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 『それいけ!アンパンマン』のめいけんチーズですが、実は原作では今とはまったく異なるキャラとして描かれていました。このエピソードを知ると、なぜチーズが「めいけん」と名付けられたのか疑問が沸いてきます……。

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◆アニメ版と原作とでまったく違うあきれたキャラ設定

 チーズの初登場エピソードは、やなせたかし先生が責任編集を務めた『月刊いちごえほん』(発行:サンリオ)で1976年から1982年に連載された短編シリーズの『アンパンマン』を復刊ドットコムが全話再編集をして、2016年に出版した『だれも知らないアンパンマン -やなせたかし初期作品集』で確認できます。

 原作のアンパンマンには「犬が苦手」という弱点がありました。ある日、吠えて追いかけてくる犬から逃げ回っているアンパンマンの様子を見ていたばいきんまんの子分は、その弱点をばいきんまんに報告します。

 敵の弱みをつかんだと喜ぶばいきんまんは、「チーズ」という名の犬を連れてアンパンマンのもとへと現れました。つまり、チーズはばいきんまんの手先だったのです。

 そんなチーズでしたが、バタコさんが食べ物のチーズを与えると、いとも簡単になびいてしまい、さらにあろうことか「ばいきんまんをやっつけろ!」というバタコさんの命令に従い、ばいきんまんの後を追いかけたのです。

 そして、バタコさんを気に入ったチーズは、そのままアンパンマンたちのもとで暮らすことになりました。

 ばいきんまんの手先として送り込まれたはずが、食べ物に釣られて寝返るという、なんともコミカルな展開。そんなおバカな一面を持つチーズに、なぜTVアニメにおいて「めいけん」と名が付いたのやら……。

 ちなみに、原作のチーズは、耳と目の周りが黒く描かれており、現在のアニメ版とは見た目が異なっています。

 一方、TVアニメの『それいけ!アンパンマン』では、チーズの設定が大きく変更されています。

 アンパンマン公式ポータルサイトによると、「第一話で、森の中でおなかをすかせてないていたチーズを、アンパンマンが顔をあげて助けました。どこから来たのかはわかりません」と説明されており、ばいきんまんとの過去については一切触れられていません。

 

 ──今ではパン工場の一員として親しまれているめいけんチーズですが、実は、食べ物に釣られて寝返るというおバカっぷりを見せていたというのには驚きです。バタコさんの優しさが、ばいきんまんの計画を打ち砕き、チーズを仲間に変えたというストーリー。あらためて、やなせ先生の「優しさ」をテーマにした作品の本質が感じられます。

〈文/コージ 編集/士隠カンナ〉

 

※サムネイル画像:Amazonより 『DVD「それいけ! アンパンマンだいすきキャラクターシリーズ ばいきんまん「ばいきんまんとアンパンマン」」(販売元:バップ)』

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