『地獄先生ぬ~べ~』の2025年新作アニメ化が発表され、多くのファンが「またあのエピソードが見たい!」と声を上げています。さまざまなエピソードが挙げられるなか、現在期間限定で無料配信されている『地獄先生ぬ~べ~ 30周年記念傑作選 1 ガチホラー編』に含まれるエピソードへの期待が高いようです。どのようなエピソードがファンから支持されているのでしょうか?

◆ぬ~べ~ですら倒せなかった!「怪人“A”

 いつも教え子たちを悪霊や幽霊から守ってくれるはずの主人公・鵺野鳴介(通称、ぬ~べ~)が、倒せなかった「怪人“A”」は多くの子どもたちにトラウマを残したでしょう。

 漫画第24話「「A」がきた!の巻」で登場するAは、子どもに「赤が好き?白が好き?それとも青が好き?」とたずねてきて、選んだ色に応じて悲惨な方法で命を奪う怪人です。

 赤を選んだ子は血まみれに、白を選んだ子は血を抜かれ、青を選んだ子は水に落とされて殺されてしまいます。大人たちが存在を隠していたため、Aのことを知らないぬ~べ~の教え子、広・郷子・美樹の3人はAと遭遇して、好きな色を答えてしまいました。

 ぬ~べ~が退治できなかったAは読者を震え上がらせ、「まだどこかにいるかもしれないという恐怖がやばい」「怪人Aが本当にいると信じて数日間学校に行けなくなった」とトラウマを残しました。

◆ぬ~べ~でも歯が立たなかった妖怪「七人ミサキ」

 ぬ~べ~が倒せなかったうえに、歯が立たなかった存在として読者に恐れられているのが、漫画第73話「七人ミサキの巻」で登場した妖怪「七人ミサキ」です。

 七人ミサキは高知県に伝わる妖怪で、溺死人は七人ミサキになり、七人葬るまでは成仏できないといわれています。

 本作では、悪事を働いた者の魂が七人組となり、互いの強い怨念で縛られて成仏できなくなった存在と設定されていました。また、七人ミサキは生前に犯した同じ悪行を自分にされると成仏できて、数が減ると頭数をそろえるために人を葬り七人ミサキに引き込むのだそうです。

 ぬ~べ~すら凌ぐ七人ミサキには、ファンから「ぬ~べ~がどうすることもできなかったときの恐怖感はやばい」「ぬ~べ~が勝てなかった七人ミサキが強すぎ」と、恐れられています。

◆最後のオチに恐怖が拭えない「人体模型の霊」

 どこの小学校にもある人体模型に魂が宿った漫画第16話「真夜中の優等生の巻」は、しんみりとしながらも最後のオチに多くのファンが恐怖を覚えました。

 童守小学校の人体模型は学校で生徒たちと過ごすうちに魂を持ち、自分のことを人間だと思い込んでしまいます。

 ぬ~べ~が人体模型だと自覚させると、彼は悲しんで涙をこぼしました。ぬ~べ~の教え子たちは人体模型と一緒に遊んで彼をなぐさめますが、やはり人間になりたいという思いは消えません。

 その思いを抱えたまま人体模型はぬ~べ~の手によって魂が迷わぬように封じ込められ、白衣観音で一晩封印するだけとなりました。

 このおぞましい姿に「ぬ~べ~の人体模型の回を観てから人形が怖くなった」「学校の人体模型が無理になった」と、人形や学校にある人体模型に恐怖を覚える人が続出しました。

◆成仏のハードルが高すぎる!「メリーさん」

 除霊の困難さと手足を引きちぎって人形の一部にするという設定から、読者を戦慄させたのが漫画第236話・第237話「メリーさんの巻(前編・後編)」に登場するメリーさんです。

 メリーさんといえば、電話をかけてきてだんだんと迫ってくる「メリーさんの電話」が有名ですが、本作に登場するメリーさんは設定が異なります。

 この漫画のメリーさんは手足のない人形を渡してきて、受け取った人は一週間以内に人形の手足を見つけ出さなければなりません。見つからなかった場合は、見つからなかった部位をひきちぎられて人形にくっつけられてしまうのです。

 このメリーさんの回は読者から「恐怖のあまり夜も眠れず、下校のときに寄り道もできなくなった」「自分もイジメを受けていたのでメリーさんの気持ちが分かる」と、恐怖や共感の声が上がっています。

〈文/林星来 @seira_hayashi

《林星来》
フリーライターとして活動中。子供の頃から培ってきたアニメ知識を活かして、話題のアニメを中心に執筆。アニメ以外のジャンルでは、葬儀・遺品整理・金融・恋愛などの記事もさまざまなメディアで執筆しています。

 

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