ルパンには実は子供がいることが、本編意外のスピンオフ作品で描かれておりますが、その真相はどのようなものなのでしょうか?
◆モンキー・パンチ先生はルパンに子供がいることに否定的だった?
一般的にルパンは「男性」として認識されていますが、1971年から『週刊漫画アクション』で連載された『ルパン三世 新冒険』や、1977年から『WEEKLY漫画アクション』で連載された『新ルパン三世』などでは「性別不明」と描写されています。
ただし、1976年に『週刊少年アクション』で連載されていた『ルパン小僧』では、ルパンと峰不二子との間に生まれた通称・ルパン小僧の物話が描かれており、ルパンが「男性」であることが示唆されています。
『ルパン小僧』は父を超える大泥棒を目指したルパン小僧が、父親を探す旅に出る物語です。
2004年7月出版の『トリビアの泉 7: へぇの本 素晴らしきムダ知識』(出版社:講談社)で紹介された内容によると、原作者のモンキー・パンチ先生はルパンに子供がいるという設定に否定的だったそうです。
モンキー・パンチ先生は過去を振り返り、当時はまだ若かったため、編集長の提案した企画を不本意ながらも引き受けることになったものの、雑誌の休刊により連載が終了したときには安堵したと述べています。
『ルパン小僧』はスピンオフ作品として一部のファンには知られていましたが、『トリビアの泉』で紹介されたことで知名度が上がったようです。
──ルパンと不二子との間に子供がいたことには驚きですが、モンキー・パンチ先生が否定的だったため、今ではこの設定は完全に忘れ去られているといえるかもしれません。
それよりも驚きの点は、ルパンの性別が不明なところ。ルパンは変装の達人であり、あのサル顔も変装によるものだといいます。実はルパンが女性だったら……。そんな想像をしてみると面白いかもしれません。
〈文/相模玲司〉
《相模玲司》
大学卒業後、編集プロダクションに入社。メンズファッショ誌の編集に従事したのち、フリーランスの編集・ライターとして独立。アニメ・漫画関連のムック本の制作や、週刊誌のWeb版の取材記事の作成に携わる。
※サムネイル画像:Amazonより 『「ルパン三世Y」第1巻(出版社:双葉社)』



