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 『機動戦士ガンダム』の主人公であるアムロ・レイ。続編である『機動戦士Zガンダム』(以下、『Zガンダム』)でも登場し、いわゆる先代主人公として活躍しました。そんなアムロですが、富野由悠季監督としてはさっさと退場させたいという思惑があったようです。

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◆アムロは邪魔な存在だった? 富野監督が抱えた先代主人公への葛藤

 『Zガンダム』におけるアムロは、2代目主人公であるカミーユ・ビダンの導き手としての役割もあります。作中初戦闘となったヒッコリーでの戦闘では、パイロットとしてまだ未熟なカミーユにアドバイスを送っていました。

 先代主人公としては、かなり理想的な活躍を与えられていたアムロですが、富野監督としてはそもそもアムロを登場させたくないと考えていたようです。実際、『機動戦士Zガンダム大辞典』(出版社:株式会社ラポート、1986年8月25日出版)によると、富野監督はアムロが宇宙にでなかった理由について、「宇宙へ出す気がなかった」「アムロもあまり出したくない」と語っています。

 むしろ、「さっさと退場させたい」とまで語っているのですが、結局退場させる機会がなかったとも言及していました。また、シャアの扱いにも困っていたようで、アムロと同じくさっさと退場するべきと考えていたようです。

 アムロをわずらわしく感じていた理由としては、「アニメならアニメ、映画なら映画というように、スッキリと作りたい」「『Ζ』のようなものは『Z』だけで良い」と語っています。

 つまり、富野監督は『Zガンダム』という作品に、ほかの作品の要素を持ち込みたくないと考えていたのでしょう。その筆頭こそが、先代主人公であるアムロであり、シャアだったと考えられます。

 ただ当時、富野監督は「アムロについての決着が『ZZ』でつけられるならつけたい」とも語っていました。結局、彼らの決着は『機動戦士ガンダムZZ』では描かれず、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(以下、『逆襲のシャア』)へと持ち越しになります。しかし、邪魔な存在と感じつつも、しっかり着地点を設けたいと思うほどには、アムロへ思い入れがあったのでしょう。

 

 ──新機軸の物語を追求する監督にとって、前作の影は時に足枷となりました。しかし、早期退場を望みながらも安易な幕引きを許さなかったのは、アムロたちへの深い愛着ゆえでしょう。そして、この葛藤が最終的に『逆襲のシャア』という、伝説の決着へとつながったのです。

〈文/北野ダイキ〉

 

※サムネイル画像:Amazonより 『「機動戦士Zガンダム 第二部 アムロ・レイ」(出版社:KADOKAWA)』

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