『名探偵コナン』の主人公・工藤新一(コナン)と『まじっく快斗』の主人公・黒羽快斗(怪盗キッド)といえば、作中でも屈指のライバル関係です。しかし、この2人にはたんなるライバルでは終わらない因縁があります。
◆「後付け」ではなかったコナンとキッドの本当の関係
工藤新一と黒羽快斗は、作中でも顔が瓜二つのキャラクターとして描かれていました。そのためキッドが工藤新一に変装する際、唯一何の細工もしないで素顔のままで変装が可能という設定があります。実は、2人がここまで顔が似ているのにはきちんとした理由があったのです。
その理由が明かされたのが、2024年4月に公開された劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』。劇中終盤で、なんとコナンの父親・工藤優作とキッドの父親・黒羽盗一が双子の兄弟だったことが判明します。つまり、必然的にコナンとキッドは同い年の従兄弟だったことになります。
この衝撃的な事実に、SNSでは「後付け設定では?」という声も数多くあがりました。しかし、実は両者の関係はかなり昔から示唆されていたのです。たとえばTVアニメ第472話と第473話で、黒羽盗一と幼いころの新一との出会いが描かれています。
ここで盗一は新一に対し、「私は君の兄弟だよ。いや、君の弟とでもいうべきか」と発言しています。これは、のちに盗一から2代目として怪盗キッドを引き継ぐ快斗との因縁を示唆していたとも捉えられます。快斗はコナンである新一と同い年ですが、数ヵ月後に生まれているので、兄弟で例えるなら弟に当たるでしょう。
そして何より、『名探偵コナン 対決怪盗キッド編―特別編集コミックス 』(出版社:小学館、2004年4月出版)のインタビュー記事において、青山剛昌先生が「コナンとキッドの関係とかちゃんと考えてある」と明言しています。このことから、コナンとキッドの関係は、青山先生が少なくとも20年以上はあたためていた設定だったと考えられます。
──お互いが従兄弟であるとはまだ気づいていないコナンとキッド。『名探偵コナン』のTVアニメ放送30周年を迎えた今年、2人の関係に新たな進展が見られるのかもしれません。
〈文/fuku_yoshi〉
《fuku_yoshi》
出版社2社で10年勤め上げた元編集者。男性向けライフスタイル誌やムックを中心に、漫画編集者としても経験を積む。その後独立しフリーライターに。現在は、映画やアニメといったサブカルチャーを中心に記事を執筆する。YouTubeなどの動画投稿サイトで漫画やアニメを扱うチャンネルのシナリオ作成にも協力し、20本以上の再生回数100万回超えの動画作りに貢献。漫画考察の記事では、元編集者の視点を交えながら論理的な繋がりで考察するのが強み。最近では、趣味で小説にも挑戦中。X(旧Twitter)⇒@fukuyoshi5
※サムネイル画像:Amazonより 『「名探偵コナンvs.怪盗キッド 完全版」第1巻(出版社:小学館)』



