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 『機動戦士ガンダムZZ』(以下、『ガンダムZZ』)では、ジュドー・アーシタをはじめ、シャングリラ出身の少年少女がアーガマの一員として活躍しました。そんな彼らのその後の人生は、『機動戦士クロスボーン・ガンダム』をはじめとする多くの作品で描かれています。

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◆ジュドーは最終的に地球を捨てる!?

 ジュドーは、最終回でジュピトリスの乗組員となり、ルー・ルカとともに木星へと旅立っていきました。そんなジュドーのその後は、長谷川裕一氏が描く『機動戦士クロスボーン・ガンダム』などの作品でたびたび描かれています。

 木星に旅立ってから最も新しく発表された作品は、『機動戦士クロスボーン・ガンダム LOVE&PIECE』(出版社:KADOKAWA20236月出版)に収録されている「KARRAS」です。これはジュドーが木星に旅立ってから14年後のエピソードです。

 このエピソードでは、木星帝国の工作員であるディミアン・カラスと対峙し、施設から脱出してきた子供たちを守るために交戦します。なお、このころの彼はグレイ・ストークと名乗っており、その名で広く知れ渡っているようです。

 ちなみに、「KARRAS」にはストークの仲間として、ルーとミネルバが登場しています。このルーは、ジュドーと共に木星へ旅立ったルー・ルカと見て間違いないでしょう。

 ただ、かつて長谷川氏が描いた宇宙世紀のパラレルワールド的な作品『機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス』(出版社:学習研究社、199211月出版)において、ジュドーは「ルーには逃げられた」と語っていました。しかし、こちらは宇宙世紀の正史ではないため、あくまでアナザーストーリーとして認識されています。

 ストークとなったジュドーの活躍は、『クロスボーン・ガンダム』シリーズでたびたび見られます。

 まず、宇宙世紀01330136年を描いた漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート』(出版社:角川書店、20051月出版)の外伝エピソード「最終兵士」では、ヘリウム船団のリーダーとして登場。トビア・アロナクスたちクロスボーン・バンガードに、アムロ・レイのバイオ脳を奪還する任務を依頼しています。

 また、『機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』(出版社:角川書店、200612月出版)でも、物語に直接は関わらないものの、通信映像で木星帝国の企みを知らされ、激怒する姿が描かれました。

 そして、ジュドー最後の活躍が描かれたのは、『機動戦士Vガンダム外伝』(出版社:角川書店、199511月出版)です。本作の時系列は宇宙世紀0153年。ジュドーが木星に旅立ってから64年後となります。

 このころのジュドーは、いつまで経っても地球圏から戦争がなくならないことに嫌気が差していました。そこで、コロニーを2つつなげて作った巨大宇宙船ダンディ・ライオンで、地球からはるか離れた別の太陽系にある星、プロキシマ・ケンタウリへと移住しようとしていたのです。

 最終的にはジュドーが集めたニュータイプたちとともにコールドスリープにつき、地球圏から旅立っていきました。なお、エピローグによると、本作から500年後となる宇宙世紀0653年にはプロキシマ・ケンタウリヘの植民に成功しているようです。

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◆ビーチャとエルは再びモビルスーツに!?

 ジュドーのシャングリラにおけるジャンク屋仲間である、ビーチャ・オーレグ、エル・ビアンノ、モンド・アガケ、イーノ・アッバーブのその後も、たびたび漫画作品で描かれています。

 雑誌『SD CLUB』(出版社:バンダイ出版、19885月〜19913月出版)にて連載されていた漫画「機動戦士ガンダム 英雄伝説」では、シャアの反乱から1年後にあたる宇宙世紀0094年における、ビーチャたちの活躍が描かれています。

 彼らは、第一次ネオ・ジオン抗争後はシャングリラに戻ったようで、ジャンク屋「ウィザード」と喫茶店「ウィッチ」を経営。作中では、シャアの反乱で行方不明となったアムロを捜索するカイ・シデンに協力していました。

 そして、宇宙世紀0095年を描いた『機動戦士ガンダム ピューリッツァー -アムロ・レイは極光の彼方へ-』(出版社:KADOKAWA20228月出版)にもビーチャたちは登場。なお、本作には先述した「英雄伝説」の設定が反映されています。

 『ピューリッツァー -アムロ・レイは極光の彼方へ- 』では、ジャーナリストとしてアムロの足跡を追うキッカ・コバヤシとフォン・ブラウンにて遭遇。彼女に協力し、シャアの反乱で大破したモビルスーツの残骸が漂流している宙域まで連れていく約束をしています。

 さらに、宇宙世紀0096年を描いた『機動戦士ガンダム U.C.0096 ラスト・サン』(出版社:KADOKAWA20156月出版)では、ビーチャとエルのみ登場します。なお、本作のビーチャとエルは、先述した作品とは異なり、かなり大人びたビジュアルで描かれていました。

 作中では輸送艦アンヴァルとともに、シャングリラに訪れた少年サン・プレースたちと出会います。そして、サンたちの協力を得て、アンヴァルからガンダムGファーストとキャノンガンを盗み出し、非合法のモビルスーツ同士のかけ試合「バトレイヴ」に出場しました。

 その後、ロック・ホーカー大佐が差し向けた宇宙船ザナドゥに連れ去られたエルたちを救出するため、連邦軍と袖付きの混成部隊に協力。ビーチャは袖付きの貨物船ブランダムールに乗艦し、サンたちの最後の戦いに同行しています。

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◆その後の戦争で命を落としたクルーも?

 ジュドーの妹であるリィナ・アーシタのその後も、『ピューリッツァー -アムロ・レイは極光の彼方へ-』で確かめられます。

 作中ではドブロブニクでセイラ・マスとともに過ごしており、セイラの秘書的な役割を担っていました。このことから、リィナは終戦後、シャングリラには帰らなかったと考えられるでしょう。

 ほかにも、ネェル・アーガマの欠かせないクルーといえば、メカニックのアストナージ・メドッソが挙げられます。『機動戦士Zガンダム』のころからアーガマのメカニックを務め、『ガンダムZZ』でも最後までZZガンダムの整備を行っていました。

 続編となる『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』でも、ロンド・ベル隊のラー・カイラムでチーフメカニックを務めています。しかし、リ・ガズィで出撃しようとしたチェーン・アギを制止しようとした際に、ビームの流れ弾に巻き込まれ戦死してしまいました。長年、少年少女たちを見守っていた頼もしい大人の最期に、ショックを受けた方も多いでしょう。

 

 ──第一次ネオ・ジオン抗争で大活躍を見せたジュドーたちガンダムチーム。戦後は軍から離れている人物も多く、戦争から無縁の生活を送っているケースがほとんどです。それは、一般市民の生活を描いた『ガンダムZZ』らしい結末といえるのではないでしょうか。

〈文/北野ダイキ〉

 

※サムネイル画像:Amazonより 『小説「機動戦士ガンダムZZ(ダブル・ゼータ)〈第2部 ニュータイプ〉」(出版社:KADOKAWA )』

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