9月30日に発売される『週刊少年ジャンプ』44号で、漫画『呪術廻戦』が最終回を迎えると発表されました。
【#呪術廻戦 完結まであと5話】
『呪術廻戦』は9月30日(月)発売の
週刊少年ジャンプ44号で最終回を迎えます最終第271話まで、応援よろしくお願いいたします! pic.twitter.com/dkOwjyb9XQ
— 呪術廻戦【公式】 (@jujutsu_PR) August 19, 2024
10周年という節目を迎えたばかりの『僕のヒーローアカデミア』が8月に最終回を迎えたばかりで、立て続けの人気漫画の完結には驚かされます。
どちらの作品もアニメシリーズが人気となり、映画化・海外展開とどんどんその活躍の場を広げていった作品たちですが、『呪術廻戦』と『僕のヒーローアカデミア』という2本の柱を失った『週刊少年ジャンプ』を今後支えていく作品はなんなのでしょうか。
◆『ヒロアカ』『呪術廻戦』に続くほどの人気になれなかった作品たち
『週刊少年ジャンプ』では『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』を始め、多くの作品がTVアニメ化をきっかけに爆発的にその人気が拡大する例があります。その一方でTVアニメ化を果たしたものの、前述の作品ほど浸透しない例もあります。
たとえば、去年の10月にTVアニメ化を果たした『アンデッドアンラック』は2クールにかけて放送され、好評の声もあった一方で今ひとつその人気の勢いが感じられるほどの反響は得られていませんでした。
続編も第2クールではなく、2025年冬に1時間スペシャルが制作されるというもので、続きがお披露目されるまでのペースやスケール的にも予算が限られている気配を感じるところです。
現在放送中の作品でいえば、日曜日の17時枠での長期放送を果たしている『夜桜さんちの大作戦』も今ひとつ話題とならずコアな人気に落ち着いてしまっているのが残念なところ。原作漫画の初期〜中盤、最新の原作漫画の内容なども大きく展開や変わっている作品な部分もうまく広がりにくいのかもしれません。
◆本命はこれから放送される作品たち? あの作品たちが控えている!
一方でTVアニメの放送が控えている作品も多数存在します。
直近では10月から青春恋愛漫画である『アオのハコ』の放送がスタート。いかにも最近の『ジャンプ』漫画というようなバトル要素のある作品ではないのですが、『DEATH NOTE』のような独自の化け方で人気が拡大していく例もあるので、油断できません。
そして既に単行本累計500万部を突破している次期看板漫画筆頭『SAKAMOTO DAYS』も、2025年1月よりTVアニメ化が発表されています。
こちらはゴリゴリのアクションシーンやかなり尖った個性のキャラクターが続々登場することからも、映像化をきっかけに人気がさらに加速していく可能性は高いでしょう。2025年以降、大人も子供も名前を知っているタイトルになるかもしれません。
発表されたばかりの作品でいえば『ウィッチウォッチ』が2025年4月からTVアニメ化されると発表されています。本作は『SKET DANCE』がヒット作となった篠原健太先生の新作タイトル。『ウィッチウォッチ』自体は少年ジャンプグループ作品の公式YouTubeチャンネル『ジャンプチャンネル』にて、漫画のビジュアルにアフレコを添えたボイスコミックが多数展開されているので、映像化のテンポは予習しやすいのですが、それとはキャストが変更となっている点は残念に思う人も多いかもしれません。
とはいえ実績のある原作者の方の新作ということで、活躍は大いに期待できるでしょう。
こうして観ていくと、そもそも心配にならないほどにTVアニメが放送中のタイトルや既に放送予定が発表されているタイトルが何本も存在するのが現在の『週刊少年ジャンプ』です。
絶対王者的な長期連載作品の『ONE PIECE』の存在や、TVアニメ化を機にじわじわと人気を広げている『逃げ上手の若君』なんてタイトルの存在も忘れてはいけません。
誰もが名前を知っているようなビッグタイトルの連載こそ終わりを迎えるわけですが、その隣ではこれだけ多くの“次期”ビッグタイトルになろうとしている作品たちが奮闘しています。ここに挙げている作品が新たな波として2025年以降のメディアを席巻しているかもしれません。
〈文/ネジムラ89〉
《ネジムラ89》
アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは『読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレター』を配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi
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