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 2000年にPlayStation®用ソフトとして登場した『ドラゴンクエストⅦ エデンの戦士たち』のリメイク作品『ドラゴンクエストⅦ Reimagined(リイマジンド)』が25日に発売されますが、『ドラゴンクエスト』(以下、『ドラクエ』)を代表するモンスター、スライムの初期デザインは即ボツになったといいます。なぜ、鳥山明先生がデザインしたスライムはまたたく間にボツになったのでしょうか? そこにはゲームデザイナーのコダワリとキビシイ指摘が隠されています。

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◆鳥山明先生の描いた初期デザインとそれに対するキビシイ指摘

 『ドラクエ』の生みの親の堀井雄二氏と、元『週刊少年ジャンプ』編集長で鳥山先生の『Dr.スランプ』に登場するDr.マシリトのモデルとしても知られる鳥嶋和彦氏の対談が、202358日から3週にわたりJ-WAVE81.3FM)の深夜番組『TOKYO M.A.A.D SPIN』で放送、その中でスライムの誕生秘話が明かされました。

 鳥嶋氏によると、鳥山先生が最初に描いてきたスライムは「ドット絵」だったそうです。当時のファミコンはドット絵でキャラクターを表現する時代。鳥山先生なりに、ゲームの世界観に合わせたデザインを考えてきたのでしょう。

 ところが、堀井氏の反応は冷たいものでした。「それは違う」と即座にボツ。理由について堀井氏は「ドット絵だと鳥山さんの味が何もなかったんですよ」と語っています。

 堀井氏は、せっかく鳥山先生にデザインを依頼したのだから、その個性を活かさなければ意味がないと判断したそうです。

 その後、鳥山先生が描き直したのが、現在のスライムです。丸いフォルムに小さな目、そしてニコッとした口元。シンプルながらも鳥山先生らしさが発揮されたデザインは、またたく間にシリーズの顔となりました。

 今では『ドラクエ』を代表するモンスターとして活躍するスライム。もしもドット絵のままだったら、ここまで愛されるモンスターにはならなかったかもしれません。堀井氏の「ボツ」判断が、スライムの運命を変えたのです。

 スライムの誕生秘話と同じく、この対談では意外な命名秘話も明かされています。『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』で、主人公が生まれたときにパパスが提案した名前の「トンヌラ」。同シリーズには、ユニークな名前のキャラクターが数多く登場しますが、この名前はその中でも特に印象的です。

 実はこの名前、堀井氏の創作ではなかったのです。対談で堀井氏は「実はね……本当にいたんですよ、そういう人が」と明かしました。

 鳥嶋氏も「そうなの!?」と驚き、堀井氏は「いろいろな資料を見ていたら、本当にいたんですよ。それで『なんて名前だ!』と思って採用しました」と語っています。トンヌラは、実在の人物から取られた名前だったのです。

 

 ──ドット絵のボツ案から始まり、今や作品の顔ともいえるスライム。実在の人物から取られた「トンヌラ」。『ドラクエ』シリーズには、制作陣の試行錯誤と遊び心が随所に散りばめられていることがうかがえます。堀井氏たちのこだわりがあるからこそ『ドラクエ』が長年愛され続けるゲームとなったことは言うまでもないでしょう。

〈文/コージ〉

 

※サムネイル画像:スクウェア・エニックス公式Webサイトより 『「ドラゴンクエスト コマンドウィンドウ付きフィギュアコレクション スライム」(C)ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX』

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