アニメには内容が衝撃的すぎて多くの視聴者にトラウマを植え付けたエピソードがあります。その中には『サザエさん』や『ちびまる子ちゃん』などの国民的アニメも含まれ、X(旧Twitter)などのSNSで、「サザエさん死亡説」が囁かれたりしたほどです。
◆国民的アニメのトラウマ回
『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』など、国内のみならず海外からも支持される国民的アニメ。視聴者層に子供が含まれるためほのぼのとした日常回が多い一方、稀に不気味さを感じるエピソードも存在します。その恐怖的な演出やホラー要素は、幼心にトラウマを植え付けることも……。
次の国民的アニメにも、いつもと違う“闇深”エピソードが存在しました。
●不可解過ぎて「死んでいる説」が噂に
『サザエさん』にも、視聴者をざわつかせる薄気味悪いエピソードが存在しました。2007年1月に放送された第5822話「こたつ依存症」は、“サザエさん史上最も奇妙な回”として語り継がれています。
冬の寒い日、学校から帰ると一目散にこたつに入るカツオ。その光景を見て呆れるサザエもこたつでお菓子作りをしており、こたつから離れられない様子。
「不便なのはこたつがひとつしかないから」と考えたカツオは、友人の西原から小さいこたつを借ります。そのこたつは波平とマスオの晩酌にも使われ、磯野家はそれぞれの場所でこたつを使う状況に……。
ここまではいつも通りの日常風景。しかし、問題はラストシーンにありました。全員が寝静まった後、無人の真っ暗なリビングに水が滴り落ちるような不安を煽るBGMが鳴り響きます。
そしてこたつからタマが出てくると、急に磯野家が和気あいあいと会話を楽しむ絵に移り変わり、そのまま物語は終了してしまうのです。
オチの不明瞭さもさることながら、不可解なのは後半サザエさんがまったく登場しなくなること。異変を察知した視聴者の間では、「サザエの死を暗喩しているのでは?」と“サザエさん死亡説”が広まることに。
また、タマの登場回数が多いことから“タマ目線の物語説”も囁かれるなど、さまざまな考察が繰り広げられる回となりました。
●まさかの実体験エピソードにヒヤリ
2025年にアニメ化35周年を迎える『ちびまる子ちゃん』のエピソードには、ちょっぴり謎めいたものも。とくに1991年7月に放送された第81話「まる子 まぼろしの洋館を見る」は、屈指の不可思議回として視聴者の記憶に残っています。
まる子がたまちゃん、ブー太郎と町内を探検していると、誰も住んでいない古びた洋館を発見。洋館の中は薄暗く、あちこちに蜘蛛の巣が張っていました。
まるでお化け屋敷のような廃れ具合、歩くたびにギシギシ軋む床の音、気味の悪い絵画とコート。洋館の怪奇的な雰囲気に耐えられなくなった3人は、一目散に洋館から脱出します。その際まる子は、洋館から外国のお酒の瓶の蓋を拾って持ち帰っていました。
翌日、花輪くん丸尾くんを誘って洋館に向かったまる子たち。しかし、いくら探しても見つからず、まる子が持ち去ったお酒の瓶の蓋だけが証拠として残ることに……。
このエピソードは、実は作者・さくらももこ先生の実体験。ラストはさくらももこ先生のモノローグで「私にはこの他にも一度行ったのに二度と見つからなかったお花畑や田んぼがいくつもあります」「神様が子どもだけに遊ばせてくれる場所があるのだと思えてなりません」と語られ、物語のオカルトチックな雰囲気をさらに強めました。
詳しく読む⇒「サザエさんに死亡説が!?」「まつざか先生の顔が……」国民的アニメの恐怖のトラウマ回
◆背筋も凍るアニメの「トラウマホラー回」
ホラー系のアニメの中では、衝撃的すぎて今では放送できないような内容のエピソードが存在します。どのような話が視聴者にトラウマを植え付けたのでしょうか?
●人が溶ける描写は放送不可レベル!?
1968年からアニメ放送が開始された『ゲゲゲの鬼太郎』。期ごとにテイストが変化する『鬼太郎』ですが、第2期はとくにおどろおどろしく不気味なエピソードがそろっていることで有名です。なかでも屈指のホラー回として知られているのが、第43話「足跡の怪」。
神のような妖怪・タイタン坊による神隠しで「いらず山」を訪れた鬼太郎は、持っていると祟りが起こる守護石が削られていることに気づきます。
石を持ち去るタブーを犯したのは、埋蔵金を目当てに山を訪れた男二人組。鬼太郎の忠告を聞かない男たちには、やがて数々の報いが降りかかります。
まず、小指が急になくなり、耳が消え、目が潰れ、鼻が消失し、皮膚がドロドロと溶け、しまいには深いほら穴へ落ちていく……。水木しげる先生タッチの絵柄も合わさって、そのおぞましさはまさに現代では地上波放送不可能レベル。
容赦のない描写に、「これ以上恐ろしい話ある?」「嫌な余韻が残る終わり」など、“最恐”に納得する感想が並びました。
●激しすぎるビジュアルはトラウマ必至!
1996年から放送が始まったアニメ『地獄先生ぬ~べ~』。作中に登場するインパクトのある恐怖描写は、少年誌で連載されていたにもかかわらず、大人がみるのを躊躇してしまうほどでした。中でも、アニメ第13話「教室が凶器に変身!?妖刀はたもんばの呪い」はトラウマ必至。
この回では、ぬ~べ~の生徒・克也が「はたもん場跡」から賽銭を盗んだことで罪人と認識され、妖怪はたもんばに襲われる話が描かれています。
はたもんばは、打ち首にされた何百人もの罪人の怨念でできた妖刀が変化した妖怪。そのビジュアルは過激で、頭蓋骨がむき出しになった落ち武者の姿をしています。
ちなみに、はたもんばはぬ~べ~が除霊できなかった数少ない妖怪。鬼の手が引き裂かれるという壮絶な戦いっぷりも記憶に残るエピソードです。
見た目の強烈さとただならぬ強敵感には、「風貌が怖すぎて夢に出てくる」「永遠のトラウマ」との声が聞かれました。
『ぬ~べ~』は2025年に新アニメ化されますが、このエピソードを再び映像化するのは極めて難しいといえます。
詳しく読む⇒地上波での放送はヤバい!? 背筋も凍るアニメの「トラウマホラー回」
〈文/アニギャラ☆REW編集部 @anigala01〉
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