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 台湾や香港、中国のみでリリースされたオンラインゲーム『ドラゴンボールオンライン』は、日本人がよく知るゲーム『ドラゴンボール ゼノバース』の前身となっています。暗黒魔界など一部かぶっている設定のほかに、日本人が知らないフリーザ残党軍の襲来、新亀仙流や新鶴仙流の創設などワクワクする展開が繰り広げられていました。

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◆『ドラゴンボール ゼノバース』の前身といえる『ドラゴンボールオンライン』

 201525日に発売された『ドラゴンボール ゼノバース』に登場する暗黒魔界のトワとミラ。彼女らは20131031日にサービス終了した『ドラゴンボールオンライン』で既にに出ていました。

 『ドラゴンボールオンライン』は鳥山明先生による全面監修のもと制作されており、『ドラゴンボール ゼノバース』では同じ設定が用いられています。『ドラゴンボールオンライン』が終了することになり、ゲームにまだ実装されていない鳥山明先生が考えていた設定や世界観が多く存在していたためそれらを『ドラゴンボール ゼノバース』で使うこととなりました。

 『ドラゴンボール ゼノバース』では、原作ストーリーのサイヤ人編から未来人造人間編を経て魔人ブウ編に進んでいく展開となっています。そこに歴史改変を目論む暗黒魔界の科学者であるトワ、彼女によってつくられた人造人間ミラたちが介入。

 さらには破壊神ビルスや魔神ドミグラがからんでくるストーリーへと進む展開です。トワとミラは『ドラゴンボール ゼノバース2』でも登場しており、暗黒魔界を復活させようと暗躍していきます。

 『ドラゴンボールオンライン』とは一部設定が変わっていますが、トワはダーブラの妹であり魔界の科学者、ミラは彼女によってつくられた人造人間という設定は同じです。

 最強になるために悟空のDNAを求めるミラが、軍勢を引き連れて未来から攻めて来るストーリーとなっています。

 設定やストーリーがリンクしているところもあり、いずれも鳥山明先生が監修していることもあって見応えある内容です。また、『ドラゴンボールオンライン』ではフリーザ残党軍の襲来や、それにともなう新流派の設立など他にはないストーリーも見所となっています。

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◆フリーザ残党軍の襲来のキッカケは「アノ人」の死

 『ドラゴンボールオンライン』では、エイジ820にフリーザ軍の残党が地球に襲来。フリーザやコルド大王を倒したのは天下一武道会を連覇しているミスター・サタンだったととんでもない勘違いをしており、彼が死んだのをケッカケに地球侵略を始めました。

 サタンはブウとの八百長で天下一武道会を連覇した後、エイジ793に武道家を引退。エイジ820に死亡して国葬によって見送られています。実力とは裏腹に名声はまさに地球一だったため、宇宙にもその名がとどろいていたのかもしれません。

 このときフリーザ残党軍は壊滅状態でしたが、サタンの死をキッカケに生き残っていた近衛部隊が地球侵略を始めます。サタンが死んだところで地球の戦力ダウンにはなりませんから、気功剣術を極めた悟天とトランクスに加えクリリンや天津飯も手伝って撃退。

 しかし、ここから長い年月フリーザ残党軍の侵略によって地球は苦しめられていきます。主に姑息な手段で私利私欲のために得た評判ですが、サタンの名声は地球の平和を守ることに大きく貢献していたといえるでしょう。

◆クリリンの「新亀仙流」は地球人らしいコンセプト

 フリーザ残党軍との戦いが続く中、さすがに亀仙人は高齢過ぎるということでクリリンが新亀仙流を創設。サイヤ人やナメック星人にスペックで劣ること、そしてこれまでの戦いの経験を踏まえて、新流派のコンセプトを「補助の精神」として地球人に合ったスタイルを追い求めていきます。

 クリリンが新流派を開くことになったのは、悟飯が『気功科学』を提唱して以来、世界的に気を用いた格闘術の認知度が上がっていたことも関係しています。これによって亀仙流の再興にも期待が集まり、亀仙人から地球人の戦士としてできる役割は何かという命題を与えられました。

