『ドラゴンボール』　「かめはめ波」を名付けたのは鳥山明先生じゃない!?　技名を考えた意外な人物とは？

　孫悟空の代名詞ともいえる「かめはめ波」ですが、実は、技名を名付けたのは鳥山明先生でも担当編集者でもないといいます。

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◆「かめはめ波」の名付け親は鳥山明先生の奥さん

　鳥山先生の奥さんは、かつて少女漫画家として活躍したみかみなち先生。

　1983年5月放送の『徹子の部屋』（テレビ朝日系）に鳥山先生が出演したときには、みかみ先生も撮影に同行し、ほんの少しだけ姿が映し出されました。

　鳥山先生は馴れ初めについて、「奥さんの親戚が同じ町内にいまして」「同業の人ってめったにいないですから、会ってみようと最初は同業の人５人くらいで」と明かしています。

　さらに、「(妻は)僕より年上で」「時々手伝ってくれています」「（同じ漫画家で）一番助かっている部分」と、みかみ先生が大きな支えとなっていることを笑顔で語っていました。

　また、1995年６月出版の『Dragon ball大全集 : 鳥山明ワールド. 1 (Complete illustrations)』（出版社：集英社）では、「かめはめ波」を命名したのは、実はみかみ先生だと明かしています。

　その後、「かめはめ波」は、作品を代表する技として、世間に浸透し、大人子供問わず、技を繰り出すポーズを真似するほど知名度と人気を得ました。

　鳥山先生の奥さんが、技名を名付けたというエピソードは、家族の絆を表しているようで、心温まるとともに『ドラゴンボール』が多くの人に支えられて生まれた人気作品であるということが、ひしひしと伝わってきます。

　──その後、「かめはめ波」は亀仙人（武天老師）の「かめはめ波最大出力（かめはめはマックスパワー）」や、セル編で意外性を見せた「瞬間移動かめはめ波」、さらには『ドラゴンボールGT』で超サイヤ人4の悟空が放った「10倍かめはめ波」など、発展を遂げています。

　鳥山先生が亡くなってからも、『ドラゴンボール』はさまざまなメディアミックスを行っているので、「かめはめ波」の発展型の技が今後も登場するかもしれません。

〈文/相模玲司〉