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 宮崎駿監督の代表作でもある映画『風の谷のナウシカ』。この映画を観たことがある人なら、劇中に流れる「ラン、ランララ、ランランラン」と少女が歌う印象的な曲が耳に残っていると思います。この劇中歌を歌っていたのは実は意外な人物でした。

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◆宮崎駿監督の鶴の一声で決まった劇中歌の歌い手

 1984年に劇場公開され、いまだに地上波で放送されるなど色褪せない人気を誇る『風の谷のナウシカ』。特にクリエイターに与えた影響は大きく、鳥山明先生や尾田栄一郎先生、荒川弘先生や境宗久監督など挙げればキリがないほど、数多くの人たちが作品の魅力を公言しています。

 そんな『風の谷のナウシカ』ですが、アニメーションはもちろん、音楽も魅力の一つです。とりわけナウシカと王蟲の印象的なシーンで流れる「ラン、ランララ、ランランラン」という劇中歌のメロディは覚えている人も多いのではないでしょうか?

 実はこの劇中歌を歌っている少女は、なんと当時4歳だった久石譲氏の娘・麻衣さんだったのです。もともと久石譲氏は、この楽曲はボーイソプラノを想定していたのですが、製作サイドへイメージを伝えるためにデモテープは麻衣さんの声で録ったそうです。

 そして、そのデモテープを聞いた宮崎駿監督が麻衣さんの歌を絶賛し、そのまま採用に至ったことが、1992年に出版された久石譲氏の著書『Iam-遥かなる音楽の道へ』(出版社:KADOKAWA(メディアファクトリー))内で明かされています。

 その後、麻衣さんはプロの歌手としてデビューし、2008年に公開された映画『崖の上のポニョ』にも参加しています。

 ちなみに麻衣さんが歌った『風の谷のナウシカ』の劇中歌……。実は劇中で2回流れますがそれぞれ別の楽曲であることはあまり知られていません。物語中盤のナウシカの回想シーンで流れる曲名は、「王蟲(オーム)との交流」。そして、ナウシカが麦畑のようになった王蟲の触手の上を歩くクライマックスで流れる曲名が、「ナウシカ・レクイエム」です。前奏が異なっており、ともに公式のサウンドトラックで確認できます。

 

 ──数々の音楽賞を受賞し、今では日本を代表する作曲家の一人となった久石譲氏。そんな久石譲氏が一躍脚光を浴びるようになったきっかけが宮崎駿監督に抜擢された『風の谷のナウシカ』です。『風の谷のナウシカ』は、娘の麻衣さんとともに久石親子の人生を変えた作品といえるでしょう。

〈文/fuku_yoshi〉

《fuku_yoshi》

出版社2社で10年勤め上げた元編集者。男性向けライフスタイル誌やムックを中心に、漫画編集者としても経験を積む。その後独立しフリーライターに。現在は、映画やアニメといったサブカルチャーを中心に記事を執筆する。YouTubeなどの動画投稿サイトで漫画やアニメを扱うチャンネルのシナリオ作成にも協力し、20本以上の再生回数100万回超えの動画作りに貢献。漫画考察の記事では、元編集者の視点を交えながら論理的な繋がりで考察するのが強み。最近では、趣味で小説にも挑戦中。X(旧Twitter)⇒@fukuyoshi5

 

※サムネイル画像:株式会社スタジオジブリ公式Webサイトより 『「風の谷のナウシカ」場面写真 © 1984 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, H』

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