、友人に却下され「じゃあミルクティでいいよ」と言っていました。
おそらく市川はこの会話を覚えていてミルクティーを選び、彼女もそれに気づいたのでしょう。山田は何気ない一言を覚えていた彼へ喜びを感じ、意識し始めたのだと考えられます。
それを裏付けるように、この出来事以降、彼女は漫画を貸すために校門で彼を待ち伏せしたり、早退する前にいつも彼と会っている図書室へ寄ったりしています。
なお、その後に市川が山田の家を訪れた際、山田がこの時のペットボトルを保管していることが発覚しました。
彼女が市川に気づかせないようにしたため、彼はこの事実に気づいていませんが、ミルクティーをもらったことは大きなターニングポイントになっていたのでしょう。