ベテラン声優の中には、驚きのエピソードを持っている人が少なからず存在します。声優としてだけでなく歌手としても活躍している水樹奈々さん、88歳という90歳近い年齢にもかかわらず、第一線で活躍している野沢雅子さんにも、さまざまなエピソードがあり、多くの人を驚かせました。
◆水樹奈々の苦労エピソード
今年で歌手デビュー20周年を迎える声優の水樹奈々さん。2011年に出版された初の自叙伝『深愛 (しんあい) 』(出版社:幻冬舎 )などで、幼い頃からの猛特訓や壮絶な下積み時代、プライベートで非常識とも思えるお願いをされた経験などを語っています。
●堂本剛さんはクラスメイトだった!?──テレビで水樹さんを観た堂本さんは……
2012年、水樹さんはフジテレビの音楽バラエティー番組『新堂本兄弟』に出演し、アイドルデュオ・KinKi Kidsの堂本剛さんと高校時代のクラスメイトであることを明かしました。
番組で14年ぶりの再会を果たした二人ですが、堂本さんはテレビ番組などで水樹さんを見かけても、「似ているけど違う」と別人だと思っていたとのこと。
水樹さんが芸名を使っていたため、高校時代に呼んでいた「近藤さん」と結びつかなかったといいます。
堂本さんは、2020年に水樹さんが音楽関係者の男性と入籍したときにも、ラジオ番組『KinKi Kids どんなもんヤ!』で祝福し、「(仕事で)ご一緒する際に、第一声は「近藤さん!」って言いたいですよね。「私、一応結婚したんだから~!」みたいな。そういうしっちゃかめっちゃかがあるのかな? やっぱりこれからも、近藤さんと呼ばせていただきたいなと思います」とコメントしました。
●父親の葬儀の日にサインを書かされる!?──頼まれた水樹さんは……
水樹さんの父親は2008年、76歳でこの世を去っています。
自叙伝『深愛 (しんあい) 』で父親への愛や感謝を綴っている水樹さんのもとには、関係各社からたくさんの花が届けられたそうです。
その花を見て落ち込んでいた母親の表情も明るくなったとのことですが、かえってそれが水樹さんの人気を裏付け、葬儀にもかかわらず、参列者から続々とサインを頼まれることになったといいます。
これには水樹さんも戸惑いましたが、「「こんなときにサイン!?」正直、そう思わないでもなかったが、断れば父がきっと怒る」「だから一枚、一枚、心を込めて自分の名前を書いた」と、当時の心境について明かしました。
非常識とも思える状況でしたが、水樹さんは「プロ」として対応。彼女の強い意志が垣間見えるエピソードです。
詳しく読む⇒水樹奈々の4つの苦労エピソード 「堂本剛とは……」「親の葬儀の日にありえない要求を……」
◆野沢雅子の驚きエピソード
2024年で芸歴85年を迎えたベテラン声優の野沢雅子さん。
1995年出版の著書『ボクは、声優。』(出版社:オプト・コミュニケーションズ)によると、叔母が女優だった縁で幼いころから芸能界に身を置き、3歳にして映画デビューを果たしたそうです。
その並々ならぬプロ根性と驚きのプライベートでのエピソードは、多くの人を魅了してやみません。
●家が火事で全焼!──そのとき、野沢さんが取った行動は……
2018年8月、野沢さんはフジテレビのバラエティー番組『ダウンタウンなう』に出演した際、共演した俳優の坂上忍さんから「野沢さんの都市伝説で、家が全焼しても仕事休まなかったって本当ですか?」と質問されると「そうです」と事実を認めました。
原因は「もらい火」で、家は跡形もなく全焼。普通ショックで何も手につかなくなりそうですが、当時アフレコを控えていた野沢さんは、警察から事情聴取を受けるも「いや、私、ちょっと仕事があるんで。すみません。もうこれ以上ダメです、仕事がありますから」と、収録現場に駆け付けたのでした。
10分遅刻したものの、無事に仕事を終え、「今日は本当にすみませんでした。実はウチ、火事に遭いまして丸焼けなんですよ」とスタッフに説明と謝罪をしたところ、「そういう冗談言うんじゃないよ」とすぐには信じてもらえなかったといいます。
事実を知った声優仲間は「今日来なくていいんだよ」と気遣いましたが、野沢さんは「そうはいかないです。(仕事は)公のもんだから」と譲りませんでした。
そのときの10分の遅刻を今でも悔いているという野沢さん。プロ根性にただただ頭が下がります。
●大塚明夫のオムツを替えていた!?──数十年後、役者として共演した結果……
漫画家の故・水木しげるさんの人気作『ゲゲゲの鬼太郎』などのイベント「ゲゲゲ忌2019」が2019年11月に水木さんのゆかりの地・東京都調布市で開催(開催期間:11月23日~12月1日)。11月30日には、アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』51周年記念上映会も行われ、当時放送中の『ゲゲゲの鬼太郎』第6期で、目玉おやじ役を担当する野沢さんも登場しました。
そのとき、ぬらりひょん役を演じていた大塚明夫さんについて、野沢さんは過去を振り返り、「私は明夫のおむつを替えていますから」と驚きの発言をしました。
二人は古くから家族ぐるみの付き合いで、「(大塚明夫さんが)生まれる前から(父の大塚周夫さんと)劇団をやっていたから」「遊びに行くと、(赤ちゃんだった)明夫が泣いていて、かわいかった」と明かしました。
まさか数十年後、自分がオムツを替えていた赤ちゃんと声優として共演するとは、当時想像もしていなかったでしょう。
さらに、大塚さんについて「役者になると思っていなかった」と語り、「(大塚さんの)芝居もいいでしょ」と演技力の高さを評価するなど、声優仲間として信頼していることがうかがえます。
詳しく読む⇒野沢雅子、4つの驚きエピソード 「大塚明夫のオムツを……」「家が全焼したとき彼女は……」ほか
〈文/アニギャラ☆REW編集部 @anigala01〉
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