<この記事には漫画『HUNTER×HUNTER』最新話までのネタバレが含まれます。ご注意ください。>

 『HUNTER×HUNTER』の新しいエピソードでは、第1王子のベンジャミンが特殊戒厳令を発令する急展開。彼が感染した経緯や「残る王子はあと4人」という言葉が何を意味するのかに注目が集まっています。

◆ベンジャミンの状況と感染の原因は?

 ベンジャミンは12時間ほどで死に至る感染症に感染していることが判明。これはベンジャミンの参謀バルサミルコの体を乗っ取ったハルケンブルクが、生物テロ兵器であるTSK-17を使ったのだと推測されます。

 ベンジャミンのモノローグによると発症から昏睡まで10時間、そこから死亡まで2時間とのことです。これはもともとのTSK-17の持ち主であったバルサミルコの言葉、「わずか半日で感染者を多臓器不全による死に至らしめる…!!」とも合致。

 このあと、ハルケンブルクは守護霊獣の能力によってバルサミルコと強制人格転換をしており、TSK-17も手に入れたと考えられます。そのため、TSK-17を使えるのはハルケンブルクということになります。

 バルサミルコの姿で近づけば、ベンジャミンにTSK-17を使うのも難しくはないでしょう。この弟の策略で感染させられたことでベンジャミンは早急に王位継承戦を終わらせる必要に迫られ、特殊戒厳令を発令せざるを得なかったのだと思われます。

 ベンジャミンは第4王子ツェリードニヒと第9王子ハルケンブルクの共謀による生物兵器テロと説明していました。しかし、これは第4王子も共犯にしたほうが都合がよいという判断からで、実際にツェリードニヒは犯行に絡んでいないと考えられます。

 ベンジャミンに残されているのは9時間半ほど。この短い時間で彼がやり遂げなければならない目的は主に2つです。

 1つ目はほかの王子を殲滅もしくは懐柔することで、自分を正式な王位継承者として認めさせること。2つ目は非嫡子を正式な後継者に任命しておいて、自分が死んだあとに王位を継がせることです。

 ベンジャミンは目的も行動も既に自分が死ぬことを前提としており、このままTSK-17の感染によって死に至ることを覚悟していると思われます。そのため、現在はすべての王子の制圧に動いており、重要となって来るキーワードが「残る王子はあと4人」です。

◆「残る王子はあと4人」は誰のこと?

 ベンジャミンの目的は特殊戒厳令を利用して他王子を制圧することであり、「残る王子はあと4人!!!」と心の中で力強くつぶやいていました。このことからまだ生きている自分を除く10人の王子のうち、6人は既に制圧している可能性が考えられます。

 それでは残る4人の王子というのは誰なのでしょうか。兵隊の報告によると第3王子のチョウライは、シュウ=ウ組長の居住区内通路から連結ブリッジを抜けて第2層へ移動したそうです。

 そして、司法省に保護を求めたか、マフィアと合流したと予想されています。また、第7王子のルズールスが所在安否不明ということですから、この2人が4人に含まれることは確実です。

 残り2人として可能性があるのはカミーラ、ツェリードニヒ、ツベッパ、タイソン、ハルケンブルク、フウゲツ、マラヤーム、ワブルの8人です。このうち2人となると可能性が高いのは、第4王子ツェリードニヒ第13王子マラヤームでしょう。

 ツェリードニヒはチョウライとルズールス同様に、マフィアのケツモチをしています。エイ=イ一家はカキン帝国のすべてを壊そうと好き勝手に動いていますが、それでも裏のルートがあることはベンジャミンの手から逃れるには大きなアドバンテージです。

 また、ツェリードニヒは急速に念能力を開花させており、その成長ぶりは教えているテータやサルコフもド肝を抜かれるほど。彼の性格とチート級の念能力、不気味な守護霊獣の存在を考えると、簡単にベンジャミンに制圧されているとは思えません。

 マラヤームは王子の守護霊獣によって念空間を形成して守られているため、外敵からの関与を受けない状態となっています。そのため、ベンジャミンの兵隊たちはマラヤームの消息をつかめていないでしょう。

 カミーラの念能力はカウンター型であり、不可持民である私設兵による呪いは即効性に欠けます。守護霊獣以外の能力はすでにネタが割れているため、ベンジャミンからすれば対処するのは難しくはなさそうです。

 ハルケンブルクはベンジャミンを襲撃した時点でバルサミルコと入れ替わっていることがばれて、既に拘束されているか命を奪われていると考えられます。愛ありきで争いを好まないタイソン、衰弱状態のフウゲツ陣営は抵抗しているとは思えません。

 協定を結んで既に第3王子が王位を継ぐことで話を進めていたツベッパとワブル陣営も、これまでの動向と考え方から勝ち目がない戦に積極的に挑むことはないでしょう。さすがにクラピカがいるワブル陣営がベンジャミンに殲滅させられることはないでしょうが、既に第14王子の王位継承戦は終わっている可能性も高いです。

◆「下位王子はその後だ!!」の意味は?

