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 『機動戦士ガンダム』に登場する主役機であるRX-78-2ガンダム。ふくらはぎや足首のある独特なフォルムは、ロボットというより、パワードスーツという印象を受ける方もいるでしょう。そんなガンダムのデザインですが、実は日本の侍がモチーフとされています。

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◆ガンダムは宇宙の足軽? 「侍モチーフ」から生まれた革命的造形

 『オリコンニュース』が2019年4月1日に配信した、「大河原邦男、モビルスーツの生みの親が語るザク誕生秘話「ガンダムへの反骨心」」というインタビュー記事によると、富野由悠季監督は『ガンダム』を制作するにあたって、それまでの円柱・角柱型のロボットデザインから抜け出したいという想いがあったようです。

 そこで、作画監督の安彦良和氏はパワードスーツ、大河原邦男氏は宇宙服を基本としたロボットを提案しました。しかし、どちらも主役機向きのデザインではなかったため、あらためて大河原氏が、主役機のデザインをすることになります。

 その際、大河原氏は侍のチョンマゲや、裃の意匠を取り入れたロボットを提案しました。それを安彦氏が清書したのが、現代まで語り継がれるガンダムとなっています。ちなみに、安彦氏が当初提案したデザインは、のちにガンキャノンに流用されました。

 なお、『グレートメカニックG 2019AUTUMN』(出版社:双葉社、2019年9月18日出版)によると、戦国武将の甲冑や武者人形をモチーフにするのは、サンライズのロボットアニメの伝統でした。そのため、侍モチーフのロボット自体はそこまで珍しくはなかったようです。ただ、ガンダムは、武将ではなく足軽をイメージしていたため、それまでのロボットと比べて、装飾が非常にシンプルになりました。

 また、大河原氏が工業的なデザインの範囲内で、「色気」を表現するため、脚部にふくらはぎを取り入れます。この人間的なガンダムのフォルムは、機械的な表現に囚われていた、当時のロボットデザインとは一線を画すものだったのです。

 

 ──現在では当たり前のように、親しまれているガンダムのデザインは、当時革命的なものでした。ガンダムの登場をきっかけに、パワードスーツのような意匠を取り入れたロボットが生まれていきます。ガンダムはまさしく、時代を変えた傑作機だったのです。

〈文/北野ダイキ〉

 

※サムネイル画像:バンダイ ホビーサイトより 『「MG 1/100 RX-78-2 ガンダム ver1.5」 (C)創通エージェンシー・サンライズ』

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