今年の夏にはついに『鬼滅の刃』の新作、『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 』第一章が公開。映画館の大スクリーンで炭治郎たちの活躍が観られるわけですが、実は夏を待たずして映画館では『鬼滅の刃』が上映されます。その名も「鬼滅シアター」。この「鬼滅シアター」とは、いったいどんな企画なのでしょうか。

◆劇場で総おさらい!これまでの『鬼滅の刃』を一挙上映!

 今回『鬼滅シアター -「鬼滅の刃」特別編集版 劇場上映-』と題して、映画館にて長期企画が展開されます。このイベントでは4月4日(金)から「竈門炭治郎 立志編」から「柱稽古編」までの特別編集版を1週間ごとに劇場で上映していく催しです。スケジュールは以下の通り。

▼竈門炭治郎 立志編

 4月4日-4月10日 兄弟の絆

 4月11日-4月17日 浅草編

 4月18日-4月24日 鼓屋敷編

 4月25日-5月1日 那田蜘蛛山編

 5月2日-5月8日 柱合会議・蝶屋敷編

▼無限列車編

 5月9日-6月12日 劇場版「無限列車編」リバイバル上映

▼遊郭編

 5月23日-5月29日 遊郭潜入編

 5月30日-6月5日 遊郭決戦編

▼刀鍛冶の里編

 6月6日-6月12日 刀鍛冶の里 敵襲編

 6月13日-6月19日 刀鍛冶の里 繋いだ絆編

▼柱稽古編

 6月20日-6月26日 柱稽古 開幕編

 6月27日-7月3日 柱稽古 柱集結編

 これまでTVアニメシリーズからクライマックスなどを抜粋しての劇場上映はたびたび行われてきましたが、それとはまた別物。今回上映されるのは初回放送の後にテレビ特番として放送された“特別編集版”単位でTVアニメシリーズを一から最新話まで追っていく企画です。

 変則的なのが5月9日(金)から始まる『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』。本作のみ劇場版単位での上映となっていて、上映期間も5週間と長めに設定されています。

 実は「無限列車編」のリバイバル上映は今回が初めてで、再度の上映でありながらも公開初日からIMAXスクリーンでの上映をするということでトータルで全国423館という、リバイバル上映にしては異例の規模での公開となります。

 そのほか、Dolby Atmos、Dolby Cinema、4DX、MX4Dでの公開も予定されていたりと、ラージフォーマット上映を手広く網羅する体制でもはや新作映画を上映するかの如くです。

 Dolby AtmosやDolby Cinemaに関しては再ミックスを行なっているということで、かつての上映時とも違った体験が味わえるようになっています。

 ただしあくまでも1週間単位で追っていくという前提ではあるので、「遊郭編」や「刀鍛冶の里編」の上映は、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』のリバイバル上映期間と重複しているので、この機会に一からおさらいしようとする場合は上映日程を間違えないように注意が必要です。

◆既にシリーズを追っている人も注目しておきたいポイントは?

 今回の「鬼滅シアター」は一見これまでの歩みを大スクリーンでなぞるだけの試みに思えます。しかし、ただ上映するだけとは思えないほど、プラスアルファの催しが用意されています。

 そもそも今回の上映に合わせて本編映像は全編4Kアップコンバートされています。劇場の大画面での鑑賞に合わせて、しっかり映像の質から向上させて“新体験”になるようにしているのが手堅いポイントです。

 しかも、1週間の上映ごとに異なる絵柄の「キービジュアルクリアスタンド」が配布されることも発表されています。それぞれのエピソードのイラストを使用したクリアスタンドと背景台紙のセットで、今回の上映のための非売品です。

 配布特典だけでも嬉しいですが、それに加えて限定新規映像として、メイキング「鬼滅の刃」BEHIND THE SCENESも上映されることも発表されています。今回の上映に合わせて用意された舞台裏映像となっているそうですが、この試みも週替わりとなっているので必ずプラスアルファの映像が観られるという点でも嬉しいです。

 そして、デジタルスタンプラリーとキャラクターARフォトスポットの設置も初報から遅れて発表されました。

 デジタルスタンプラリーは上映後にQRコードが表示されるので、それを読み込むことで参加できるというWeb上のスタンプラリーです。スタンプの個数でスマートフォン壁紙が手に入り、コンプリートした人の中から抽選で作品ポスターのプレゼント企画も用意されています。

 対象劇場ではキャラクターARフォトスポットが用意されていて、録り下ろしボイス付きの炭治郎がARで登場。写真撮影などもできるということで、劇場に足を運んだことがいろんな形で残せるようになっています。

 “新作映画の上映前におさらい企画をやる”こと自体はこれまでのアニメーション作品でも前例はあるのですが、規模感や追加の施策の量が既にこれまでにはないレベルとなっているのがさすが『鬼滅の刃』です。

 新作映画が本番かと思いきや、公開前から既に映画館を席巻する勢い。「出遅れた」とあとで後悔しないように、この春からの『鬼滅の刃』の本気に注目しておきましょう。

〈文/ネジムラ89〉

《ネジムラ89》

アニメ映画ライター。『FILMAGA』、『めるも』、『リアルサウンド映画部』、『映画ひとっとび』、『ムービーナーズ』など現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。映画『ミューン 月の守護者の伝説』や映画『ユニコーン・ウォーズ』のパンフレットにライナーノーツを寄稿するなどその活動は多岐にわたる。noteではアニメ映画ラブレターマガジンを配信中。X(旧Twitter)⇒@nejimakikoibumi

 

※サムネイル画像:https://kimetsu.com/anime/mugenjyohen_movie/news/?article_id=67257より


劇場版「鬼滅の刃」無限城編 公式サイト

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