『機動戦士Zガンダム』にて、中盤以降アーガマの前に立ち塞がるヤザン・ゲーブル。そんな彼の愛機であるハンブラビは、元々ファ・ユイリィなどが登場するメタスとしてデザインされていたといいます。
◆ハンブラビはエゥーゴの機体になるはずだった?
ハンブラビは、パプテマス・シロッコが製作したモビルスーツの1機です。水生生物を思わせる独特すぎるデザインから、現在でも根強いファンがいる機体となっています。2025年に放送されたTVアニメ『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』でも、リファインされたハンブラビが登場しました。
そんなハンブラビですが、実は元々エゥーゴのモビルスーツとして登場する予定だったといいます。
『アニメック 1985年10月号』(出版社:株式会社ラポート、1985年10月1日出版)によると、永野護氏はハンブラビに関して「21話に登場するメタスを作って欲しい」という要望に沿ってデザインしたと語っています。
つまり、ハンブラビは元々、永野版メタスだったのです。しかし、永野メタスの決定稿が作画イン直前になった際、現行デザインのメタスがいきなり上がってきました。結果、現場は「メタスはこれ(現行版)でいく」という流れになってしまったと同書には綴られています。
その結果、永野メタスはハンブラビへと名前を変え、TVアニメ第31話からティターンズ側のモビルスーツとして登場したようです。
ちなみに、『機動戦士 ZガンダムメモリアルLD-BOX1』に封入されたブックレットにて、永野氏は「ハンブラビは僕なりのメッサーラだったんです。」と語っています。
つまり、元々メッサーラとしてデザインしていた機体を、メタスとしてブラッシュアップ。その後、別のモビルスーツのデザインとして流用されたというのが、ハンブラビ誕生の一連の流れだったようです。
──主役級の味方機「メタス」としてデザインされながら、土壇場で敵陣営のモビルスーツへと回された数奇な機体であるハンブラビ。しかし、その異形ゆえの強烈な個性が、結果としてヤザンという猛者にふさわしい、唯一無二の悪役機となったのです。
〈文/北野ダイキ〉
※サムネイル画像:バンダイ ホビーサイトより 『「HGUC 1/144 ハンブラビ」(C)創通・サンライズ』


