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 漫画家と苦楽をともにする編集者。表に出ることはなくてもその影響は測りきれず、漫画家が描く作品のメインキャラにまで抜擢される人物もいるそうです。

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◆フリーザとアバン先生は同じ編集者がモデルだった

 担当編集者をモデルにして自分の作品に登場させたもっとも有名な例を挙げるなら、やはり鳥山明先生が描いた『Dr.スラップ』のDr.マシリトではないでしょうか。Dr.マシリトはのちに『ドラゴンボール』初代編集者にもなった鳥嶋和彦氏がモデルとなっています。

 この鳥嶋氏は『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』(以下、『ダイの大冒険』)に登場するポップの師匠・マトリフのモデルとしても有名です。実は鳥山先生と『ダイの大冒険』の原作者・三条陸氏の2人が、ともにモデルにした編集者がもう一人いることはあまり知られていません。

 その人が、『ドラゴンボール』の2代目編集者であり、『ダイの大冒険』の原作の三条陸氏とも接点があった近藤裕氏です。なんと近藤氏は、史上最強の悪役・フリーザのモデルになったと『ドラゴンボール大全集1:COMPLETE ILLUSTRATIONS』(出版社:集英社、1995年6月出版)に掲載された歴代担当者座談会で明かされています。

 さらに、2023年5月に出版された『三条陸 HERO WORKS』(出版社:集英社)によると、『ダイの大冒険』のアバンのモデルも近藤氏だと明かされています。

 近藤氏は、もともと少女漫画出身の編集者で、それゆえに言葉使いがていねいだったそうです。しかし、ダメ出しや注文は無理難題が多かったというので、まさにフリーザやアバン先生のイメージと通じます。

 ちなみに、近藤氏がフリーザのモデルとなったというエピソードはジャンプ編集部では常識のようですが、当の本人である鳥山先生は忘れていたそうです。2004年4月に発売された『ドラゴンボール完全版公式ガイド Dragonball FOREVER 人造人間編~魔人ブウ編』(出版社:集英社)によると、「あまり意識した覚えは無い。けど、無意識に反映させていたのかもしれない。」と語っています。

 

 ──出版社大手の集英社は、今年で創業100周年を迎えます。それを記念して各業界とタイアップをし『週刊少年シャンプ』の代表作品を改めて盛り上げるプロジェクトが予定されているとか……。もしかしたら、またまだ語られていない名作の裏話が明かされるのかもしれません。

〈文/fuku_yoshi〉

《fuku_yoshi》

出版社2社で10年勤め上げた元編集者。男性向けライフスタイル誌やムックを中心に、漫画編集者としても経験を積む。その後独立しフリーライターに。現在は、映画やアニメといったサブカルチャーを中心に記事を執筆する。YouTubeなどの動画投稿サイトで漫画やアニメを扱うチャンネルのシナリオ作成にも協力し、20本以上の再生回数100万回超えの動画作りに貢献。漫画考察の記事では、元編集者の視点を交えながら論理的な繋がりで考察するのが強み。最近では、趣味で小説にも挑戦中。X(旧Twitter)⇒@fukuyoshi5

 

※サムネイル画像:Amazonより 『「DRAGON BALL 完全版」第21巻(出版社:集英社)』

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