 このような経緯から悟空が最初に活躍した村で、クリリンは85歳にして新亀仙流を開くことに。地球人はどうしても攻撃力に劣るため、新流派のコンセプトとして味方をバックアップするこちに重点を置きます。

 自分が相手に決定的なダメージを与えられなくとも、戦いを有利にもっていく方法を模索。このコンセプトの重要性は、まさにクリリンのこれまでの戦いが物語っているでしょう。

 彼の機転がなければ、ベジータはリクームのイレイザーガンによって死んでいました。このとき、ベジータは自分を救う暇があったらリクームに攻撃しろといっていましたが、ダメージを与えられるとしたらベジータの攻撃力に頼るしかないというクリリンの判断は正しかったといえるでしょう。

 また、ナッパ戦やフリーザ戦では要所でピッコロをフォローして、格上の相手でもなんとか戦える状態を維持しています。相手の隙をついてエネルギー波でけん制したり、うまくはいきませんでしたがナッパ戦でのピッコロと連携して最もパワーのある悟飯に攻撃させたりする作戦も有効でした。

 クリリンは単独で戦うことに関しては早い段階で一線級を退いた感じはありますが、味方をサポートする重要性は過去の戦いを見ても軽んじてよいものではありません。そして、クリリンのこの思想は、新亀仙流の門弟たちに受け継がれていくことになります。

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◆「新鶴仙流」の創始者は天津飯

 クリリンと同じようにフリーザ残党軍との戦いを託された天津飯は新鶴仙流を立ち上げます。クリリンとは違ってバックアップだけでは満足できない天津飯は、元気玉をヒントに気によるエネルギー波攻撃を極める道に活路を求めました。

 悟空が魔人ブウに放った特大元気玉のように、外部から気を集めれば実力に関係なく威力の高い攻撃を繰り出せます。そのためには気を操る能力を極限まで高める必要があると天津飯は考えました。

 そして、集めた気を極限まで凝縮して放てば、より効率的に敵にダメージを与えらます。もともと天津飯は気功砲を得意技としており、天下一武道会の武舞台だけをねらって消し去ったように気を凝縮させる能力には長けていました。

 また、実力差がある第二形態のセルを新気功砲で足止めできたのも、気を凝縮して威力を高められていたからでしょう。そこに外部から集めた気を上乗せさせて攻撃できれば敵を倒すことも可能であり、天津飯の考えは理にかなっているといえるでしょう。

 悟空が魔人ブウを倒すための元気玉をつくるとき、真っ先に気を送ったのが天津飯でした。このときには既に、周りから気を集めるという手法に可能性を感じていたのかもしれません。

 そして、気功砲の使い手ということもあわさって、新鶴仙流のコンセプトにたどりついたのでしょう。なお、道場を亀仙人由来の土地であるフライパン山の近くに開いたのは、鶴仙流を名乗っても亀仙人の教えを踏襲していることを示す意図があったのかもしれません。

 

 ──フリーザ残党軍が攻めて来たときには既にドラゴンボールは封印されており、悟空やベジータもいません。そのため、クリリンや天津飯、地球生まれのトランクスと悟天が中心となって応戦。『ドラゴンボール』というタイトルではありますが、最後は地球は地球人によって守るというメッセージが込められたストーリーとなっているといえるでしょう。

〈文/諫山就〉

《諫山就》

アニメ・漫画・医療・金融に関するWebメディアを中心に、フリーライターとして活動中。かつてはゲームプランナーとして『影牢II -Dark illusion-』などの開発に携わり、エンパワーヘルスケア株式会社にて医療コラムの執筆・構成・ディレクション業務に従事。サッカー・映画・グルメ・お笑いなども得意ジャンルで、現在YouTubeでコントシナリオも執筆中。X(旧Twitter)⇒@z0hJH0VTJP82488

 

※サムネイル画像:Amazonより 『ドラゴンボール 第30巻(出版社:集英社)』

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