マンガやアニメに登場するキャラクターには、誰もが憧れる理想的なカップルや夫婦がいる一方で、「まさかこの二人が!?」と驚くような意外な関係を持つキャラもいます。あの国民的人気作に登場するキャラたちも、もしも交際が上手くいっていればゴールインしていたのかもしれません…。

◆タキシード仮面とマーズは元恋人!?──事実を知った娘・ちびうさは… 『セーラームーン』シリーズ

 TVアニメ『美少女戦士セーラームーン』の月野うさぎと地場護は大恋愛の末に結婚しますが、衛はかつてうさぎの友人である火野レイと交際していた過去があります。

 初対面のときにからかわれたことがきっかけで、最初は護に良い印象を持てずにいたうさぎ。そんなとき、友人の火野レイが衛を気に入って猛アタックし、1992620日放送の『美少女戦士セーラームーン』第15話「うさぎアセる! レイちゃん初デート」では、偶然を装って護に近づき、無理やりデートにこぎつけることに成功。

 どちらかというとレイの片想いで終わったような形でしたが、うさぎや友人たちの間では「衛とレイは元恋人」として認識されています。

 それを裏付けるのが、1995527日放送の『美少女戦士セーラームーンSuperS』第136話「衛を守れ! 忍者うさぎのヤキモチ」です。

 このエピソードでは、うさぎたちが衛の自宅マンションで暴れて部屋をめちゃくちゃにしてしまい、責任を感じたレイがしばらくの間自分の家に住んでほしいと頼み込むことから始まります。

 嫉妬したうさぎは猛反対したものの、友人の水野亜美が「いくら護さんが、昔レイちゃんと付き合っていたからって」と口を滑らせてしまいました。

 そのとき、未来から来ていたうさぎと護の娘・ちびうさは初めて知る事実に驚くと、愛野美奈子や木野まことが「ずっと前の話よ!」「今じゃレイちゃん、何とも思ってないって!」と懸命にフォロー。

 ちびうさの存在が示す通り、衛の未来のパートナーはうさぎですが、どうしても心配だったうさぎは忍者のコスプレをして、レイの自宅まで見張りに行くのでした。

◆まつざか先生はひろしの部下と──信じられない破局の理由とは? 『クレヨンしんちゃん』

 TVアニメ『クレヨンしんちゃん』のまつざか梅と、接骨院に勤務する医師・行田徳郎との悲恋はよく知られていますが、実は徳郎と出会う前、まつざか先生はひろしの部下の川口と良い関係を築いていました。

 1994年1226日放送の「忘年会で盛り上がるゾ」で、たまたま同じ店で忘年会をしていた川口とまつざか先生。川口が美しいまつざか先生を気に入ってアタックします。

 1995年51日放送の「デートの見物だゾ」でデートをすることになった二人は、このまま付き合うのではないかと思えるほど良いムードに。しかし、まつざか先生のプライドの高さが災いし、二人の関係は思わぬ形で終わりを迎えます。

 デートの途中、まつざか先生と二人きりになったしんのすけが「でも先生って、川口さんみたいな人がタイプなんだ?」と質問します。

 そのとき、まつざか先生の脳裏に同じ職場の吉永みどりの顔が浮かび、普通の男性を選んだとからかわれる姿を想像。「なんであの程度で妥協しなきゃなんないの?」「ああいう女にモテそうもない男もたまにはいいかな~って」と、本心とはまったく別の発言をしてしまいます。

 しかし、実は近くに川口がいて、まつざか先生の話をすべて聞いていたのです。

 川口は傍にいたみさえに、「まつざかさんに伝えてください。あなたを、諦めると」と言い残してその場を後に。

 まつざか先生の発言を聞いていないみさえは、言いにくそうに事の顛末を伝えます。まつざか先生は自分の発言を聞かれたとは思っていなかったため、突然フラれた理由が分からずショックを受けました。

 その後、まつざか先生はやけ酒を飲んで号泣。その姿を見てドン引きしたしんのすけは、「ま、まつざか先生お元気出せば~!?」とわざと明るい声を出し、元気づけようと励まし続けるのでした。

◆蓮とメイデンの結婚を誰が予想できた!?──蓮が子煩悩の愛妻家に成長 『シャーマンキング』

 『週刊少年ジャンプ』で連載されていた『シャーマンキング』(出版社:集英社)の道蓮(タオレン)は、自分の気に入らない相手を手にかけるなど、当初は冷酷無比なキャラでした。

 そんな蓮も人間的に成長し、20094月発売の『シャーマンキング 完全版』第27巻(出版社:講談社)では、結婚して子供を授かっていることが判明します。しかしここでは、子供の母親が誰であるかは明かされませんでした。

 ところが201811月発売の『SHAMAN KING CHARACTER BOOK 原色魂図鑑』(出版社:講談社)で、蓮の結婚相手がアイアンメイデン・ジャンヌであることが明かされたのです。

 蓮の息子の黽(メン)の髪や瞳の色は母親譲りで、名前は蓮とメイデンから一文字ずつ取って付けられたことが分かりました。

 連載当時、蓮とメイデンはあまり接点がなく、アニメでも会話するシーンはほとんどありませんでしたが、あまり他人に心を開かなかった蓮が、懸命に子供の面倒を見ている姿に胸打たれたファンも多かったようです。

◆クラスの問題児が一番に結婚!──命の危機に陥った元生徒を見て、ぬ~べ~が取った行動は…… 『地獄先生ぬ~べ~』

 2017年8月出版の『地獄先生ぬ~べ~NEO』(出版社:集英社)第11巻では、ぬ~べ~クラスのガキ大将だった金田勝が登場。同じくクラスメイトだった木下あゆみと結婚し、間もなく子供が生まれることも分かりました。

 弱いものいじめを繰り返していた金田が病弱なあゆみを支えている姿に、郷子とぬ~べ~も一安心。

 ところが子供が生まれるとき、あゆみの命が危険に晒されてしまいます。

 自分の体力を分けてあげたいと涙を流した金田の姿を見たぬ~べ~は、霊能力であゆみの身体の中に金田を憑依させ、金田は男性でありながら陣痛に苦しみます。

 金田はあゆみと力を合わせて無事に子供を生みます。元生徒のエピソードの中でも屈指の感動作となりました。

〈文/花束ひよこ〉

 

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