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※この記事には複数の作品のネタバレが含まれます。ご注意ください。

※本記事はライター個人の考察・見解が一部含まれます。公式の設定や見解とは異なる場合があります。

 悟空の如意棒、ケンシロウのヌンチャク、ゴンの釣り竿。初期には強い印象を残した武器なのに、気づけばほとんど使われなくなったものがあります。なぜ彼らは、その武器を手放したのでしょうか。戦闘スタイルの変化や作品設定の移り変わりから、ジャンプキャラたちの「初期装備」の行方を振り返ります。

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◆悟空の如意棒、まさかの物干し竿に? 長く消えていた初期武器の行方──『ドラゴンボール』

 孫悟空の初期武器といえば、やはり伸縮自在の棒「如意棒」でしょう。意外と攻撃のバリエーションが豊富で、空を飛ぶ翼竜を倒したり、青竜刀を携えたヤムチャとのチャンバラに使ったり、強敵である桃白白との戦いにも使われ、序盤では悟空もかなり重宝していました。

 そんな如意棒ですが、コミックス第162話でカリン塔と神様の宮殿を結ぶキーアイテムだったことが判明。このとき悟空も、「オラ如意棒は武器だとおもってたな」と驚いていました。そんな事情から、それ以降如意棒が悟空の武器として使われることはなくなり、物語が終わるまでカリン塔と神様の宮殿の橋渡しとして描かれ続けていたのです。

 しかし、2024年10月に放送されたTVアニメ『ドラゴンボールDAIMA』第2話で、如意棒がまさかの復活を遂げます。子どもの姿に変えられてしまった悟空は、小さくなった身体に慣れず、距離感も掴みにくくなっていました。そこでリーチの短さを補うために、悟空が思い出したのが如意棒の存在だったのです。こうして再び如意棒は悟空の武器となります。

 余談ですが、如意棒の所在はまさかのカメハウスにありました。亀仙人がカリン様から使われなくなった如意棒を譲り受け、物干し竿として使っていたのです。

 確かに、中盤以降神殿へは舞空術か瞬間移動で行っていましたから……カリン様がいらないと判断しても致し方ないでしょう。

◆ケンシロウはなぜヌンチャクを使わなくなった? 闘気が変えた戦い方──『北斗の拳』

 ケンシロウの初期武器といえば、「ヌンチャク」です。現在放送中の新作アニメ『北斗の拳 -FIST OF THE NORTH STAR-』を見ている人なら記憶に新しいかもしれませんが、ケンシロウがヌンチャクを使う場面は、主に雑魚との戦闘です。作中では、GOLANの雑魚たちや、ユリアの兄・リュウガの城にいた雑魚たちを蹴散らすのに使われていました。

 使用頻度こそ少ないですが、ヌンチャクは初期の段階からケンシロウ専用の武器として想定されていたと考えられます。事実、1986年9月に発売された『週刊少年ジャンプ特別編集 北斗の拳 SPECIAL』(出版社:集英社)によると、得意な武器は「ヌンチャク、六節棍」と書かれていました。

 また作画担当の原哲夫先生は、ブルース・リーさんたちをモデルにケンシロウを生み出したと作品オフィシャルウェブサイトなどで語っているので、ケンシロウがヌンチャクを使うという設定に、かの名優が影響を与えたのは間違いないでしょう。

 そんなケンシロウのヌンチャクですが、意外にもラオウを倒したあとにも使われています。それがコミックス第154話で描かれたファルコの部下たちとの戦闘シーン。このときのヌンチャクは、持ち手に鉄製の棘がついており、より攻撃力が高まった武器となっていました。

 ただし、これ以降ケンシロウがヌンチャクを使うことはなくなります。大きな要因は、修羅の国に入り、雑魚敵がほとんどいなくなったことと、「闘気」という設定が登場したことでしょう。そもそも「闘気」は、雑魚たちを戦わずして恐れさせられるので、次第にヌンチャクの使用頻度が減っていくのは道理だったのかもしれません。

