かつて大人気となったアニメ作品が時を超え、令和の時代に再びリバイバルされるケースが増えています。2025年以降もさまざまなリバイバル作品の放送が決定していますが、中にはメインキャスト全員が続投する作品もあるようです。
◆2023年に誕生40周年を迎え……──『北斗の拳 -FIST OF THE NORTH STAR-』
2023年、『北斗の拳』が誕生から40周年を迎えました。
その『北斗の拳』が『北斗の拳 -FIST OF THE NORTH STAR-』のタイトルで再アニメ化されることが決まりましたが、2025年4月末の時点で、詳しい放送日などは明かされていません。
再アニメ化を受けて、原作者の武論尊先生は「北斗の拳公式Webサイト」で、実は40年前にアニメ化されたときには「漫画とアニメは違うものと思い少し距離を置いていた」と本音を吐露。
続けて、「40年が経ち現在のアニメ技術、映像は飛躍的に進化している」「その技術、映像が『北斗の拳』をどう料理するのか?」「しかも今回は原作を大事に描くことを基本にしているという。実に楽しみである」「40年間皆さんに可愛がられた『北斗の拳』が新しいアニメ作品として現出する。皆さんと一緒に楽しみたいと思う」とし、作画担当の原哲夫先生は「連載当時20代だった私は、『北斗の拳』が40周年を迎え、完全新作のアニメというご褒美をいただける日が来るとは夢にも想っていませんでした」「あれから幾星霜☆。今、声優のみなさんが登場人物たちの声に耳を傾けるように原作を読み込み、それぞれの演技をイメージしてくれていると聞き、嬉しく感じています」とコメントしています。
◆再アニメ化は「#本当」と投稿──『ケロロ軍曹』
2024年4月1日、『ケロロ軍曹』の新アニメプロジェクトが始動したと公式X(旧Twitter)に投稿されました。
公式によると「我輩は帰ってきた!"令和"は本日より"ケロロ元年"であります!」「入学、入社、4月1日は新生活がスタートする瞬間。不安もとまどいも、新しい一歩の先にある大きな期待で、ケロッ!とふき飛ばししちゃってください」「皆さまの未来にも幸ありますように」「アニメケロロ再始動、末永くよろしくお願いします」とのことで、ファンへの応援と再アニメ化の情報、新たなPVが解禁されました。
投稿した日がエイプリルフールだったこともあってか、ハッシュタグには「#本当」と付いており、アニメ化が事実であることが強調されています。
同日に公開されたPVの概要欄ではキャストの一部も公開され、主人公のケロロ軍曹やタママ二等兵、ギロロ伍長、クルル曹長、ドロロ兵長の5人は同じキャストが続投するとのこと。
リプ欄には「声を聞いただけで泣いてしまった」「ケロロ軍曹は令和の世に必要な明るさがある」といった喜びの声が書き込まれていました。
◆2026年に5度目のアニメ化──『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』
士郎正宗先生原作の『攻殻機動隊』は、連載開始から35周年の節目を迎えた2024年5月末に、新作のTVアニメシリーズ『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』の制作が発表されました。
士郎先生は今年4月『攻殻機動隊』の公式グローバルサイト内で、「元々の原作マンガが古い点はもう諦めてご容赦頂くとして(陳謝)、今回も良い映像作品となって何らかの形でお楽しみ頂ければ幸いかと思う」とコメントしています。
◆TVアニメ化から30年後に新プロジェクト始動──『魔法騎士レイアース』
CLAMP先生原作の『魔法騎士レイアース』は、2024年にTVアニメ化から30周年を迎え、新アニメ化に向けてプロジェクトが始動しています。
同作はCLAMP先生の数多いヒット作品の中でも、人気・知名度が共に高く、田村直美さんが歌う主題歌「ゆずれない願い」は100万枚を超えるセールスを記録しました。
去年の7月に公開された新ビジュアルのPVは、登場人物の姿は後ろ姿しか明かされていないにもかかわらず9ヵ月で223万回以上再生されており、注目度の高さがうかがえます。
コメント欄には「主題歌が変わったとしても、最終話辺りで流してほしい。それが私のゆずれない願い」「主題歌は当時のままでお願いします」という声が多く、キャストや主題歌の情報解禁が待ち望まれています。
──何かと物議を醸す傾向にある人気作品のリバイバル化ですが、可能な限り当時のキャストが続投したり、人気だった主題歌が継続で採用されたりすると昔から応援してきたファンには喜ばれるようです。
時代の流れで不適切なシーンや発言に変更はあっても、当時視聴しながら抱いていた「懐かしさ」を感じさせてくれる作品を、ファンは求めているのかもしれません。
〈文/花束ひよこ〉
※サムネイル画像:Amazonより