続編の発表がされてから何年経っても音沙汰のないアニメがいくつか存在します。たとえば、『幼女戦記』は、2021年に放送された特番では2期の製作が発表されましたが、2025年の7月の時点で続報は発表されていません。また、『月刊少女野崎くん』など、放送当時人気を博し、ファンから続編を望む声が高いにも関わらず、続編製作の発表がされていないアニメもあります。
◆続編の製作決定から音沙汰がないアニメ
続編の製作が決定したにもかかわらず、その後、何年も続報が発表されていないアニメがいくつかあります。次のアニメも、続編の製作が決定したにも関わらず、長いあいだ音沙汰のないアニメです。
●なぜ2期が長年放送されない?──『幼女戦記』
『幼女戦記』は同名のライトノベル(著:カルロ・ゼン)を原作としたテレビアニメ作品です。第1期が2017年に放送され、劇場版が2019年に公開されました。
主人公は日本で暮らす30代のサラリーマンですが、徹底的な合理主義で他者を顧みない性格が災し、同僚に線路へ突き飛ばされて命を落とします。
しかし、そこへ創造主を名乗る存在Xが現れ、信仰心がない主人公へ信仰心を持たせるため、戦争が繰り広げられる過酷な彼を異世界へ転生させました。
転生してターニャという少女になった主人公は、変わらず信仰心を持たぬまま魔導の才能があることから、士官学校へ進んで軍人になります。
キャリアを積み安全な後方勤務で平穏な日々を送ろうと目論むターニャですが、本人の思惑とは裏腹に前線へ投入されて危険な戦地で戦う日々を送るのです。
本作は第1期が放送されると人気を博し、2019年には劇場版が公開され、父の命を奪われたことでターニャに恨みを抱くメアリー・スーとの戦いが描かれました。
そして、2021年に放送された特番では2期の製作が発表され、ファンからも喜びの声が上がります。しかし、その後は現在まで続報がなく、いつから放送なのかも不明なままです。
音沙汰がない理由は判明していませんが、本作は初めて世界大戦を経験する世界が舞台だけに、ファンからは世界情勢を鑑みて放送時期を調整しているのではといわれています。
真偽は定かではありませんが、ファンからは2期の放送を心配する声とともに、「いつまでも待っている」と温かい声も上がっています。
●年内アニメ化から続報なし──『姉なるもの』
異形の姉弟愛とクトゥルフ神話の要素を取り入れた『姉なるもの』(著:飯田ぽち。)も、OVAの制作が発表されてから音沙汰がありません。
『姉なるもの』は成人向けの同人誌でしたが、内容を全年齢向けにしたものを2016年から『電撃G'sコミック』にて連載を開始しました。その後、「第3回次にくるマンガ大賞」のコミックス部門6位にも選ばれ、2020年1月には累計発行部数が75万部を突破しています。
本作の主人公の夕は、幼い頃に両親を事故で失ってしまい、親戚の家を転々としながら暮らしていました。少し前に母の従弟にあたるおじさんのところで暮らすようになったものの、おじさんも入院してしまい、夕はひとりで暮らすことになります。
その際、おじさんの保険証を探すため、禁じられていた蔵に入ってしまい、「千の仔孕む森の黒山羊」と名乗る異形のお姉さんに遭遇してしまうのです。
お姉さんに「大事なものと引き換えに望むままを与えましょう」と願い事を聞かれた夕は、「お姉ちゃんになってください」とお願いしました。夕の願いを聞き入れたお姉さんは千夜と名乗り、ふたりで暮らす日々が始まるのです。
そんな本作は2020年1月に年内のアニメ化(OVA)が発表されます。当時はアニメ化を記念した描き下ろしの大型広告のイラストが東京メトロ丸ノ内線新宿駅メトロプロムナードで展示され、大きな話題を呼びました。
しかし、それから続報はなく、2020年にアニメが公開されることもありませんでした。今なお告知はなくファンからも「アニメ化はどうなったんだろう」と心配する声が上がっています。
詳しく読む⇒『幼女戦記』の続編は?「あのアニメ」の放送はいつ? 制作決定から音沙汰がない3つのアニメ
◆ファンの要望が高いのに続編が作られないアニメ
数年前に放送され、人気を博したにもかかわらず、続編が作られないアニメがいくつかあります。次のアニメもファンの要望が高いのに、いまだに続編の発表がない作品です。
●『月刊少女野崎くん』──同じ制作スタッフで「あの作品」はアニメ化されたのに……
人気も原作ストックもじゅうぶんな『月刊少女野崎くん』については、「続編制作の機を逃してしまったのでは?」と考えている人が多いようです。
X(旧Twitter)を見てみると
「2014年当時のアニオタ界隈の評価も高く、当然2期もあるもんだと思ってたんだけど……その後の動きはなし」
「『野崎くん』アニメ化から何年も経ってるのに、変わらず声出して笑っちゃうくらい面白い。早くアニメ2期やればいいのになぁ」
「『野崎くん』がトレンドに入るたび、アニメ化2期か!? ってなるのは私だけじゃないはず」
という続編を待ち望む声も多く見られます。
『月刊少女野崎くん』が放送されていた2014年当時は、過去作品の続編よりも新作アニメを次々に打ち出していく風潮が強かったように感じます。
加えて、『月刊少女野崎くん』の制作スタッフが再集結して制作されたアニメ『多田くんは恋をしない』が盛り上がっていた2018年前後でも、続編に繋がるような動きが見られなかったため、「このタイミングでも発表がなかったのだから、もう続編は来ないのだろう……」と落胆するファンが続出しました。
●『ノーゲーム・ノーライフ』──続編が作られるかは原作者も分からない?
2014年に放送されたアニメ版と、2017年に上映された劇場版の双方で凄まじい反響が沸き上がったものの、それ以降は目立った動きがなくなってしまった『ノーゲーム・ノーライフ』。世界各国で圧倒的な人気を誇り、続編が未発表のアニメの話題が出るとほぼ確実に名前が挙がる作品です。
アニメ版では原作小説の1~3巻までの内容が描かれましたが、最終話の終盤では6巻の一部分を繋ぎ合わせたオリジナルストーリーが展開されました。そしてその6巻の内容が劇場版でしっかりと描かれています。
アニメの続きは4巻の内容からということになりますが、いざアニメで5巻までのストーリーを描き終わったとき、次はどうするのか……、と新たな問題に直面するでしょう。
劇場版を観ていることを前提にして該当部分を飛ばすこともできなくはないものの、それをやるにしても既に時間が経ち過ぎてしまっている印象です。
このような構成となっているため、ファンの間でも「ラストの改変が響いているのでは?」という声があります。
そのほか、「原作者の先生の体調不良」や「制作陣の都合」など、さまざまな意見が飛び交っていますが、真相は分かりません。
「二期まだですか?」と全世界のあらゆる言語で受け取ってきたんでもはや翻訳かけるまでもなくだいたい何が書かれてるのかわかるようになった。
んで答えは「誰より僕が知りたい」です。— 榎宮祐♟️ノゲノラ (@yuukamiya68) March 15, 2023
原作者の榎宮祐先生の元へも2期に関する問い合わせが届いているようですが、それに対して榎宮先生は「誰より僕が知りたい」とXでコメントしています。
原作とアニメは別物であり、原作者の先生の一存で企画が進められるわけでもありませんから、たずねられても困るのかもしれません。
詳しく読む⇒ファンの要望が高いのに「続編が作られない」アニメ4選
〈文/アニギャラ☆REW編集部〉
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