クリリンは人造人間18号と結婚し、子供を授かりましたが、実はTVアニメ版では18号と結婚する前に付き合っていた1人のガールフレンドがいたのです。
◆TVアニメ版に登場した幻のガールフレンド……
「クリリンに元カノがいたのかーっ!!」と悟空のように驚いてしまいそうな話ですが、なんと本当のことです。クリリンのガールフレンドが初めて登場するのはTVアニメ『ドラゴンボールZ』第108話。青髪のミディアムヘアにナイスバディとブルマそっくりの容姿で登場します。
さらに衝撃なのが、彼女の名前が「マロン」だったコト……。クリリンには18号との間にマーロンという娘がいます。実はこの似た名前が物議を醸しており、巷ではクリリンが「自分の娘に元カノの名前を付けた」と言われていました。
実際、TVアニメ『ドラゴンボール超(スーパー)』第94話では、17号がマーロンを「マロン」と呼び間違えて、18号がすごい剣幕で激怒する描写があります。
元カノの名前を娘に付けるという不名誉な風説ですが、鳥山明先生の公式情報でそれがガセネタであることが判明しています。
『ドラゴンボール完全版公式ガイド Dragonball FOREVER 人造人間編~魔人ブウ編』(出版社:集英社 2004年4月出版)によると、マーロンの名前の由来は「単にクリリン(栗)の子どもですのでそのまま栗のマロンからとった」と説明しています。
つまり、クリリンは別に娘の名前を元カノの「マロン」から取ったわけではないのです。そんなマロンですが、人造人間編に突入して以降徐々に出番が減り、TVアニメ『ドラゴンボールZ』第137話を最後に登場しなくなります。
──ちなみに、鳥山先生が生前、全話監修していた漫画『ドラゴンボール超』だとクリリンの元カノ・マロンを示唆するエピソードは削除されています。このことからも、マロンはあくまでもアニメ製作スタッフの遊び心から生まれたキャラであり、クリリンが恋をした女性は18号ただ1人だと思ってよいでしょう。
〈文/fuku_yoshi〉
《fuku_yoshi》
出版社2社で10年勤め上げた元編集者。男性向けライフスタイル誌やムックを中心に、漫画編集者としても経験を積む。その後独立しフリーライターに。現在は、映画やアニメといったサブカルチャーを中心に記事を執筆する。YouTubeなどの動画投稿サイトで漫画やアニメを扱うチャンネルのシナリオ作成にも協力し、20本以上の再生回数100万回超えの動画作りに貢献。漫画考察の記事では、元編集者の視点を交えながら論理的な繋がりで考察するのが強み。最近では、趣味で小説にも挑戦中。X(旧Twitter)⇒@fukuyoshi5
※サムネイル画像:Amazonより 『DVD「DRAGON BALL Z」第27巻(販売元:ポニーキャニオン)』



