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 『金田一少年の事件簿』(以下、『金田一』)や『サイコメトラーEIJI』(以下、『EIJI』)といえば、90年代の『週刊少年マガジン』の黄金期を支えた作品たち。そして『金田一』の原作者は天樹征丸さん、『EIJI』の原作者は安童夕馬さん(以下、ペンネームは敬称略)とそれぞれ別の名前となっています。しかし、実はこの2人は別名義の同一人物だったそうです。

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◆ヒットメーカーが多くのペンネームを持つ理由とは?

 「天樹征丸」、「安童夕馬」というそれぞれの名義を使っているのが樹林伸さんという漫画原作者です。樹林さんは、ほかにも別名義を持っており、いくつものヒット作品を出しています。

 たとえば、「青樹佑夜」名義で『GetBackers -奪還屋-』、「龍門諒」名義で『BLOODY MONDAY』、「伊賀大晃」名義で『エリアの騎士』、「亜樹直」名義で『神の雫』など……合計で7つのペンネームを持っています。

 これら『週刊少年マガジン』や『モーニング』を代表する漫画が、すべて同一人物による作品だったことは衝撃です。

 なぜこのように作品ごとに名前を使い分けているのでしょうか? その理由について樹林さんが2022年7月に発売された『「週刊少年マガジン」はどのようにマンガの歴史を築き上げてきたのか? 1959ー2009 』(出版社:講談社 伊藤和弘著)の中のインタビューで答えています。

 樹林さん曰く、「読者に先入観を与えず、常に新人として向き合いたいから」と理由を説明しています。一つでもヒット作を生み出した原作者なら、読者から「次もヒットして当たり前」と先入観を持たれてしまう場合があります。それを避けるためにわざわざ別名義を使っているそうです。

 ちなみに、樹林さんはもともと講談社に入社した漫画編集者だったといいます。しかし、新人1年目の編集者でありながら、当時同じく新人漫画家だった安達哲先生と一緒に作った『ホワイトアルバム』が特選賞を受賞。このころから、既に漫画原作者としての頭角が現れていたのかもしれません。

 

 ──『ホワイトアルバム』は、そのまま樹林さんが初めて編集者担当になった作品でしたが、すぐに打ち切りが決定したそうです。しかし、最終回で見事読者アンケート1位を取り、それが自分の成功体験につながっていると語っています。「新人として向き合う姿勢」の原点は、もしかしたらこの経験からきているのかもしれません。

〈文/fuku_yoshi〉

《fuku_yoshi》

出版社2社で10年勤め上げた元編集者。男性向けライフスタイル誌やムックを中心に、漫画編集者としても経験を積む。その後独立しフリーライターに。現在は、映画やアニメといったサブカルチャーを中心に記事を執筆する。YouTubeなどの動画投稿サイトで漫画やアニメを扱うチャンネルのシナリオ作成にも協力し、20本以上の再生回数100万回超えの動画作りに貢献。漫画考察の記事では、元編集者の視点を交えながら論理的な繋がりで考察するのが強み。最近では、趣味で小説にも挑戦中。X(旧Twitter)⇒@fukuyoshi5

 

※サムネイル画像:Amazonより 『「金田一少年の事件簿30th」第4巻(出版社:講談社)』

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