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 『機動戦士Zガンダム』(以下、『Zガンダム』)にて、カミーユ・ビダンの因縁の敵であるジェリド・メサ。実は、初期案ではサイボーグに改造されるほか、上半身だけモビルスーツ(以下、MS)に接続される過酷な運命が待っていたといいます。

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◆ジェリドはMSの部品に? 初期案に刻まれた生存より過酷な運命

 『ガンダム』シリーズでは、主人公の因縁のライバルの存在が必要不可欠です。『Zガンダム』では、ティターンズのジェリドがそのポジションにありました。カミーユに人生を狂わされたことで、地獄の底まで追ってくるような執念で、カミーユの命をねらい続けます。

 そんなジェリドですが、『機動戦士Zガンダム 完全収録版 別冊アニメディア』(出版社:学習研究社、1986年3月30日出版)によると、初期案ではアニメ第30話「ジェリド特攻」で退場する予定でした。しかし、スタッフ内のジェリドファンから反対され、代わりにマウアーが退場します。

 そして、第30話の戦闘で怪我したジェリドは、療養のため地球のキリマンジャロ基地に降下。偶然基地内部に潜入していたカミーユと再会します。ただ、当初の予定では、地球降下後にジェリドは命を落とすよりも過酷な運命を辿るはずでした。

 前述の『機動戦士Zガンダム 完全収録版 別冊アニメディア』によると、怪我したジェリドはサイボーグに改造、または上半身だけになって、モビルスーツと直接接続されるとんでもない案すらあったようです。最終的には、無慈悲すぎる初期案を跳ね除け、ジェリドは最終決戦まで生き延び、カミーユの前に立ち塞がり続けました。

 ちなみに、ライバルが上半身だけになって、兵器に組み込まれる案は後発作品で実現しています。アニメ『機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ』では、重傷を負ったアイン・ダルトンが、上半身のみを残しモビルスーツの部品として組み込まれていました。

 

 ──ジェリドが凄惨すぎる運命を回避できたのは、制作陣のキャラクター愛ゆえでした。最後まで人として、カミーユの宿敵であり続けたジェリドの結末は、『ガンダム』としては大往生と言ってもよいでしょう。

〈文/北野ダイキ〉

 

※サムネイル画像:Amazonより 『「機動戦士Zガンダム 第一部 カミーユ・ビダン」(出版社:KADOKAWA)』

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