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◆ヒソカ戦で輝いたゴンの釣り竿 なぜ念習得後に出番が減ったのか──『HUNTER×HUNTER』

 ゴンがコミックス第1話から使っており、主にハンター試験でのメイン武器だったのが「釣り竿」です。特に第28話でヒソカからナンバープレートを奪った場面は、本来の釣り竿の用途と重なる攻撃手段であり、その発想力に衝撃を受けた読者も多かったのではないでしょうか。

 しかし、そんな「釣り竿」も第4次試験を最後に次第に使われなくなります。一度、第58話の天空競技場でのギド戦で再登場はしたものの、使用されたのはこの一試合のみでした。

 釣り竿が使われなくなった理由は、やはりゴンの念能力の発現が大きく関係していると考えられます。ゴンは強化系念能力者なので、幻影旅団のノブナガのように愛用の武器を強化する道もあったでしょう。

 しかし、ゴンが直感で選んだのは自らの肉体を強化する“発(能力)”「ジャジャン拳」。基本的に念は一度能力を決めてしまうと莫大な集中力と修行が必要になるため変更ができません。つまり、あらためて釣り竿を武器とする必要はなくなったのでしょう。

 そんなゴンは現在、念能力が使えなくなっています。もしかすると、今後再び「釣り竿」を武器とする機会があるのかもしれません。

◆左之助の斬馬刀はなぜ早々に消えた? “斬左”から拳の男へ──『るろうに剣心』

 剣心の相棒でもある左之助の初期武器が「斬馬刀」です。ちなみに裏社会では「“斬”馬刀の“左”之助」略して“斬左”という略称で名を轟かしていたという設定があります。

 そんな斬馬刀は、コミックス第8話で剣心によって真っ二つに斬られてしまい、以降出番がなくなります。ちなみに、斬左という二つ名を設定したにも関わらず、すぐに使用不能にしたのには、和月伸宏先生、あるいは編集部側の意図があったのかもしれません。

 作中で剣心も言っていましたが、斬馬刀は威力こそ絶大ですが、攻撃の軌道が限られるという弱点があります。つまり、バリエーションのある戦闘シーンを描きづらかったとも考えられるのです。

 また、『るろうに剣心』は剣客がメインで戦う物語なので、剣の腕がからっきしである左之助では、剣術に特化した敵には通用しないことは明白……。つまり、初期構想の段階で、左之助の戦闘スタイルを変更する方針だったのではないでしょうか。

 ちなみに、斬馬刀は人誅編の第185話で再登場します。鯨波兵庫のアームストロング砲を弾き返すのと、戌亥番神の無敵鉄甲を破壊するため使用しました。結局、斬馬刀は完全に砕け散ってしまうのですが、番神は壊された無敵鉄甲の下に「新・無敵鉄甲」を装備していたため、残念ながら大きな戦果は上げられませんでした。

 

 ──漫画やアニメでは、物語が進むにつれて設定や戦闘スタイルが変化していくことは珍しくありません。特にバトル関連の作品では強さのインフレが起きやすいのもあり、それらを変更する一因となっているのではないでしょうか。だからこそ、たまには、「初期の頃はこんな武器を使っていたな」と振り返ってみて、その作品の変遷を楽しんでみるのも一興かもしれません。

〈文/fuku_yoshi〉

《fuku_yoshi》

出版社2社で約10年にわたり編集業務に従事した元編集者。男性向けライフスタイル誌やムック制作のほか、漫画編集者としての経験も持つ。現在はフリーライターとして、映画・アニメ・漫画などサブカルチャー領域を中心に記事を執筆。漫画考察記事では、元編集者の視点を活かし、作品内の描写や設定を論理的に読み解く記事制作を得意としている。

 

※サムネイル画像:Amazonより 『「ドラゴンボール」第1巻(出版社:集英社)』

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