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<この記事には漫画『HUNTER×HUNTER』のネタバレが登場します。ご注意ください。>

 冨樫義博先生が11月10日にX(旧Twitter)に投稿した第426話ペン入れのポスト。そこに描かれていたのが幻影旅団のマチです。冨樫先生は、各話の作業工程をそれぞれのキャラクターに語らせていますが、これはその話でスポットが当てられる人物を示唆している可能性も考えられます。今後マチに焦点が当たる場合、どのような活躍が見られるのでしょうか?

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◆現時点で第1層に行ける団員はアイツのみ

 第410話現在、ヒソカ発見を最優先事項としている幻影旅団の各メンバーの動向は次のように判明しています。

 団長のクロロは、単独で能力者とお宝を探知しながらヒソカを捜索中。第3層の捜索が終わり、独自ルートで第1層を目指す。

 ノブナガ、フィンクス、フェイタンは、第5層にいるフランクリンと合流後、シャ=ア一家の手助けでまずは第2層を目指す。

 イルミ、カルトは、第3層に留まっている。

 ボノレノフは、第1層のVIP専用カジノに変装し潜入中。ヒソカを発見し、団長の指示を待つ。

 シズクは所在不明だが、団長と組みつつ変装し「逃げよりの攻め」でヒソカを捜索中。

 マチは単独行動中で現在は所在不明。当初は第5層にいたが、今は恐らく第3層にいる。

 そして、標的のヒソカは第1層のVIP専用カジノにいることが確定。

 このように、ボノレノフ以外は各階層を捜索しながら第1層に行く手段を模索している段階です。物理的な距離から考えても、ヒソカが次に接敵するとしたらボノレノフの可能性が高いでしょう。それでは、ボノレノフの次に誰が第1層に辿り着けるのでしょうか?

 実は団員の中でいつでも第1層に行ける人物が1人だけいます。それがイルミ=ゾルディック。イルミは、第380話でV2(Very VIP)であることが判明しています。ちなみにこのIDチケットは、第1層から第5層までをフリーパスで移動できるものです。

 ただし現在は、第1王子ベンジャミンによる特別戒厳令が敷かれているため、第3層から第2層への移動ができません。しかし、ベンジャミンの余命は第410話で残り12時間ほどと明かされているので、戒厳令解除は時間の問題とも考えられます。そうなると、V2のIDチケットを持つイルミが次にヒソカに近づく最有力候補だと考えるのが自然でしょう。

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◆イルミが第3層に留まる理由とは?

 しかし、イルミは第380話で何かしらの意図があり第3層に留まると語っています。注目したいのは、イルミが「仕事(ビジネス)」だと答えている点です。

 現時点でイルミのビジネスで明らかになっているのは、ヒソカと「婚前契約(エンゲージメントリング)」のみ。仮にこのことをさすのであれば、ヒソカを捜索していない時点で矛盾が生じます。つまりイルミはヒソカとの「婚前契約(エンゲージメントリング)」以外に、どこかとビジネス契約を結んでいると推察できるのです。

 それではその契約相手は誰なのでしょうか? 結論から言うと、それがシャ=ア一家の若頭オウ=ケンイだと考えられます。オウはシャ=ア一家にいながら裏でエイ=イ一家のモレナ=プルードとつながっており、さらに「ジョーカー」なる隠し玉を用意しています。その上、オウは旅団が乗船していることを事前に知っていた節があります。

 そうなると、オウ=ケンイの目的は、当然モレナに旅団を近づけさせないこととなるでしょう。そのためにイルミと契約していたのなら、イルミがエイ=イ一家が仕切っている第3層に留まっている理由にもつながってきます。

 今後、エイ=イ一家とノブナガたちとの間でバトルが示唆されているので、イルミの行動次第で旅団は第3層でかなりの足止めを食らうかもしれません。そうなるとヒソカが一人一人団員を狩っていく時間稼ぎにもなります。つまり旅団からしたら、エイ=イ一家はヒソカに辿りつくまでに立ちはだかる障害となるのです。

