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 あれほど本名を秘匿することに命をかけていた『DEATH NOTE』のLが、実は「L」という頭文字で本名の一部を自ら名乗っていた──。この事実を知ったとき、多くのファンが言葉を失いました。

 漫画やアニメの世界には、作中でずっとあだ名や偽名で通してきたために、本名がほとんど知られていないキャラクターが存在します。さらには「本名だと思われていた読み方が、実は担当者の勘違いだった」という驚きのケースまで。今さら聞けない「あのキャラの本当の名前」を、あらためて紐解いてみましょう。

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◆連載終了後に判明したLの本名──『DEATH NOTE』

 「名前をノートに書いた者は死ぬ」という設定のもと、名前そのものが物語の核心を担う『DEATH NOTE』。主人公・夜神月との壮絶な頭脳戦の末、死神の目の契約を交わしたミサミサによって本名を突き止められ、命を落としたLですが、その本名は作中で一度も明かされませんでした。

 謎が解けたのは連載終了後のこと。公式ガイドブック『DEATH NOTE HOW TO READ 13』(出版社:集英社、2006年10月出版)によって、Lの本名が「エル=ローライト(L Lawliet)」であることが明らかになりました。

 あれだけ用心深くふるまっていたLが、本名の頭文字である「L」をそのままコードネームとして使っていたという事実。さらに、宿命のライバルである夜神月と本名の一部が同じであるという偶然の一致が、ファンのあいだで大きな話題を呼びました。

 なお、「エル=ローライト」が戸籍上の正式な氏名であるかどうかは不明で、イギリス出身とされてはいるものの、親や家族、出自に関する情報は一切公開されていません。

 原作者の大場先生はコミックス第13巻の中で、「日本人が4分の1、イギリス人が4分の1、ロシア人が4分の1、フランス人かイタリア人が4分の1というイメージ」と語っており、その素性には今もなお多くの謎が残されています。

◆「のりあき」はあだ名? 本名は「てんめい」──『ジョジョの奇妙な冒険』

 『ジョジョの奇妙な冒険』第3部「スターダストクルセイダース」に登場し、空条承太郎たちとともにエジプトへの旅を続けた花京院。「花京院 典明(かきょういん のりあき)」という名前は広く知られていますが、実は作者である荒木飛呂彦先生が意図した読みは「てんめい」であったことを知る人は多くありません。

 原作中でエンヤ婆のホテルに宿泊した際、花京院が記した宿帳のサインには「Tenmei Kakyoin」とはっきりと書かれていました。にもかかわらず当時の担当者が訓読みで進めてしまったことで「のりあき」として連載が続いた、というのが実情のようです。

 荒木先生はこの経緯を知ったうえで「のりあき」を「あだ名のようなもの」として受け入れたとされています。一方で『ジョジョニウム』公式サイトの誕生秘話では「本当の名前は"花京院典明(てんめい)"です。公式では"のりあき"となっていますが、僕の中ではずっと"てんめい"なんです」と、あくまでも自身の意図した読みを「てんめい」と位置づけていることが分かります。

 荒木先生によって「てんめい」として生まれ、担当者の誤解によって「のりあき」として生き、そのまま生涯を終えた花京院は、まさにタイトルどおり「奇妙な」運命を背負ったキャラクターだったといえるでしょう。

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◆「17号」「18号」の素顔——宝石に由来する本名——『ドラゴンボール』

 悟空たちを追い詰めた強敵として登場した人造人間17号・18号の双子。本編を通じて型番でしか呼ばれなかった2人ですが、原作終了後に本名が公になりました。

 2014年5月発売の『ドラゴンボール フルカラー 人造人間・セル編6』(出版社:集英社)に掲載された鳥山明先生のコーナー「DRAGON BALL 龍球問答」において、17号の本名は「ラピス」、18号の本名は「ラズリ」であることが明かされました。

 2人の名前を合わせると「ラピスラズリ」となります。深みのある青色が特徴の宝石で、日本語では「瑠璃(るり)」とも呼ばれ、仏教の七宝にも数えられる存在です。元は普通の人間の双子だった2人を、宝石になぞらえて名付けた親の愛情が、この名前から静かに伝わってきます。

◆「ポニョ」はあだ名、本名は北欧神話の戦乙女──『崖の上のポニョ』

 スタジオジブリを代表する作品の一つ『崖の上のポニョ』。そのキュートなタイトルキャラクターに、見た目からはとても想像できない本名があることを知っているでしょうか。

 映画公式サイトによると、ポニョの本名は「ブリュンヒルデ」。北欧神話に登場するワルキューレの1人で、戦死した兵士をヴァルハラへ導く存在とされる、非常に神々しい名前です。

 一見ミスマッチにも思えますが、ポニョの母親が「海なる母」として描かれる神的存在であることを踏まえると、この壮大な名前もあながち無縁ではないといえます。作品に深い意味を込めることで知られる宮崎駿監督ならではの、自然と人間の関係を問いかけるメッセージが、名前のなかにも隠されているのかもしれません。

 

 ──「名は体を表す」という言葉があるように、キャラクターの名前は作品の世界観と深く結びついています。作中で定着した呼び名が親しみを帯びる一方、公式な本名には作者が密かに込めた物語が眠っていることも少なくありません。

 本編では明かされなかったキャラクターの名前こそ、作者がもっとも時間をかけて考え抜いた名前である可能性があります。知られざる本名を知ることで、お気に入りのキャラクターへの見方がまた少し変わるかもしれません。

〈文/相模玲司〉

《相模玲司》

大学卒業後、編集プロダクションに入社。メンズファッショ誌の編集に従事したのち、フリーランスの編集・ライターとして独立。アニメ・漫画関連のムック本の制作や、週刊誌のWeb版でアイドルの取材記事やサブカルチャー記事の作成に携わる。

 

※サムネイル画像:Amazonより 『「DEATH NOTE」第7巻(出版社:集英社)』

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