 ベンジャミンは兵士たちにチョウライとルズールスの発見を急ぐように命じたとき、「下位王子はその後だ!!」とも指示していました。前述した「残る王子はあと4人」と一見矛盾するように感じるこの言葉には、2つの可能性が含まれていると推測できます。

 1つ目の可能性は、残る4人の王子の中に下位王子が1人もしくは2人含まれていることです。前述の推測通り残る4人の王子がチョウライとルズールス、ツェリードニヒとマラヤームであれば下位王子のマラヤームの捜索は後回しでよいと指示しているのだと考えられます。

 2つ目の可能性はベンジャミンが既に下位王子を押えているものの、それを兵士たちに知られたくなくて嘘をついているパターンです。ベンジャミンが王位を継承するためには、ほかの王子全員の命を奪うのが手っ取り早いです。

 そのための目的と非情な手段を隠すために、兵士たちには嘘をついたのだと考えられます。しかし、王子たちには守護霊獣がついているため、これまで通りうかつに手を出すのはかえって危険です。

 サレサレやフウゲツのように攻撃能力がないと分かっている相手ならよいですが、守護霊獣の能力が不明のままではどんな反撃を受けるか分かりません。いくらベンジャミンにタイムリミットができたとはいえ、まだ9時間半あるため強硬手段に出るには早いでしょう。

 そのため、やはり下位王子ではマラヤームだけ所在がつかめていないと考えるのが自然です。そして、クラピカ陣営を含むほかの下位王子に関しては、現在はベンジャミンの管理下に置かれている可能性が高いと考えらえます。

◆王位継承戦のクライマックスはどう展開される?

 特殊戒厳令の発令という急展開により、王位継承戦はいきなりクライマックスを迎えた感じがあります。今後の展開ではベンジャミンの支配力から逃れている勢力、なおかつ積極的に攻勢に出る組織との争いが予想され、その筆頭候補はカキンのすべてをぶち壊したがっているエイ=イ一家でしょう。

 モレナの能力で発症者となった22人は、王子の命を奪えばレベルが50上がるという設定になっています。そのため、戒厳令の発令によってモレナの仲間たちがより積極的に動き、王子の命をねらってくる可能性も考えられるでしょう。

 逃げているチョウライやルズールスは慎重で辛抱強く「見」の方針でしたが、念能力の修業が佳境に入っているツェリードニヒはこれをきっかけに仕掛けてくる可能性は高いです。直接の戦闘でベンジャミンに対抗できる王子は、もはや彼くらいしかいないように考えられます。

 エイ=イ一家をねらう幻影旅団はリンチの命を奪ったことで、シュウ=ウ一家とも軋轢を抱えてしまいました。さらにクロロはカキン帝国の三種の神器をねらっていることから、王位継承権を欲するベンジャミンとも対立しそうです。

 さらにここにビヨンドと王子の中にいると予想される彼の息子も絡んで来るかもしれません。現在ビヨンドは話したい相手がおり、自分のところまで連れて来るようにリクエスト。

 この人物が彼の息子である王子、詛贄者(ソエモノ)たちの暗躍に関係してくる展開も考えられるでしょう。これらの勢力がいよいよ直接的に絡んで来ると予想されますが、最終的にはビヨンドが望む形で決着するのではないかと思われます。

 王位継承戦が終わったあと暗黒大陸編に突入することを考えれば、ビヨンドがおいしいところを持って行くことになりそうです。エイ=イ一家や幻影旅団は壊滅のリスクもありますが、カキン帝国の王位継承戦やマフィアの決着に関しては予想のナナメ上を行く展開が期待されます。

 

 ──王位継承戦についても、すべてはビヨンドの掌の上で回っている感じがあります。最終的においしいところを持って行く存在は楽に大きな利益を得ているように映りますが、そのためにはビヨンドのようにとんでもない時間と労力を割いて念入りに準備しておく必要があるのでしょう。

〈文/諫山就 @z0hJH0VTJP82488

《諫山就》

アニメ・漫画・医療・金融に関するWebメディアを中心に、フリーライターとして活動中。かつてはゲームプランナーとして『影牢II -Dark illusion-』などの開発に携わり、エンパワーヘルスケア株式会社にて医療コラムの執筆・構成・ディレクション業務に従事。サッカー・映画・グルメ・お笑いなども得意ジャンルで、現在YouTubeでコントシナリオも執筆中。

 

※サムネイル画像:Amazonより

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