※この記事には原作小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』ならびに映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』シリーズのネタバレが含まれます。ご注意ください。
『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(以下、『閃光のハサウェイ』)にて、ハサウェイのライバルとして活躍するケネス・スレッグ。彼のその後については、のちの作品で語られる機会はほとんどありません。しかし、一部の書籍では「クロスボーン・バンガードやメタトロンの設立に関わった」と記されています。
◆ケネスは「シャアのクローン製造」にも関わっている?
『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(下)』(出版社:角川書店、1990年4月出版)のラストシーンで、連邦の悪癖に嫌気が刺したケネスは軍を退職。その後、日本へ向かう飛行機の中で、「次のマフティーを作る用意をする」「100年後かもしれないが、シャア・アズナブル、ハサウェイ、アムロが復活するような組織を作ってみたい」と語っていました。
その後、マフティーやケネスを描いた作品が存在しないため、彼らがのちの歴史でどのように活躍したかは明かされていません。しかし、一部の書籍では、ケネスがのちの戦乱に関わっていることを示唆する文章が確認できます。
たとえば、『月刊ニュータイプ』1995年8月号(出版社:角川書店)に掲載された、「GUNDAM FIX」の第22回では、「実際、ハサウェイと戦ったケネスは“次のマフティー”……クロスボーン・ヴァンガードやメタトロン……をつくることをひそかに決意する。」という一文が見られました。
クロスボーン・バンガードといえば、『機動戦士ガンダムF91』に登場するロナ家の設軍隊。そして、メタトロンは宇宙世紀0200年代を描いた作品、『ガイア・ギア』に登場する反地球連邦組織です。
ちなみに、メタトロンはシャアのメモリークローンである、アフランシ・シャアがリーダーを務めています
ケネスがメタトロン立ち上げに関わったというのは、彼の「シャア・アズナブルが復活する組織を作りたい」という発言を反映したものでしょう。
ただ、「GUNDAM FIX」に掲載されたテキストは、文章担当の上野俊哉氏による解釈で、公式設定というわけではありません。そのため、『データガンダム キャラクター列伝 〔宇宙世紀編 II〕』(出版社:KADOKAWA、2010年6月出版)では、メタトロンについて「ケネスが作ったとする説がある」と、ぼかして記載されていました。
しかし、『閃光のハサウェイ』と『ガイア・ギア』のつながりに関しては、公式設定になる可能性があります。その証拠に、2021年8月26日に行われた、映画『閃光のハサウェイ』のスタッフトークでは、第五世代モビルスーツの後継機として、『ガイア・ギア』に登場したゾーリン・ソールの名前が挙げられていました。
──映画『閃光のハサウェイ』のスタッフの間では、『ガイア・ギア』という作品が強く意識されているのがうかがえます。そのため、ケネスがメタトロン等を作ったという推察が、1月30日から上映される『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』を含め、今後の映画の流れによっては公式設定になる日が来るかもしれません。
〈文/北野ダイキ〉
※サムネイル画像:Amazonより 『電子版「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(上)」(出版社:KADOKAWA)』


