『ガンダム』シリーズのキャラのその後ですが、漫画などで描かれていることがあり、意外な人生を歩んでいる人物もいます。また、「アクシズショック」で運命を変えられたキャラも多く存在します。

◆『ガンダム』キャラのその後の人生

 命がけの戦いを生き延びたガンダムキャラたちの中には、その後の活躍や動向について明かされている人物もいます。

●ジュドーは木星でじいさんになった!?

 ジュドーは『機動戦士ガンダムΖΖ』の最終話でルーとともに木星船団公社の一員として木星圏に旅立った後、木星じいさんになったといわれています。

 木星じいさんとは、長谷川裕一先生の漫画『機動戦士Vガンダム外伝』に登場するグレイ・ストークの異名です。

 ストークはΖΖガンダムを補修したらしきガンプと言うモビルスーツを愛用しており、同作者の『機動戦士クロスボーンガンダム』シリーズにもたびたび登場しています。

 ストークは木星船団公社のリーダーで、『クロスボーンガンダム』シリーズにおける木星帝国の暗躍や、ザンスカール帝国の起こした戦争など、地球圏でくり返される戦乱に嫌気が差しており、コロニーを改造した冬眠船で太陽系外に移民する計画を立てています。

 小型モビルスーツが主流の時代においてもガンプを駆り続け、ウッソと共闘し移民を妨害に来たザンスカールのゾロアット部隊を退けました。太陽系外に脱出した後の動向は分かっていません。

 ちなみにゲーム作品ではストークの声もジュドー役の矢尾一樹さんが演じています。そしてジュドーとストーク双方の関係者から、同一人物であることを匂わせる掛け合いが交わされることも、ジュドーが木星じいさんになったといわれている理由でしょう。

●ヤザン──ティターンズ時代を後悔!?

 ヤザンは『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』において、ヴァースキ・バジャックの偽名を使って再び連邦軍に所属しています。

 ティターンズに参加していたころについては、「思想も無いのに思想組織へ入って酷い目にあった」と語り、「大失敗」と後悔していました。

 それもそのはずで、ヤザンは戦闘狂のイメージが強い一方で、実際に暴力を振るったシーンは少なく、『Ζ』の作中でもコロニー落としや毒ガス作戦などの非人道的作戦には嫌悪感を示しています。

 ヤザンは『ΖΖ』の序盤でジュドーを焚きつけてΖガンダムの強奪を目論みますが、ジュドーがアーガマとともにシャングリラを去った後の動向は謎でした。

 その後ヴァースキと言う偽名を名乗ることで再び軍籍を獲得し、モビルスーツ隊ナイトイェーガーの中隊長に就任しています。

 ナイトイェーガーではジムナイトシーカーに搭乗しており、ガブスレイが装備していたフェダーインライフルやハイザックのシールド、そして海ヘビ等、ティターンズ系の装備を愛用しています。

詳しく読む⇒「ヤザンはティターンズ時代を後悔?」「ジュドーは木星じいさんに?」──『ガンダム』キャラ4人のその後の人生

◆「アクシズショック」で運命を変えられた目撃者

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の終盤で、アムロのνガンダムが光を放ち、地球にアクシズの破片が落下するのを阻止した現象を「アクシズショック」と呼び、それを目撃したキャラの人生を大きく変えました。

●アクシズショックなんてなかった──ブライト・ノア

 ブライトは、漫画『機動戦士ガンダムUC 虹に乗れなかった男』で、アクシズ破壊のためにカムランから非公式に譲り受けた核兵器と、実子であるハサウェイの無断出撃について国家騒乱罪の容疑をかけられ、連邦軍の審問会に呼び出されました。

 そこでブライトは司法取引を持ちかけられ、終身刑物のこれらの罪状を不問にする代わりに、アクシズショックにまつわるすべてを黙殺することを約束させられます。

 連邦政府にとってアクシズショックは、ニュータイプがサイコフレームを駆使して奇跡を起こせる存在だと言う証明になりかねない現象です。それを認めることは、廃れかけていたジオニズムに勢いを与え、ニュータイプの奇跡を信じるジオニストとそれを否定する連邦軍の戦争が、宗教戦争のような泥沼化を起こしかねないデリケートな問題でした。

 アムロやカミーユ、ジュドーといった多くのニュータイプと戦場をともにしてきたブライトだからこそ、アクシズショックに希望を持っていましたが、悩んだ末に彼らの声に励まされる形で司法取引を受け入れることにします。

 ロンド・ベルに留任するという条件をつけることで、新たなニュータイプとの出会いに可能性をつなぎながら……。

●嫉妬と憐れみの果てにガンダムを作る──ジョブ・ジョン

 ジョブは漫画『機動戦士ガンダムF90FF』の中で、後方のサラミス改に乗船しアクシズショックを目撃していたことが描かれています。

 一年戦争当時から正規兵である自分より民間人のアムロが、ニュータイプ能力を駆使して活躍していることへの劣等感を感じていましたが、アムロとの何気ない会話の中で、力を持つが故の苦悩に気づかされてもいました。

 割りきれない気持ちは、サナリィでF90の開発責任者としてガンダムを作る立場になってからもあったようで、疑似人格コンピューターには、アムロをモデルにしたらしきA.RやシャアをモデルにしたらしきC.Aと言う戦闘プログラムを開発していました。

 マッドサイエンティスト然とした振る舞いから誤解されやすくはありますが、アクシズショックによって奇跡を起こした代償のようにアムロとシャアが行方不明になったことから、強力な力を持つニュータイプがその力によって不幸な運命をたどることのないようにという気持ちは台詞の端々に残っています。

詳しく読む⇒『ガンダム』アムロの起こした奇跡! 「アクシズショック」で運命を変えられた4人の目撃者 ブライトほか……

〈文/アニギャラ☆REW編集部 @anigala01

 

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