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 『それいけ!アンパンマン』の原作者のやなせたかし先生がモデルとなっている連続テレビ小説『あんぱん』が最終回間近です。それに合わせてなのか、『それいけ!アンパンマン』公式YouTubeチャンネルでは粋なエピソードが期間限定で配信されています。

画像引用元:『それいけ!アンパンマン』公式X(旧Twitter)より (C)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV

<画像引用元:『それいけ!アンパンマン』公式X(旧Twitter)より (C)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV>

 なんとTVアニメシリーズの第1話「アンパンマン誕生」のダイジェスト版と、ちょうど放送から31年の時を経ての配信となる、ロールパンナの登場回である第300話「ロールパンナのひみつ」が9月19日から期間限定で配信されており、実はこれらはかなり貴重なエピソードとなっています。

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◆実は視聴困難? 初期の『それいけ!アンパンマン』エピソード

 今回配信されているようなTVアニメ『それいけ!アンパンマン』の最初期エピソードは、実は各所配信サービスなどでも配信されていない、現在では貴重な放送回です。これまでは視聴する方法としてはDVDで収録されているものを観るしか方法がなかったのですが、今回はそれをYouTube上で観られます。

 第1話「アンパンマン誕生」では貴重な最初期オープニングに加え、ばいきんまんやチーズといったキャラクターの初登場の様子も収録。ダイジェストということで後半に登場するてんどんまんのエピソードが割愛されてはいるのは残念ですが、まだまだ未熟な小さなころのアンパンマンや「おじさん」呼びをするバタコさんなど今観ると驚かされる描写もたくさんあります。こちらは10月6日の朝まで配信されています。

 第300話の「ロールパンナのひみつ」では準レギュラーキャラクターであるロールパンナが、いかにして正義と悪の二面性を持ったキャラクターとして生まれることとなったのか。そして妹のメロンパンナとどういう絆を持っているのかが描かれます。

 そもそも生まれとしてはメロンパンナのほうが先なのですが、平然とお姉さんが欲しいというメロンパンナの望みが踏襲されて姉として周りに受け入れられているのが不思議なポイントでもあります。

 こちらはエピソードをフルで収録しているほか、オープニング映像やエンディング映像もしっかり収録してくれているのが嬉しいところ。こちらは少し配信時間が短く、9月26日朝までです。

 ちなみに9月26日からは2016年に放送された「ジャムおじさんとブラックロールパンナ」のエピソードが配信予定で、本放送の方でも10月3日の「アンパンマンの日」に合わせて今年はロールパンナが登場するスペシャルエピソードが放送予定です。

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◆2000年代初期以前のアニメーションは制作方法から違うところに注目?

 『それいけ!アンパンマン』に限らず『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』などの長寿放送のTVアニメシリーズは、配信サービスが充実している今でも初期エピソードなどが配信されておらず視聴が困難な状態になっています。

 そのため、こういった期間限定でも観られる機会を設けてくれるのは、とてもありがたいことであり、アーカイブが膨大すぎるとはいえ、どうにかもっと積極的に配信するなど観やすい環境にしていってほしいところです。

 今でこそ当たり前の設定がまだなかったり、登場キャラクターの初登場回が観られたりする点でも初期のエピソードを観る需要はあると思いますが、長寿作品だからこそ映像面でも比較ができるのが、90年代以前の過去エピソードを観るうえでは注目したい点です。

 現在も放送しているような長寿作品は今でこそデジタルに変わり鮮やかな映像となっていますが、アニメーションが現在のような発色のいい映像に変わったのは1990年代中頃から後期にかけて。当時はセル画と呼ばれる透明なシートに手塗りで描画するというセルアニメーションというアナログな方法でアニメーションが主流でした。それが2000年代にかけてどんどんデジタル制作へと移行していき、現在ではほぼ使われなくなりました。

 ちなみにほぼ使われなくなったといっても、2024年の『負けヒロインが多すぎる!』のエンディング映像では、部分的にセルアニメーションの手法が取り入れられる例がありました。“絶滅”こそしていないなりにすっかり貴重なものとなっています。

 今とは違う“手法”に思いを馳せるという点でも、今回のようなリバイバル配信の機会にはぜひその映像の違いにも着目してみてはどうでしょうか。

〈文/ネジムラ89〉

《ネジムラ89》

アニメ映画ライター。『FILMAGA』、『めるも』、『リアルサウンド映画部』、『映画ひとっとび』、『ムービーナーズ』など現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。映画『ミューン 月の守護者の伝説』や映画『ユニコーン・ウォーズ』のパンフレットにライナーノーツを寄稿するなどその活動は多岐にわたる。noteでは『アニメ映画ラブレターマガジン』を配信中。X(旧Twitter)⇒@nejimakikoibumi

 

※サムネイル画像:『それいけ!アンパンマン』公式X(旧Twitter)より (C)やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV

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