アニメの中には、ファンの要望が高いのに続編が作られない作品が多くあります。次の2つの作品も、人気があるにもかかわらず続編の音沙汰のないアニメです。また、作者が「最終回は決まっている」と発言しているにもかかわらず、終わる気配が見られない漫画もあります。
◆ファンの要望が高いのに「続編が作られない」アニメ
放送時に人気を博したにもかかわらず、なかなか新作アニメの制作が発表されない人気作品がいくつかあります。ファンからの続編制作の要望が高いのに、新作アニメの音沙汰がまったくない作品にはどのようなものがあるのでしょうか?
●『月刊少女野崎くん』──同じ制作スタッフで「あの作品」はアニメ化されたのに……
人気も原作ストックもじゅうぶんな『月刊少女野崎くん』については、「続編制作の機を逃してしまったのでは?」と考えている人が多いようです。
X(旧Twitter)を見てみると、
「2014年当時のアニオタ界隈の評価も高く、当然2期もあるもんだと思ってたんだけど……その後の動きはなし」
「『野崎くん』アニメ化から何年も経ってるのに、変わらず声出して笑っちゃうくらい面白い。早くアニメ2期やればいいのになぁ」
「『野崎くん』がトレンドに入るたび、アニメ化2期か!? ってなるのは私だけじゃないはず」
という続編を待ち望む声も多く見られます。
『月刊少女野崎くん』が放送されていた2014年当時は、過去作品の続編よりも新作アニメを次々に打ち出していく風潮が強かったように感じます。
加えて、『月刊少女野崎くん』の制作スタッフが再集結して制作されたアニメ『多田くんは恋をしない』が盛り上がっていた2018年前後でも、続編につながるような動きが見られなかったため、「このタイミングでも発表がなかったのだから、もう続編は来ないのだろう……」と落胆するファンが続出しました。
●『ノーゲーム・ノーライフ』──続編が作られるかは原作者も分からない?
2014年に放送されたアニメ版と、2017年に上映された劇場版の双方で凄まじい反響が沸き上がったものの、それ以降は目立った動きがなくなってしまった『ノーゲーム・ノーライフ』。世界各国で圧倒的な人気を誇り、続編が未発表のアニメの話題が出るとほぼ確実に名前が挙がる作品です。
アニメ版では原作小説の1~3巻までの内容が描かれましたが、最終話の終盤では6巻の一部分を繋ぎ合わせたオリジナルストーリーが展開されました。そしてその6巻の内容が劇場版でしっかりと描かれています。
アニメの続きは4巻の内容からということになりますが、いざアニメで5巻までのストーリーを描き終わったとき、次はどうするのか……、と新たな問題に直面するでしょう。
劇場版を観ていることを前提にして該当部分を飛ばすこともできなくはないものの、それをやるにしても既に時間が経ち過ぎてしまっている印象です。
このような構成となっているため、ファンの間でも「ラストの改変が響いているのでは?」という声があります。
そのほか、「原作者の先生の体調不良」や「制作陣の都合」など、さまざまな意見が飛び交っていますが、真相は分かりません。
「二期まだですか?」と全世界のあらゆる言語で受け取ってきたんでもはや翻訳かけるまでもなくだいたい何が書かれてるのかわかるようになった。
んで答えは「誰より僕が知りたい」です。— 榎宮祐♟️ノゲノラ (@yuukamiya68) March 15, 2023
原作者の榎宮祐先生の元へも2期に関する問い合わせが届いているようですが、それに対して榎宮先生は「誰より僕が知りたい」とコメントしています。
原作とアニメは別物であり、原作者の先生の一存で企画が進められるわけでもありませんから、たずねられても困るのかもしれません。
詳しく読む⇒『野崎くん』が放送されたのは9年前という事実 ファンの要望が高いのに「続編が作られない」アニメ4選
◆「作者が終わると発言」←まだ続いている漫画
アニメや漫画は、いつか放送や連載の終わりを迎えます。しかし、「間もなく終わる」と発表していながら、いつまで経っても終了しない作品もいくつかあります。
●30年前から最終回が決まっていた?──『ガラスの仮面』
1975年に連載を開始し、休載をたびたび挟みながらも40年以上続く人気長編マンガ『ガラスの仮面』。
2018年5月、原作者の美内すずえ先生は、自身のSNSで「『ガラスの仮面』は、必ず最終巻まで描き続けます」と宣言しました。
また、2019年1月に『朝日新聞』の書籍の情報サイト『好書好日』で公開された、「「ガラスの仮面」創作の源はここにあった 美内すずえ先生異業種対談集「見えない力」」で、最終回の内容は30年前から決まっていると明かしています。
美内すずえ先生は、夫が2016年頃に倒れて要介護5と認定され、介護生活を送っているのだとか。
「頭の中ではもう結論は出ていますし、最終回の内容やページ構成、主人公がどんなことを喋るかも30年くらい前からすべて決まっています」「ただ、なかなかそこに行きつかないんですよ(笑)」「例えば東京から新幹線に乗って、終点の博多まで行くとするじゃないですか。そうすると静岡の辺りで富士山の噴火が始まったとか、米原の辺りで大雪が降って動きませんとか。そうやって今は、あちこちで止まったり、脱線したりしているような状態です」と語っており、まだまだ作中に詰め込みたい内容があるようです。
●「もうオチは決まっている」発言から5年以上経過──『名探偵コナン』
『名探偵コナン』は、原作者の青山剛昌先生が、100巻で終わることを示唆していました。
連載25周年を迎えた2019年に、青山剛昌先生が4月24日放送の日本テレビ系『1周回って知らない話』に出演。取材を行ったタレントの「100巻あたりで物語は動くのか?」との問いに、青山剛昌先生は「100巻だとキリが良い」「もうオチは決まっているからね」と発言したのです。
SNSを中心に「100巻で最終回を迎えるという意味なのか?」「あと4巻ですべてをまとめるならすごすぎる」といった声が出ましたが、2025年3月現在も同作は連載されており、コミックスは第106巻まで出版されています。
ストーリーの都合や編集部との話し合い、ファンの要望など理由は定かではありません。しかし、いまだ見ぬ最終回に、読者の関心は高まるばかりです。
詳しく読む⇒最終回が決まって30年経つのに…… 「作者が終わると発言」←まだ続いている3つの漫画
〈文/アニギャラ☆REW編集部 @anigala01〉
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