アニメ・漫画のキャラクターの中には、偽名を名乗っており本名が不明なことが多いです。しかし、連載終了後の出版物などで意外な本名が明かされたりします。また、実はTVアニメだけの登場で、原作には一切登場しないアニオリのキャラクターも多く存在します。

◆アニメ・漫画キャラの意外な本名

 漫画やアニメのキャラクターの中には、初登場からずっとあだ名で呼ばれていたり、名前を偽っていたことで本名が知られていない意外なキャラクターがいます。

●のちに判明した「L」の本名──DEATH NOTE

 名前をノートに書いた者は死ぬ──。そんな名前が重要なカギを握る『DEATH NOTE』において、主人公である夜神月と壮絶な頭脳戦の末、死神の目の契約を交わしたミサミサによって本名を知られ命を落としたLですが、彼の本名は作中で明かされませんでした。

 しかし、連載終了後に出版された『DEATHNOTE HOW TO READ 13』で、本名は「エル=ローライト(L Lawliet)」であることが分かりました。

 あれだけ用心深かったLが、実は本名の一部であった「L」と名乗っていたことや、奇しくもライバルであり自分の命を奪うことになった夜神月と、本名の一部が同じであったことにファンは衝撃を受けました。

 ちなみに、「エル=ローライト(L Lawliet)」という名前は、戸籍上の姓名かは不明であり、彼の出身地はイギリスであるものの、親など家族や出自についての情報は一切明かされませんでした。

 原作者の大場先生曰く、コミックス13巻で「日本人が1/4、イギリス人が1/4、ロシア人が1/4、フランス人かイタリア人が1/4というイメージ」と、その出自には多くの謎が残ったままとなっています。

●人造人間17号と18号のホントの名前は?─『ドラゴンボール』

『ドラゴンボール』で敵役として登場し、悟空たちを苦しめた人造人間17号、18号の双子は、本編では一貫して「17号、18号」と型番で呼ばれていましたが、実は原作終了後に本名が明かされました。

 20145月に出版された『ドラゴンボール フルカラー 人造人間・セル編6』の鳥山明「DRAGON BALL 龍球問答 鳥山明先生がお答え!!」にて、17号は「ラピス」、18号は「ラズリ」であることが明かされました。

 2人合わせると「ラピスラズリ」となりますが、これは青色の美しい宝石の名称で、日本では「瑠璃(るり)」と呼ばれ、仏教の七宝の一つとされています。元は人間の双子の兄弟であった17号、18号を、まるで宝石のようだという想いから名付けた親の心境が窺えます。

 ちなみに、「人造人間編」で登場したミスター・サタンも、連載終了後に本名が明かされました。

『マンガ「DRAGON BALL」の真実〜トリヤマはこう考えていたよスペシャル〜part2』によれば、本名は「マーク」で、原作者の鳥山明先生曰く、由来は「悪魔」をもじったものであることも明かされ、本名も娘であるビーデルとの関連性があることも分かりました。

 ミスター・サタンとはただのリングネームで、本名は「マーク」のみ。これはサタンの住む地域は苗字と名前に分かれていないという設定によるものだそうです。

詳しく読む⇒『DEATH NOTE』のL(エル)の「ホントの名前」は? アニメ・漫画キャラの意外な本名 花京院の本名は“ノリアキ”じゃない!?

◆実はアニオリだったキャラ

 アニメを観て好きになったキャラが、原作にはまったく登場していなかった……。そんな大きな衝撃を与えるアニメオリジナルキャラクターは、『サザエさん』や『忍たま乱太郎』など多くの作品に存在しています。原作から入った視聴者には賛否両論を巻き起こす要因ですが、中には予想外の支持を得たり、アニメから原作へ逆輸入を果たしたりしたケースも。

●原作には登場しない「こち亀」の婦警コンビ

 アニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の名物婦警コンビといえば、小野小町と清正奈緒子。両津勘吉と対立する立ち位置の二人は、メインエピソードが作られるほどの存在感を放っています。しかし、彼女たちはアニメ第1話から登場するものの、原作には一切描かれていません。

 原作では、コミックス第85巻「ザリガニ合戦!?の巻」で初登場を飾った婦警・早乙女リカが両津の天敵として描かれています。彼女は警察官であるにもかかわらずプリクラ機を無断で持ち出すなど傍若無人な振る舞いが多く、時には両津よりたちが悪いことも……

 リカはアニメ放送前から存在していたものの、初めて映像化されたのは第68話「対決!美女一本釣り」(19981月)。そのため小町・奈緒子のコンビは、リカのポジションを担うために新たに生まれたキャラクターだったのではないかと読者の間では考察されています。

 なお、原作には小野小町と同姓同名の婦警の存在が(コミックス第29巻「洋子の春!の巻」)。しかし、表記は同じものの読みは「おののこまち」、元女子プロレスラーで容姿もまったく違うため、アニメの小町とは別キャラクターとなっています。

●『らんま1/2』の双子はアニメオリジナルキャラ

 アニメ『らんま1/2 熱闘編』に登場する双子・桃色髪のリンリンと青髪のランラン。シャンプーを“姉御”と慕う印象的な役どころですが、実は彼女たちは原作に描かれていないアニメ由来のキャラクターだったのです。

 とはいえ、原作には二人によく似たキャラクターが存在します。それは、お団子ヘアの玭珂(ピンク)と琳珂(リンク)です。しかし、リンリン&ランランと同じく双子ではあるものの、キャラクター的にはまったくの別人。シャンプーを慕うどころか過去の因縁から恨んでおり、役回り的にも違いがあります。

 また、リンリンとランランのアニメ初登場回は19908月に放送された第58話「暴れん坊娘 リンリンランラン」、ピンクとリンクの原作初登場回は19947月に発売されたコミックス第29巻「悲劇の種子」。時期的にはリンリンとランランが先に登場していますが、ピンクとリンクが二人をモチーフに作られたキャラなのかは定かではありません。

 ちなみに、九能家の御庭番である猿隠佐助もアニメから生まれたキャラクター。105日から放送される新アニメ『らんま1/2』では、かつてのオリジナルキャラたちが登場するのか否かに注目が集まっています。

詳しく読む⇒『らんま1/2』や『こち亀』の「あのキャラ」も! 実はアニオリだったキャラ4選

〈文/アニギャラ☆REW編集部 @anigala01

 

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