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◆イルミをいぶかしんでいる団員がマチ

 仮にイルミがオウと契約していたとしても、現時点では旅団を裏切っているとは言い切れません。あくまでも契約内容が旅団との敵対であるなら、それはビジネスの範疇であるので旅団からしても納得でしょう。

 しかし、それは結果的にヒソカを利することになり、やはり裏でヒソカとつながっている可能性も十分に考えられます。この辺りの先を読ませない描写はさすが冨樫先生の演出といえるでしょう。

 そんなイルミを恐らく一番怪しんでいる人物がマチです。マチがイルミを疑っていることについては、ネットやSNSなどでも数多く考察されています。

 たとえば第377話で団員が解散したシーンでは、マチだけがイルミに視線を向けていました。また、コミックス36巻ではカバーの背表紙にイルミが描かれていますが、そのカバーを外すと本体の背表紙には、なぜか監視するようにマチが描かれています。

 さらに補足すると、マチだけはヒソカの能力をすべて知っています。確かにマチが初登場した第55話時点では「薄っぺらな嘘(ドッキリテクスチャー)」の全容を知りませんでした。しかし、クロロとの対決ののちに生き返ったヒソカが、欠損した肉体まで再現しているのをマチはその目で見ています。つまり、今のマチはその気になればヒソカが変装できることを知っているのです。

 もちろん、現在のイルミがヒソカの変装だという可能性はかなり低いですが、マチが何か引っ掛かりを覚えているのは確かです。何より、マチの勘は良く当たるとほかの団員にも認められているので、恐らくイルミをグレーだと睨んでいるならマチが最初に真相にたどりつくでしょう。

 一方で、イルミが旅団と敵対するマフィアと契約していたと知っても、マチがイルミと戦う可能性はほぼないと考えられます。なぜならマチの最優先はヒソカであり、イルミも「婚前契約(エンゲージメントリング)」があるため名目上利害が一致しているからです。イルミとしても、ビジネス相手に手を出さないのであれば、あえて団員と交戦する必要はないでしょう。

 そこで、お互いの落とし所の材料になりそうなのが「第1層への切符」V2チケットです。ヒリンギがボノレノフにV2チケットを渡していた前例があるので、恐らくイルミのチケットも譲渡可能だと考えられます。仮にイルミのビジネスには口を出さないという条件でチケットを渡されたら、マチはすんなり第1層に向かうのではないでしょうか。

 そもそもマチはヒソカの所在を見つけてもほかのメンバーに共有しないと言い切れます。なぜなら第371話でクロロに対し、ヒソカと自分の手で決着をつけると言っており、クロロも早い者勝ちだと宣言しているからです。

 以上から、ボノレノフの次にヒソカの下に迫るのはマチである可能性が高いのではないでしょうか。ヒソカは、次に団員と遭遇したら即戦闘とマチに宣言しています。つまり、マチが先に見つけても、ヒソカが先に見つけても、両者の激突は必至といえるでしょう。

〈文/fuku_yoshi〉

※本記事は漫画『HUNTER×HUNTER』に関するライター個人の考察・見解に基づくものであり、公式の設定や見解とは異なる場合があります。

《fuku_yoshi》

出版社2社で10年勤め上げた元編集者。男性向けライフスタイル誌やムックを中心に、漫画編集者としても経験を積む。その後独立しフリーライターに。現在は、映画やアニメといったサブカルチャーを中心に記事を執筆する。YouTubeなどの動画投稿サイトで漫画やアニメを扱うチャンネルのシナリオ作成にも協力し、20本以上の再生回数100万回超えの動画作りに貢献。漫画考察の記事では、元編集者の視点を交えながら論理的な繋がりで考察するのが強み。最近では、趣味で小説にも挑戦中。X(旧Twitter)⇒@fukuyoshi5

 

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