<この記事にはTVアニメ『ドラゴンボールDAIMA』のネタバレが含まれます。ご注意ください。>
去年の10月から放送が始まった『ドラゴンボールDAIMA』が、2月28日に最終回を迎えようとしています。『ドラゴンボールDAIMA』では、大魔界をはじめ新たな設定が多く登場しましたが、次の2つは視聴者にインパクトを与えました。また、『ドラゴンボール』には、サタンに師匠がいたなどあまり知られていない裏話が多く存在します。
◆『ドラゴンボールDAIMA』で明かされたビックリ設定
TVアニメ『ドラゴンボールDAIMA』には鳥山明先生が、ストーリーやキャラクターデザインなどに深く関わっているだけあって設定に新しい要素が加わっています。
ナメック人の尖った耳やドラゴンボールの願い事の数の秘密など、次の2つは「実はそんな設定があったのか」とファンを熱くさせている新要素です。
●ドラゴンボールの願い事の数は常連サービス
大魔界からやって来たゴマーはナメック人ネバの力で、地球のドラゴンボールを使って悟空たちを子供に変えます。このとき神龍はゴマーたちは得体がしれないという理由で2つ目の願い事を拒否、常連でなければ複数の願い事は叶えないというビックリ設定があることが発覚しました。
『ドラゴンボールDAIMA』の時系列は魔人ブウとの戦いのあとなので、神龍が叶えてくれる願い事の数は3つとなっています。しかし、これは悟空たち常連へのサービスであり、一見さんには願い事を一つしか叶えない仕様になっているようです。
この神龍の対応には「常連にだけ出してくれる裏メニューみたいなものか」「まさかの居酒屋マスターのノリ」といったファンのツッコミが……。確かにゴマーは違う世界から来ていきなり悟空たちを子供にする怪しい奴らですから、神龍のナイスジャッジといえなくもないでしょう。
しかも、ゴマーは願い事を叶えたばかりで石になっていたドラゴンボールをネバの力で強引に復活させました。そのため、神龍がゴマーたちのことを得体がしれないと判断したのは妥当です。
ただ、休眠状態にあるドラゴンボールを強引に復活させたため、願い事は一つしか叶えられないという設定でも良かったのではないでしょうか。
まさかの驚きの居酒屋システムだったわけですが、それなら何回神龍を呼び出せば常連になったと判断してもらえるのか気になるところです。
●二転三転するポタラ合体の設定
『ドラゴンボール』ではポタラで合体した場合、2度と元には戻れないという設定でした。
しかし、合体した悟空とベジータが魔人ブウの体内で戻った設定を活かして、『ドラゴンボールDAIMA』では、東の界王神とキビトが分かれた状態で登場します。
東の界王神によれば、一度魔人ブウの体内に取り込んでもらって、吐き出されたら2人に分離できたとのこと。これはブウの体内に発生する不思議なガスが原因で、ポタラの効力を解かれる設定になっている模様です。
鳥山明先生が脚本を務める漫画およびTVアニメ『ドラゴンボール超』でも、ポタラの設定は追加してあります。こちらではポタラによる界王神の合体は永続、悟空やベジータたち人間の合体は1時間で効力が切れるという設定になっていました。
どちらの設定が正しいのかは不明ですが、これらの設定が共存できる可能性もあります。
つまり、ポタラ合体の設定としては人間同士であれば1時間で効力が切れる、魔人ブウの体内であればあらゆる組み合わせが解除されるということです。
時系列としては『ドラゴンボール超』より、『ドラゴンボールDAIMA』のほうが先です。どちらの設定も正しいのだとすれば『ドラゴンボールDAIMA』では、人間同士であれば1時間で効力が切れるという条件をまだ誰も知らないのでしょう。
詳しく読む⇒「ナメック人」や「天津飯」のルーツが判明? 『ドラゴンボールDAIMA』で明かされた4つのビックリ設定
◆ 『ドラゴンボール』あまり知られてない裏話
『ドラゴンボール』にはコミック完全版で追加されたシーンや鳥山明先生がインタビューで明かした意外なキャラクターの関係性など、まだあまり知られていない設定があります。次のエピソードは、『ドラゴンボール』に関する裏話です。
●コミック完全版で悟空はウーブに筋斗雲を譲っている
『週刊少年ジャンプ』連載当時とアニメ版の最終話では、悟空がウーブを背中に乗せて舞空術で飛んでいくシーンで終わっていました。しかし、コミック完全版では加筆修正がされ、悟空からプレゼントされた筋斗雲にウーブが乗って飛んでいくシーンが追加されています。
筋斗雲は心が清い者でないと乗れません。そのため、作中でも筋斗雲に乗れるのは悟空とその息子たち、青い髪状態のランチ、ウパや則巻アラレなどごく一部です。
コミック完全版の第34巻でウーブも筋斗雲に乗ったことで、清い心を持っているメンバーに加わりました。これには邪悪な存在だったブウの魂が転生した姿であるウーブが、きちんときれいな心の持ち主になっていることを読者に示したいという鳥山明先生の意図があったのではないでしょうか。
また、ウーブは身内以外では悟空の初めての弟子であり、次世代ヒーローのバトンを受け継ぐ人物です。そのため、筋斗雲に乗せることで悟空がウーブを選んだのは間違いがなく、これからの地球の平和は彼によって守られるというメッセージを伝えたかったのではないかと考えられます。
そう考えると連載時のラストシーンももちろん良かったのですが、完全版はさらにエモいエンディングになっているといえるでしょう。
●サタンの師匠は桃白白に命を奪われている
ミスター・サタンは若い頃に「サタンの城」と呼ばれる道場で武術を習っていました。サタンが南の都に遠征に行っていたとき、同行していた道場の師範がなんと桃白白によって命を奪われてしまいます。
サタンと桃白白にこのような衝撃的なつながりがあったという事実が明かされたのは、『最強ジャンプ』2014年6月号の「鳥山明先生 魔人ブウ編(秘)一問一答!」というコーナーです。
鳥山明先生によると、「うっかり桃白白の髪型をからかってしまった」とのことなので、桃白白のおさげ髪、もしくはきれいな富士額を笑いものにしてしまったのでしょう。この結果、師匠は命を奪われ、サタンも重傷を負ってしまいます。
この経験によってサタンは、正体の分からない相手やメチャメチャ強そうな相手とは絶対に戦わないと固く誓うようになったそうです。
サタンはメチャクチャ強い魔人ブウに下手に出ることで取り入り、しぶとく生き残りながら最終的には地球を救うキーマンとなりました。
これには桃白白によって師匠を失い、自身も手痛い目にあわされた経験が魔人ブウ相手に役立ったといえるでしょう。そう考えると、悪逆非道の桃白白も地球を救うのに一役買っていたといえるのかもしれません。
詳しく読む⇒サタンには「師匠」が、ブルマには「姉」がいた? 『ドラゴンボール』あまり知られてない4つの裏話
〈文/アニギャラ☆REW編集部 @anigala01〉
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